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夏祭りの夜。
人混みの中、いるまが振り返って手を振る。
呆れながらも、俺はいるまの隣に行き、いるまの手を握った。
屋台から漂う甘い匂いと、遠くから聞こえる祭囃子。 夜空には、色とりどりの提灯が並んでいて いつもの道なのに今日は少しだけ特別に見えた。
結果、いるまは1匹も取れず、おれは3匹取れた。
笑いながら歩き出した時、人の波に押されているまが少しよろけた。
俺は咄嗟にいるまに手を差し伸べた。
気づけば俺の手といるまの手が繋がってる。
いるまの顔を覗くと赤く火照っていた。
いるまがそう一言告げてから、いるまは俺の手を引っ張り、移動する。
俺が笑うと、いるまも続けて笑みを浮かべた。
そして夜空に、1発目の花火が大きく咲いた。
横を見れば、楽しそうないるまが空を見上げている。
その横顔を見ながら俺は小さく笑った。
花火の音に紛れるくらい小さな声だったが、俺にはちゃんと聞こえた。
俺といるまは、最後まで手を離さなかった。
♥ 𝔢𝔫𝔡 ♥
コメント
1件
あ、これめっちゃ甘酸っぱいやつやん…!読み終わって顔がにやけたわ。 「来年も一緒に来ようね」って言う流れ、花火の音に紛れるくらいの「当たり前じゃん」って返し、最高すぎるやろ。手繋いだまま離さなかったラストも好き。短いけど夏祭りの空気感と2人の距離感がぎゅっと詰まってて、胸がきゅーってなった。続き読みたいな〜!