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朝陽

はぁっ、はぁっ、ただいま!

おれ、神木朝陽は、急いで玄関に駆け込んだ。

ハル兄

おかえり~……って、どうしたの!?

ハル兄が驚く。

ハル兄──若月春斗は、おれたちきょうだいの親が海外にいる間の保護者。

おれたちのいとこだ。

おれが突然女の子を抱いて帰ってきたことに驚いている。

そしてハル兄の後ろには、いつの間にかいたまひると星夜もいた。

朝陽

さっき、チョロルチョコ買いに行ったとき……車にひかれそうになってて……

まひる

えっ、大丈夫だったの!?

朝陽

うん。でも意識がなくて……どうしよう!

ハル兄

じゃあとりあえずソファーに寝かせて! まひる、星夜!

ハル兄が指示する。

まひる

わかった!

星夜

了解

2人がすぐに動く。

おれはとりあえず星夜に女の子をわたすと、

チョロルチョコをお菓子入れに入れ、すぐに戻った。

う……

ん、ここは……?

目を覚ましたようだ。

よかった……。

ハル兄

起きた!?

ハル兄がすぐ反応する。

こういうときに頼りになるのはハル兄だ。

……誰、ですか?

朝陽

おれは神木朝陽。

朝陽

こっちはまひる、星夜、いとこのハル兄だよ

あ、私は……、………

朝陽

え、なんて?

……思い出せない、です

……え? どういうこと?

まひる

もしかして、記憶喪失だったり……!?

まひるが言う。

星夜

……その可能性もあるな…

星夜が続ける。

とりあえず、何か持ってないか探してみます

……この子、自分の記憶がなくて不安なはずなのに、

とても冷静に見える。

あ、ポケットに何か入ってます

この子がポケットから取り出したのは、

1枚の紙だった。

……メモでしょうか?

ハル兄

なにか書いてあるの?

ハル兄が聞く。

えっと、……これは……生年月日?

20X3年11月29日らしいです

朝陽

それ、おれのひとつ下だ!

朝陽

つまり10歳、小学5年生か

あと他にも書いてあります

女の子はそういうと、その内容を読みあげた。

この子を見つけた皆様へ

この子の名前は『夕華』です。

夕華を預かってあげてください。

ちなみに戸籍や学校の転入などの手続きはしなくても問題はありません。

それでは、また、しばらくしたらお手紙を差し上げます。

夕華

……だそうです

まひる

夕華って、夕日の夕に華やかって字?

まひる

いい名前だね!!

朝陽

おれもそう思う!

おれとまひるが名前のことについて話している間に、

ハル兄は別のことについて引っかかっていたようだ。

ハル兄

いろいろと必要な手続きをしなくていいって…

ハル兄

どういうことだろう……

ハル兄が考え込む。

しかしその答えはすぐに明かされることになる。

夕華はさっきのメモ(兼手紙?)を持ち上げた。するとその下から、

まひる

あれ……これ、マイナンバーカード?

まひる

あとわたしたちの学校の生徒証!

まひる

他にもいろいろ必要なものそろってる!?

おれたちの苗字『神木』と、いまさっき分かった『夕華』の字、

つまり『神木夕華』としっかり書かれたあれこれが出てきたんだ。

朝陽

え、なんで!?

夕華

普通に苗字が神木ですが……

星夜

それは……

星夜

まあオレたちが引き取ったから神木になってもおかしくはないけど……

星夜

今の一瞬で何が起こっていたんだ……

それぞれおれが困惑し、

夕華は……感情が読みにくい……で、

星夜はありえないことに頭をかかえてる。

ハル兄

とりあえず、夕華は神木家の一員になったってことだよね?

ハル兄が言う。

まひる

うん、きっとそうだよね!

まひる

ね、星夜

星夜

あ、ああ……そうだな

朝陽

じゃあ、名前も決まったし……

朝陽

夕華、ようこそ神木家へ!

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