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【白桃 水赤】Vampire Lovers

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【白桃 水赤】Vampire Lovers

3 - 猫被り No.Ⅰ wolf

♥

230

2025年05月07日

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※irxs nmmn作品です。 白桃 水赤 吸血鬼 年齢変更要素を含みます 桃 人間 高三 白 水 吸血鬼 高二 赤 人間 高一 地雷・苦手な方の閲覧はご注意ください

I

無防備じゃありませんよ…稲荷センパイが変な気を起こすなら殴りますよ

I

(蹴るくらいの元気はあるけど…一応“センパイ“だしなぁ…)

…君みたいなおチビさんに変な気なんか起こさない

…胸も無い、可愛さもない雄なんて…餌じゃなかったら全然興味無い

I

僕は餌になることを了承していません。稲荷センパイが勝手に餌だって言ってるだけです

押し倒された状態で言うことではない。吸血鬼相手に話は通じるが分からないけど嫌なことは嫌と言わないと。

センパイに流されて自分の自我を失いたくない。

I

朝食は用意しているので……支度し終えたら…

センパイを待っている時間が勿体ない。それなら手伝った方が早いと思い、センパイの衣服に手を伸ばし、ボタンを外す。

驚くセンパイの相手をするのを放っておいて制服のボタンを閉めてから首元のネクタイを結ぶ。

I

今日は鉄分多めに取れる朝食にしたんですよ、!!

そうなんだ〜大神くんのご飯かぁ…

……

I

要らないなら捨てますから遠慮せずに言ってくださいね

食べるから…捨てるってなんでそんな考えに至るの、??

I

センパイが食べてくれないと思っていましたので。一人より二人分作った方が楽なので作っただけです

僕的には一人分作るのも面倒くさいからちゃんと自炊して偉いね

I

……偉くはありませんよ。生きる為に必要ですから

料理をする人じゃないから少しでも料理をして喜んでもらえたらいいと思って始めただけ。

料理をしても喜んで貰えず子供の世話をしないで仕事に邁進する人。そんな人に喜んでほしかったと言えない。

I

稲荷センパイも餌に頼らずに…きちんとした食事をしてくたざいね、!!

話す声が震える。吸血鬼相手にまともな言葉が通じないのに必死に言葉を紡ぐ

I

僕と居る限りは栄養あるものを食べさせますからね、!!

頬を伝う涙。料理をしても喜んでもらえなかった母親と同じで「鬱陶しい」と言われてしまうだろうか。

I

だから……僕と居る時は…一緒に食事をしてください

……………

……

長い長い沈黙。静かな時間が怖い。早く答えをセンパイの声が聞きたい

…大神くんが喜ぶなら食べようかなぁ

I

稲荷センパイそう言って下さりありがとうございます

I

凄く凄く嬉しいです

センパイの前でにこりと笑う。上手く笑えていないかもしれない

伝わるように言葉で嬉しいと伝えようとしたのは失敗だっただろうか。

僕も大神くんのその顔が見れて嬉しいよ

可愛い餌を持てて僕は幸せものだね〜

I

ボク稲荷センパイの餌じゃないですからね

席に着くなりそう発言する後輩。何度も言わなくても…理解出来ているのに。

…僕に吸われてる時点で餌だと思うけどな〜?

勝手に吸っているけど、良さそうな顔して特に嫌がってなかったのは何処の誰かな〜

I

…怖くて抵抗出来なかっただけですし、僕は良さそうな顔でセンパイの事見てませんから、!!

力一杯言い張るのは美徳だけれど、否定するなら一部分だけでも認めたような顔をしないで欲しいなぁ。

本気で嫌がらなかったんだから殆ど良かったって認めてると思うけどー

それに、嫌なら蹴るなり逃げるなり出来ることをしなきゃ…生きていけなくなるよ?

吸血鬼の餌じゃないって言い張るんだったらもう少し警戒心を持たなきゃ。

だから僕みたいな吸血鬼に親も先輩も…殺されちゃうんだよ〜?

君が怒るきっかけ。頬を真っ赤に紅潮して口にするのはいつも“彼“のことばかりだ。

I

乾先輩に手を出したら許しませんからね

…わ〜怖い〜。せっかくの可愛い顔が台無しだよ〜

I

あ“?顔なんかどーでもいいんですよ。乾先輩の血を吸ったりしたら殺しますよ

う“、ぐ、っ……僕“は“吸わないよ。大神くん以外の血は吸わないよ

首の圧迫感。激怒する後輩をどう宥めようか考えないと

I

……今日は血色が良さそうで安心しました

ぉ“、っ、ぇ“………っ…ん“…

首の圧迫感から解放され、呼吸をしながら嗚咽と唾液を吐き出す

怒りの沸点は先輩だけど、この子自身は、無闇に怒ったりしない優しい子。

I

大丈夫ですか、首を絞めたりしてすみません

I

お水は、…意味ないですよね…血でも吸いますか、?

間髪入れずに羽織っていた毛布を脱いで、体を密着させ、吸いやすいように体に傷を付けてくれる

謝罪をして直ぐに、行動で示す真面目で健気な所も気に入っている

I

…ん、っ……

っ、ふ…っっ“………っ、美味し…っっ……ふ、…っ、…

牙を突き立てて本能のままに血液を啜る。人肌を感じながら啜る血液が甘美で格別。

I

センパイ…もう、っ“、“ぇ、…っ“…………っ“

小柄で細身な上に、非力。だから簡単に力で押さえ付けられ、血液を啜られる。

まだ誰も傷を付けていない所に牙を突き立てて血を啜る。

I

…や“、だっ…つ“っ、…ッ、や“っ、…

(可憐で、非力で、雌の顔して…嫌がられると…そそられる)

I

つ“…嫌だって言ってるだろ、!!

暴力反対ー、!!朝から蹴るなんて元気だね…

I

センパイが調子に乗るからです。飯食べ終わったみたいですし、行きましょうか

……うん、行くけど…

I

…何ですか、?俺の顔に何かついてますか、?

いや、…話し方変わったなぁって思って…僕はそっちの方が好きだけど

乾先輩の前では絶対しない話し方と態度に驚愕し、開いた口が閉ざせない

I

…嗚呼、センパイには猫被る必要がないのと、弱気な態度ですとセンパイが調子に乗って吸うから…

大神くんが雌の顔するからだもん…あんな顔しなかったら少量で事足りる

一日分の血液を摂取したお陰で貧血や倦怠感は幾分かマシになった。

頬を紅潮して口元を抑える。恥ずかしそうに首元を手で隠す

(やっぱり可愛い…)

IV

っ…ありがと。もう十分ー!

そいなら良かったわ〜他にして欲しいことあったら言ってぇよ

勢いよく座るからベッドがきじりと軋む

白雪の指で顎を掴み、物欲しそうな瞳で何をして欲しいかと返答しないのに健気に尋ねる

子守唄でも、添い寝でも、寝かし付けでも何でもするよ

料理は自信ないけど…食べたい物あったら作るよ

して欲しいことか。生まれてこの方誰かにお願いをしても誰にも叶えてもらえなかった。

暫く考え込み、ふと思いついたひとつのお願いを口にする

IV

…初兎ちゃんからの愛がほしい

は、っw??

上擦った声。何でそんなものが欲しいのかと尋ねられる前に口を開き、話し続ける

IV

両親の愛情とか貰えてないから…俺に恋と愛情は何なのか教えてよ

IV

誰かさんのせいで、親の愛情を受けずにここまで育っちゃったからさ

IV

責任感を持っているかは分からない。でも、持ってるなら俺を愛してよ

距離を縮め、顎を掴んでいた指先に指を絡める。

喜びと照れが入り交じった表情で弱々しく「はい。」と返事をする

IV

初兎ちゃんが生きてたらの話だけどね〜

IV

俺に殺されないように頑張って愛してね

………無茶苦茶なこと言っとる

僕のこと殺してもなんもいいことないよ、?

IV

親の仇はとれるから“いいこと“だよ

ご、めんなさい

謝る声。叱られた子犬のように肩を落とす。

被害者と加害者なのにこちらが悪いことをしているみたいじゃないだ

IV

今謝られても困るから謝らないでよ

IV

初兎ちゃんのことは許せないけど…俺に尽くして償おうとしてる気持ちは伝わってるよ

検診的に世話をする吸血鬼は珍しいというか初兎ちゃんくらいだと思う。

IV

だから…足りないなら好きなだけ吸っていいよ

……………

瞳を輝かせながらごくりと古唾を飲み込む。じっと見つめられているのが、恥ずかしいのか不意に目を逸らされる。

駄目です。先輩は自分の体を大切にしぃや

IV

……………して、るよ〜?初兎ちゃん対策の護身道具持ってるよ

IV

今日は元気なさそうな面してるから
吸った方がいいんじゃない?

IV

……っ、!初兎ちゃん…牙当たってる…

僕牙当てんと……吸えへんから、ごめん。出来るだけ痛くせんとくから吸わせて

ただで吸血させる気は毛頭ない。牙が当たるだけでも肌に激痛が走り、長期間跡が残る。

IV

っん……ぁっ…っ“…ん、んぁ、っ…

触れる首筋に頬を擦り付ける。誰かに甘えたくて、愛でられたくて、体を密着させる

密着する体に戸惑うかと思ったが、全然そんなことなく血を啜っていた

IV

…ん、っ…ふ、っ、…初……ちゃ……っ、んんっ、、

触れる唇、絡められる舌。抵抗の意思は見せようと胸元を押してみるが、ビクとも動かない

ポタリと零れる涙。重ねられた唇から血腥い味が口内に広がる

愛し方はよく分からへんから間違っとったら叱ってぇや

IV

…っ、っ、………う、ん

ないちゃん大丈夫?器官に唾液とか入ってもた?

IV

…ちが、くて……俺…キスするの初めてだから…戸惑ってて……

……???

勇気を出して未経験だと打ち明けても、初兎ちゃんは不思議そうに首を傾げる

IV

(信じて貰えてない、?)

IV

殆ど…したことないから…初兎ちゃんに全部してほ、しくて

IV

俺も頑張って初兎ちゃんを殺す努力はするからよろしく、ね…!!

…う、ん…頑張ってぇや

頭を撫でる手が優しくて、復讐相手に撫でられているのに頬が緩む。

俺に殺されるのを望んでいるか分からない。同情で初兎ちゃんに血を与えてしまう

駄目だとは頭では理解出来る。けど、献血気分で吸血させるのは違う。

IV

俺以外の血を吸ったら許さないから。吸うなら俺だけにして…

呆然と突っ立ったままの初兎ちゃんの手を引いて隣に座る

IV

それだけ守ってくれたら……いい

…ないちゃんに飽きたら僕はどうしたらええん?

IV

………………

IV

………

IV

IV

その時は俺を殺してね

今は飽きられないように血液を定期的に与え、傍に置く。

IV

ん、ぅ“……っ“っ“…

ないちゃんそんな必死に抱きつかれたら痛いって

抱きついて距離が近い分いつもより積極的に行動出来る

血液の付いた唇を舐め取る。「キスしてよ」と言葉で強請るのは面映ゆいから。

律儀に血液を拭ってから唇が重なる。 冷たい手で頬を撫で、舌を絡めながら接物をし、潤んだ瞳で見つめられる。

時々漏れ出る吐息と声。羞恥に耐えられず、立ち上がろうとする。

だが、逃げようとする俺を見、腰をホールドして唇を離す。名残惜しそうに銀糸の糸が途切れると、耳朶を優しく触れる

IV

…ん、っ…、!くすぐったい…っ、ふふ…

(笑っとる顔も可愛い……)

太腿を掴むと直ぐに組み敷かれる。真っ赤な跡に触れ、満足気に微笑む。

俺だけ意識してくださいね

太腿に牙を添え、血は啜らずにカプリと噛み付き、所有物という証をつけられる

IV

…っ、…や、…っ

最初から痛感なんて持ち合わせていない。首を絞められても、血肉を抉られても、痛みを感じない。

息苦しい、気持ち悪い。どうしてこんな事をされるのだろうか。

IV

…っ、…

唾液を零し、シーツを掴みながら慌てて乱れた衣服を整える。

IV

(…絶対殺す)

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