ラクア
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ラクア
ラクア
死にたがりの少年と神の使い 前編
ジリリリリリ
曖昧な意識の中、目が覚めた
大和
大和
僕は死にたがりの男子中学生
早杉大和(ハヤスギヤマト)
なぜ死にたいかと言うと、まず虐待を受けている
そして学校ではいじめにあっているからだ
大和
夢の中で刺されたり…
溺れたり…
焼けたり…
そんなことをいつも妄想している
一体いつになったら死ねるんだ…
大和
大和
死にたい
そう思うながらも立ち上がる
体が重い
ドンッ
大和
転んだ
痛いな…
とにかくリビングに行かないと
大和
とても小さな声で言った
怖かった
音を出さずに、なるべく親にバレないように…
僕は支度をして学校に行こうとした
ガタッ…と音がした
椅子を動かしてしまった
親と目が合った
父
母
朝っぱらから酒を飲んでる父親と…不機嫌な母親がいた
母は父に苛立っているのだろう
母は「達」と言っていた
それに気づいた父親が、母に言い返した
父が立ったと同時に酒が溢れた
父
母
母
母
うるさい
父
父
父
父
父
うるさい
黙れ
耳障りだ
身支度もできたし、早く学校に行こう
父
大和
無視して僕は歩いた
父
父
バンッ! 大声で台パンをし、そう叫んだと同時に1度座った椅子からまた立った
母
父
父が母の髪を持ちながら叫ぶ
母
父
......
今のうちに行こう
大和
ため息が出た
意識もしていなかった
よっぽど疲れているのだろうか
そんなこともあまり気にせず曲がり角を曲がった
この先は大通り、人が沢山いる
その中も嫌だなと思った
すると、若い男とぶつかった
大和
若い男性
大和
見た目はただの一般人
だが男は何か不穏な雰囲気を醸し出していた
若い男性
若い男性
若い男性
僕は男と関わったこともなかった
大和
若い男性
と、まるで僕の全てを知っているのかのように僕に問いた
大和
若い男性
大和
僕は咄嗟にそう言った
若い男性
大和
若い男性
男の人は指パッチンをした
その瞬間…時が止まった
周りにいた人、生き物、全てがそこに留まっている
大和
僕は驚いた
一体どうやったのか…
若い男性
大和
何者だ…?
若い男性
若い男性
若い男性
神の使い…?何を言っているのだろう
何を言っているのか分からない男は 山内奏多(ヤマウチカナタ)
と名乗った
まるで僕の心を読んだかのように
だが、名前も見た目も普通の男
「神の使い」というイメージとはかけ離れている
大和
若い男性
じゃあなんて呼べばいいのだろう
若い男性
大和
意味がわからなかった
なぜ初対面の自分に、こんな気軽に話せるのか
若い男性
大和
若い男性
僕は怪訝な顔をしていた
若い男性
若い男性
男はそこに止まっていた小太りなおじさんを指した
若い男性
若い男性
大和
若い男性
信じたくなかったが僕は何故か信じてしまった
この男が嘘をついてるとは思えないからだ
若い男性
大和
この男がしたことに夢中ですっかり忘れていた
若い男性
若い男性
死にたいんだろ?
ラクア
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ラクア
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コメント
17件
え、めちゃくちゃ好き……、マイリスト登録するね ちょっとずつでも良いから、ちょくちょく書いていこ