誓聖

魔法の才を試す儀式の場に立つアレン。しかし、彼の手に握られた魔法の結晶は何の反応も示さなかった。貴族社会において魔法の才は絶対的な価値を持ち、それを持たない者は存在を否定されるに等しい。

それでも、アレンの中にくすぶる想いがあった。「魔法がなくとも、自分には何かできることがあるはずだ」——そう誓った少年の物語が、ここから始まる。

10秒の魔法

「告白って、10秒以内に返事しないと成功率が下がるらしいよ」
親友の凛が、そんな話をしてきた。何気なく聞き流していたけれど、ある日突然、凛が真剣な顔で俺に言った。
「好き。……10秒以内に答えて」
心臓が跳ね上がる中、俺は何秒で返事をしたんだろう――。

放課後の約束

高校生の「俺」は、放課後の教室で隣の席の桜井から突然「好きな人っている？」と質問される。戸惑いながら「いない」と答えるが、桜井はさらに「じゃあ、私のことは？」と問いかける。冗談めいたやりとりの中にも、どこか真剣な雰囲気が漂っていた。

甘酸っぱくもどこか切ない青春の一幕を描いた、淡い恋の物語。