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鈍感青年✕年上キャリアウーマン

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鈍感青年✕年上キャリアウーマン

2 - 鈍感青年✕年上キャリアウーマン②

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2020年12月05日

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謙太郎

………………

あれから、美月さんから連絡は一切来ていない。

こちらからLIMEをしても、既読にすらならない。

謙太郎

どうしよう…

こうなったのは自分のせいだと分かっているが、どうフォローしていいのか分からない。

謙太郎

謙太郎

そうだ、あいつなら彼女もいるし、聞いてみよう………

俺は大学の知人に 相談することにした。

翌日

大学 中庭

謙太郎

あっ、祥平見つけた!

祥平

ん?

祥平

謙太郎、どうした?

謙太郎

あ、あのさ

謙太郎

謙太郎

恋愛相談、してもいいかな…?

祥平

なっ?!

祥平

オマエ珍しいな……この前までママ活してただろ?

謙太郎

うん、そうだよ

謙太郎

あのあと、ちょっと色々あって…

祥平

(なるほどな)

祥平

(ようやく真実の愛を見つけたのか)

祥平

…次の授業終わったら、空いてるから

祥平

相談に乗ってやるよ

謙太郎

謙太郎

ありがとう

祥平

俺、気に入ってる喫茶店があるから

祥平

そこで話そうぜ

謙太郎

うん!

祥平

授業終わったらLIMEするから

祥平

祥平

って、アレ?

祥平

謙太郎のLIME知らないや。教えてくれ

謙太郎

はい、QRコード

祥平

うし、OK

祥平

授業終わったら連絡する

謙太郎

よろしくお願いします

大学近くの喫茶店

謙太郎

わあ…雰囲気いいね

祥平

だろ?

祥平

落ち着いてるし、食事もうまいぜ

店員

おまたせ致しました!

店員

アメリカン2つでございます

祥平

ありがとう

謙太郎

わぁ、器まで素敵だ

白いカップに、白いソーサラー。

謙太郎

洗練されてる…

真っ白だ。

謙太郎

(僕の悩みも、こんなふうにキレイになくなったらいいなぁ…)

祥平

で?相談っていうのは…

謙太郎

うん…

謙太郎

謙太郎

長くなるけど、聞いてくれる?

俺は今まであったことすべて、祥平に話した。

祥平

なるほどな…

謙太郎

やっぱり、俺の配慮も足りなかったし、

謙太郎

そりゃ、美月さん怒るよね……。

祥平

それは、その人が怒っても仕方ない。

祥平

お前が悪いよ

謙太郎

謙太郎

そうだよね…

祥平

ちなみに俺も、男女に友情はないと思う。

謙太郎

祥平も?

祥平

お前みたいに、ビジネスでママ活してるのは別で、

祥平

ビジネスでも何でもなく、男女の友情ってないと思う。

祥平

よく、男女の幼馴染っているだろ?あれは、実質家族みたいなものなんだ

謙太郎

幼馴染は、家族?

謙太郎

(俺の家は家庭崩壊してたからよくわからないな)

謙太郎

(幼馴染も、いたことないし。)

祥平

そう。昔からよく知っている間柄で、実家も近い。これは、昔からどちらかが恋愛感情を持たない限り、なかなか恋愛対象にはならない

謙太郎

そうなんだ…

祥平

ま、あくまで持論だけどさ

祥平

お前は、美月さんのこと「独り占めしたい」とか思わないのか?

謙太郎

うん

謙太郎

もっと知りたい、とは思うよ

祥平

そうか…

祥平

じゃあやっぱり、美月さんとお付き合いしたら上手く行くんじゃないか

謙太郎

???

祥平

(コイツ本当に鈍いな…)

祥平

それが、その人の為になるからだ

謙太郎

…そっか

祥平

俺はお前のためにアドバイスしてるんじゃない。

祥平

「何をしたら美月さんのためになるか」をアドバイスしてるんだ

謙太郎

そっか

謙太郎

(自分が納得できなくても、美月さんの言ってることと、祥平の言ってることは同じだ)

謙太郎

(ここは、掛けてみよう)

謙太郎

謙太郎

わかった

祥平

ん?

謙太郎

僕、美月さんと付き合ってみる。

謙太郎

それで、デートしたり、これから美月さんのこと、知ろうと思う

祥平

おう!それがいいと思うぞ

祥平

謙太郎

謙太郎

うん?

祥平

頑張れよ!

祥平

俺は応援してるから

謙太郎

…………!

初めて、誰かから応援された。

謙太郎

ありがとう!

頑張ろう。

美月さんのために、 そして、

応援してくれた祥平のため。

そして、 自分のためにも。

謙太郎

俺、家庭崩壊してたし、幼馴染もいないし、

謙太郎

今まで、友人って言える存在がいなかったんだけど、

謙太郎

祥平と出会えて、よかった

祥平

そうかよw

祥平

俺は、お前と友達だと思ってたけどな

祥平

お前鈍いからな…そういうのも分からないのか…

謙太郎

(祥平…僕のこと友達だと思ってくれてたんだ)

謙太郎

(嬉しい、な)

謙太郎

そっか

謙太郎

ありがとう

祥平

あ、彼女から呼び出されたから行くわ

謙太郎

分かった

謙太郎

ここは僕に払わせて。

謙太郎

話聞いてくれたお礼に…

祥平

いや、友達なんだからいいよ

謙太郎

え、そんな…

祥平

いいから

祥平

今日は割り勘しようぜ

謙太郎

(そっか)

謙太郎

(友達って、お金のやりとりは発生しないのか)

謙太郎

(ママ活してた弊害か、僕は感覚が人と比べて、かなりずれてる…)

祥平

じゃあな

祥平

また色々聞かせろよな

謙太郎

うん!

僕は、祥平に勇気をもらえたので、美月さんに本気でぶつかってみることにした。

謙太郎

(ちゃんと、一から美月さんに話す)

謙太郎

(それから、お付き合いをお願いする)

謙太郎

よし!頑張るぞ!

人生で、生まれてはじめて 本気で頑張ろうと そう思えた。

謙太郎

まず、改めて連絡しよう

謙太郎

返事が来なくても、簡単には諦めないぞ

つ づ く

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