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ある日の神木家。
朝陽
朝陽
おれは神木朝陽。
チョロルチョコが超が付くほど大好きな小学6年生だ。
…で、そのチョロルチョコがひとつ上の姉のまひるに全部食べられたわけ!
朝陽
星夜
この声は、、
おれのふたつ上の兄の星夜だ。
朝陽
朝陽
星夜
星夜
朝陽
星夜
星夜
スキル…そう。
おれたち神木家きょうだいは『スキル』をもっているんだ。
おれは〈ふれずに物を動かすスキル〉。
まひるは〈はなれた場所を視るスキル〉。
そして星夜は〈人の心を読むスキル〉。
おれたちはこれらのスキルを『神スキル』と呼んでいる。
多分星夜は今おれの心を読んだんだろう。
星夜
星夜
星夜は一見クールに見えるけど、みんなのことを考えてくれている優しい兄だ。
朝陽
朝陽
朝陽
朝陽
おれは、スーパーで無事チョロルチョコ(大袋)をゲットし、
帰り道を歩いていた。
朝陽
とか思って歩いていると、
前の方になにかがあるのが見えた。
朝陽
よ~~~く見ると、
人が……
倒れている!?
そして、その奥からは車も来てる!
朝陽
おれは全速力で走った。
もう車はすぐそこまで来ている。
ついでによく見ると居眠り運転だ。
朝陽
──いや、ここでスキルを使えば!
おれがスキルで持てる重さは、ふつうに手で持てる重さ=10kgまでだけど、
全力で使えば助けられるかも…!
ゾワッ
背中に独特の感覚が走る。
スキルを使うときの感覚だ。
あの人を、全力で上に…
投げる!
フワッ
よし、衝突回避──
だが、今度は自分が危ない。
車は自分の目の前にある。
このままだと自分がひかれる!
…わけはなく、
おれはすぐに高くジャンプした。
車は自分の真下を通り過ぎる。
そしてさっき投げた人をキャッチし、地面に着地する。
朝陽
なんとかなった……。
どうやら助けた人は、おれより年がすこしだけ低そうな、女の子だった。
髪はおれよりも暗い茶色で、
…オレンジ色のメッシュが入っている。
朝陽
これは普段のまひるがやることだし!
いつのまにくせがおれに移ったのかなぁ…
朝陽
おれは女の子に声をかける。
?
──返事がない!
朝陽
?
やっぱり返事がない。
朝陽
?
……やばい、どうしよう。
多分意識がない!
朝陽
朝陽
おれは女の子を抱えて、
家まで走り出した。