死に戻りの悪女は、暴虐皇帝の寵姫となる~最愛の妹を救うため、元聖女は悪魔とダンスする~
ヴルスラート公爵令嬢・シオンは、大聖教の教えを伝える聖女としての静かで慎ましやかな人生を送っていた。
だが、ある日母国の政変に巻き込まれたシオンは聖女の位を剥奪され、愛する妹・レイチェルと共に投獄される。
レイチェルは凄惨な拷問を受けて「もっと生きていたかった」と呟き死亡。シオンもその後「民の心を惑わした毒婦」と蔑まれて死ぬが、死の間際シオンは妹を奪った世界に呪詛を吐く。
その後、シオンが目覚めると、なぜか彼女が聖女になる前に時間が転移していた。
困惑するシオンの目の前に現れた上位存在は、前世の彼女が口にした呪いが大陸を滅ぼすきっかけになったことを告げ、未来を変えるために時間を巻き戻したのだと説明する。
死に戻りの影響と「シオンの因子を大陸に増やさない」という目的から、子を宿すことができなくなったシオン。
だが、彼女は公爵令嬢であり、元聖女である自分の利用価値を最大限に生かし、レイチェルを聖女とすることに成功する。
そしてシオン自身は、兄である先帝を殺したという噂がある隣国の「暴虐皇帝」ルネの軍事力や影響力に目をつけ、彼に嫁ぐことを決めるのだった。