いじめの呪い　４

その日の中休み

佐倉井瀬奈は、金宮亜由美の言いなりの通り、 体育館の裏に来た。

亜由美のクラスの女子や、初原真理愛、上原百花、大黒陽子など、瀬奈のクラスの人もいる。

その中には、小泉天音の姿はなかった。

歩みと同じクラスの雨内友香、町屋美樹、中野愛菜、亜由美が笑うのを見て、瀬奈は口をぐっとつぐみ、唇を噛みしめた。

友香は、瀬奈の肩に手をかけ、強く押した。

ドンッと音がして、瀬奈は体育館の壁に背中をぶつけた。

ジーンと強い痛みが、体の中を走り抜ける。

瀬奈は、そのまま立ち上がることができなかった。

さっきまでいなかった百花が、走ってくる。

その手には、バケツをぶら下げていた。

百花は、白い歯を見せて、水の入ったバケツを見せた。

突然、瀬奈が反論した。

瀬奈は立ち上がり、真理愛達をにらみつけた。

百花はバケツを持ち、そのまま瀬奈にかける。

瀬奈は悲鳴をあげてしゃがみこんだ。

それを見て、その場にいた女子全員が笑った。

その声が聞こえていたのか、外で遊んでいた人が集まってくる。

ああ……やっぱり………

当たっていた………

自分はいずれ全校生徒からいじめられるということが………