ベイサイド病院にて―
トラウム・ジンベール
クソッタレが!!
彼の声は大きな台パンの音と共に病室中の視線を集めた
れん(僕)
ちょっと…
れん(僕)
ここ病院だよ?
トラウム・ジンベール
おい、れん
トラウム・ジンベール
もう1回勝負だ!
彼はトラウム・ジンベール
僕と同じ13歳
精神病という名目でこの病院に来て
早1年経つらしい
看護師
ちょっと―
看護師
昨日も注意したでしょう?
看護師
大きな声を出すなって
トラウム・ジンベール
チッ…
れん(僕)
ご、ごめんなさい…
看護師
…全く―ほら
看護師
お薬持ってきたから
看護師
飲んだら暴れず安静にしておきなさい
看護師
そして、寝る!
看護師
いいかい?
トラウム・ジンベール
わかったよ…
れん(僕)
うん、分かった
今日も終わりが近づいてくる
いつも通り薬を飲んで寝る―
それが当たり前―
のはずだった
―今日までは
れん(僕)
…
彼はもう眠っているのだろうか
トラウム・ジンベール
おい、れん
れん(僕)
わ…トラウムくん―
れん(僕)
起きてたんだ…
トラウム・ジンベール
なぁ、この病院にたてられてる―
トラウム・ジンベール
3つの噂って知ってるか?
れん(僕)
噂?
れん(僕)
聞いたことないよ
トラウム・ジンベール
ひとつはこの病院に入院した子供は―
トラウム・ジンベール
毎晩悪夢を見る
トラウム・ジンベール
そしてもうひとつは
トラウム・ジンベール
悪夢を見たやつは死ぬ
トラウム・ジンベール
そして最後―
トラウム・ジンベール
この病院に潜むくそデッケェバケモンに―
トラウム・ジンベール
喰われちまうらしいぜ
れん(僕)
…やめてよそんな怖い話
れん(僕)
僕を脅かそうとしてるの?
トラウム・ジンベール
嘘じゃねぇ
トラウム・ジンベール
本当かどうか確かめたくねぇか―
その時、廊下から聞きなれた足音が響く
トラウム・ジンベール
まずい!早く寝ろ!
れん(僕)
―!
僕たちふたりは布団に潜り―
眠ったフリをした
れん(僕)
…
れん(僕)
(足音がすぐ近くまで来てる…)
れん(僕)
(トラウムくん、大丈夫かな…)
しばらくして足音は遠ざかり―
気配も無くなった
れん(僕)
焦ったよ…
れん(僕)
トラウムくん、大丈―
真っ先に僕の目に飛び込んできたのは
何者かの顔
黒く―彼を見つめている
れん(僕)
―!
赤い目がこちらを見つめて―
消えた






