fjky学パロ
fj 1年美術部 ky 2年サッカー部
k先輩呼びするf 見たかっただけ
夕日の灯る美術室に 男子生徒が二人。
片側の茶髪の男は、 どうにも暇そうな 顔をしていた。
キヨ
キヨ
キヨ
キヨ
キヨ
キヨ
フジ
『うるさい』 と感情を剥き出しにして 告げる黒髪の男に、 仕方がないと言うように黙る。
…
……
フジ
キヨ
先程とは全くもって 真逆の事を言う後輩に 唸るように乱暴に吐き捨てた。
フジ
無いんですか貴方は
そう呆れた様に言う 後輩を睨んで、
キヨ
と言い返しそっぽを向いた。
…紹介が遅れた。
黒髪の男はフジ、 茶髪の男はキヨと言う 名を持つ男子生徒。
彼等はゲーム仲間であり、 また先輩後輩の仲でもある。
普段なら1年の美術部、 2年のサッカー部…と、 交流の無いはずの二人。
だが委員会が同じ故、 少しのコミュニケーションは 必要だろうと少し話してみたら、 オンラインゲームのフレンドで ある事がわかったのだ。
それからはちょくちょく 相手方の家で二人で ゲームをしているらしい。
今日はフジが 『デッサンの モデルになってくれ』 とわざわざ2年の教室まで来て 頼み込んできたらしい。
渋々引き受けたキヨは、 フジに自分をモデルにした 理由を聞き出した。
キヨ
モデルにしようとしたの
フジ
キヨ
フジ
皆身体硬すぎて…
フジ
先輩しかいないし。
それを聞いたキヨは、 半笑いで頷いた。
キヨ
身体が運動部の美術部。
フジ
フジ
スタイルいい人いないし。
少々小さな声で言った その言葉を、 キヨは聞き逃さなかった。
キヨ
なんも出ねぇけど?
フジ
聞こえてました?
キヨ
…お前アレ素なの?!
フジ
頬を赤らめて笑うフジに、 キヨはなんだか嬉しくなった。
キヨ
ダメってことね?
フジ
キヨ
フジ
と言いながら美術室に 向かったのが1時間前。
そして序盤のやり取りから 5分程して、
フジ
と柔らかく声をかけた。
キヨ
と欠伸をしながら 駆け寄った。
…
キヨ
キヨ
と違ぇじゃん!
そう叫んだキヨに、 フジはバツの悪そうな顔をし 目を逸らして『ゴメンナサイ…』 と苦く笑った。
キヨ
フジ
指定したのは…
もう描けたんですけど…
そう言って 押し黙ってしまった。
これじゃ暫く喋らない と判断したキヨは、 「なに?」と優しく言うと フジはやっと口を割った。
不覚にも「子供みたいだな」 なんてキヨは思った。 …いやいや、実際ガキだし!
フジ
って言ったら…
…ウザいですよね…
少し真剣な顔つきで、 目でしっかりと キヨを瞳を射抜いた。
それを聞いたキヨは みるみる顔を真っ赤にし、 口をパクパクとさせる。
恥ずかしく思ったキヨは 顔をバッと後ろに背けた。
キヨ
狡い事言ってるか
わかってんの…?
フジ
キヨ
そう零したのを 聞いた途端、 自分が優位に立った事に 気づいたのか、 フジに余裕が出てきた。
フジ
なんて笑い飛ばすと、 もっと耳を赤く染めた。
キヨ
と呟いて、フジの頭を わしゃわしゃと撫でた。
キヨは後輩を 大型犬とでも勘違い しているのだろうか。
フジ
付き合ってくださいね。
キヨ
そうやって、まだ 照れくさそうに 襟足を掻きながら笑う。
まだ彼は 気づかないのだろう。
フジ
キヨ先輩♡
フジの瞳の奥の 独占欲に。
おまけ と言う名の本編
1年後…
卒業式前日
遂に放課後になって、 寂しくなったキヨは 屋上に来ていた。
ポロポロと涙を零し 溜息をついた。
キヨ
居るんだろ。
キヨ
フジ
フラフラと出てきた 後輩兼彼氏を睨んで、 「当たり前だろ」と呟く。
キヨ
フジ
キヨ
堅っ苦しいわ。
フジ
キヨ
緩んできてやだ。
フジ
目元の涙を指で拭い、 緩んだネクタイを キュッと締め直す。
キヨ
フジ
ニコリと笑って、 キヨの頭を撫でるフジ。
キヨ
フジ
ブラックジョーク
知ってる?
キヨ
締め直したネクタイを 上向きに引っ張って、 首を軽く締め上げる。
酸素が通らなくなり、 呼吸音が薄くなる。
キヨ
フジ
フジ
ってことだよ。
そう言って、 フジはネクタイを離す。
急に空気が喉を通り始め、 キヨは咳を繰り返す。
フジ
キヨ先輩♡
キヨ
…どうやら、 今年も逃げられそうに 無いようだ。