テラーノベル
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ブランケットに包まったまま、碧はソファで少し落ち着きを取り戻していた
父親のこと、家に帰れないこと、全部を話したあとでも、胸の奥にはまだざわざわした不安が残っている
碧
小さく声をかける
隼人
隼人は肩をすくめ、いつも通り軽い調子で返す
でも、目は真剣に碧を見ている
碧
沈黙のあと、隼人はゆっくり立ち上がった
隼人
煙草も火を消し、手ぶらで碧に近づく
隼人
からかいは混ざっているけど、声は低く柔らかい
碧は一瞬ためらう
でも胸の奥の安心感に導かれるように、小さく頷いた
碧
隼人は軽く笑い、ブランケットを肩から外す
隼人
控え室を出ると、他のホストたちがちらりと見送る
碧は少し緊張しているけど、隼人の後ろについて歩く
外に出ると夜風が冷たく、胸の奥のざわつきが少しだけ強まる
でも、隼人が隣にいることで、どうにか踏み出せる気がした
――この人の家なら、少しだけ安心できる
二人は夜の街を歩き、隼人の家へ向かう
碧の手は自然と小さく握りしめられ、心臓は高鳴る
家に帰れない夜、初めて「行く場所がある」という感覚
隼人はその様子をちらりと見て、また少し笑った
――可愛いな、このガキ
隼人の部屋のドアを開けると、思ったより静かで、ほの暗い照明が落ち着く空間だった
碧は思わず立ち止まり、ブランケットをぎゅっと握る
碧
言いかけて、声が小さくなる
どうやって甘えればいいのか、わからない
いつもは一人で耐えてきたから、頼ること自体が新鮮で怖い
隼人は黙ってソファに腰かけ、手を広げるでもなく、ただ待っている
その余裕に、碧は余計に緊張してしまう
碧
やっとの声で尋ね、ソファの端に小さく腰を下ろす
肩がこわばって、自然に隼人に寄ることもできず、ただ少しブランケットを膝にかけ直す
視線は床に落ち、手はそわそわと触れ合う
隼人はちらりと見て、軽く笑った
隼人
からかい半分の優しさだ
碧はその言葉で少しだけ肩の力が抜けた
でも、どうしていいのかまだわからない
隼人の手を握ることも、膝に寄せることもできず、ただじっとしている
――甘え方を知らない
甘えたいのに、どうやればいいのかわからない
碧はソファの端に小さく座り、膝にブランケットをかけたまま、じっとしていた
甘えたい
でも、どうすればいいかわからない
声も出せず、手も膝の上で握ったまま
隼人
隼人の声
からかい半分、けれど優しさも混じっている
肩を軽く叩かれ、心臓が跳ねる
碧
声を出すこともできず、碧はただ俯いたまま
隼人は笑いながらゆっくり近づき、自然な仕草で肩に手を回す
隼人
抵抗しようとする気持ちと、安心したい気持ちが交錯する
碧は小さく震えながら、でもその手に導かれるまま身を寄せた
碧
ソファに座ったまま、隼人の腕の中に無理やり入るわけではない
でも、肩に寄せられ、腕に包まれると、胸の奥のざわつきが一気に溢れた
涙がぽろぽろ零れる
堪えていた想い、怖さ、孤独、全部
隼人は軽く笑いながら、そのままそっと抱きしめる
隼人
からかい混じりだけど、声は優しい
碧は声も出せず、ただ顔を隼人の胸に埋め、涙をこぼす
胸の奥で詰まっていた感情が、溢れ出していく
――ああ、甘えていいんだ
泣いてもいいんだ
誰かに守られて、抱きしめられて――こんな気持ちになるんだ
隼人はそのまま少し強めに抱きしめ、頭を軽く撫でる
隼人
碧は小さく頷き、震える肩を隼人に預ける
声も出せず、ただ涙が止まらない
でも、それが少しずつ、安心感に変わっていった
だんだんと距離が近づいてきた碧と隼人
隼人
コメント
6件
続きが楽しみ(((o(*゚▽゚*)o)))
碧くんの切なさが伝わってき過ぎててしんどい、
天才先輩さすがっす