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〜今日の依頼〜

「愛の告白を代行する」

ユンギ

告白代行、か…

ユンギ

ヒョンよろしくお願いします。

ジン

えー?なんでよぉ

ジン

ヒョン耳赤くなるしなぁ

ユンギ

でもヒョンのほうが顔がいいので。

ジン

…。

ジン

よし、ここは一肌脱ぐか。

単純な人だな、ホント。

ジン

じゃあユンギ、車出してくれる?

ユンギ

分かりました。

ユンギ

あの、依頼人の年齢は?

ジン

23歳の男性。

ユンギ

そうですか。

ユンギ

社会人なんですか?

ジン

そうみたいだよ。

ジン

新卒で社会人1年目だってさ。

ユンギ

なんで自分で告白しないんでしょうね。

ジン

それがね、どうも相手が行きつけのカフェ店員さんみたいでさ

ユンギ

あー…

確かに、常連とはいえ いきなり告白されたら 不審がられるだろう。

そう考えると、 やっぱりなんでも屋というのも 需要があるな、と感じる。

ユンギ

何時に出発ですか?

ジン

相手の仕事が終わる頃を狙おうと思う。

ユンギ

了解です。

ユンギ

何時くらいですかね?

ジン

相手は2個下で大学生、って言ってたからねぇ。

ジン

多分バイトなんだよ。

ユンギ

じゃあ日によって違う、ってことか…。

ジン

そのとおり。

ユンギ

じゃあ早めに行って待機してましょ。

ジン

おっけい!

ユンギ

じゃあヒョン、着替えてきちゃってください。

ジン

は〜い

一目惚れで相手が カフェ店員って…

ほぼ成功しないじゃん。

逆恨みされないといいけどなぁ

30分後

ユンギ

ヒョーン!

ユンギ

まだですかぁ?

ジン

今終わった〜

遅いですよ、と つぶやきつつ振り返ると…、

ユンギ

…馬鹿なんですか

ジン

やー!ヒョンに向かってそんな口の聞き方…

ユンギ

いやだって、まずサングラス…

ユンギ

それに、もうちょっときれいめの服装じゃないと。

ジン

ええ?

ジン

このサングラスは愛を存分に表してるじゃないか。

ジン

パーカーも愛の色に…

ユンギ

あー、もういいです。

ユンギ

僕が選びます。

呆れ半分にそう言って 僕はジンヒョンの服装を 選びに立ちあがった。

ユンギ

よいしょっと…

ユンギ

はい、これ着てください。

ジン

わかったよーだ。

ジン

これでいいの…?

ユンギ

大丈夫です、イケメンですよ。

ジン

にひひひひ

本当に、顔だけはいいんだから。

ユンギ

さ、出発しますよ。

ジン

가자 가자!(行こう行こう!)

〜移動中〜

ユンギ

ねぇヒョン、

ジン

ん〜?

ユンギ

なんでこの依頼受けたんですか?

ユンギ

告白代行って依頼金も相場1万円ですよ?

ヒョンは基本、 高額の依頼を優先する。

ジン

え、そうなの?

ユンギ

そうなのって…、いくらで受けたんですか。

ジン

成功報酬で、30万。

ユンギ

は⁉

ユンギ

ボッタクリじゃないですか⁉

ジン

向こうが提示してきたんだよ?

ユンギ

はぁ⁉

ユンギ

てか、

ユンギ

成功報酬てことは失敗したら0円ですか?

カフェ店員相手なんて 失敗99%なのに…。

ジン

ううん、相談・打ち合わせ料で6万もらってる

ユンギ

完全にボッタクリですよ…。

ユンギ

依頼人普通の会社員ですよね?

ジン

そう聞いてるけど…

ジン

あ、でもお父様がバンタン商事の社長だって

ユンギ

…、

ユンギ

なるほど。

バンタン商事は、 近年力を強めている 大企業だ。

ユンギ

え、でも

ユンギ

カフェのお相手さんはそれ知らないんですよね?

ジン

うん、家柄で交際を決めてほしくないんだってさ。

ユンギ

…へぇ。

俺にはわからないが、 名家生まれのお坊ちゃまにも

それなりの悩みはあるのかもしれない。

ユンギ

あ、着きましたよ。

ユンギ

この左手のカフェですよね。

ジン

そうっぽいな。

ジン

ちょっと中入ってみるか。

カランカランー。

キム・スア

いらっしゃいませ〜。

ユンギ

ジンヒョン、この人です

俺はもらった写真を頼りに ジンヒョンに耳打ちする。

了解、と 目で伝えてくるジンヒョン。

キム・スア

何名様ですか?

ユンギ

あ、2人です。

キム・スア

こちらご案内します。

キム・スア

お決まりになりましたらベルでお呼びください。

そう言い残し、 ターゲットの女性は 去っていった。

ジン

確かに美人だな。

ユンギ

そうですか?

ユンギ

僕はもっと細いほうが‥、

ジン

バカ、あれぐらいが抱いてて気持ちいいんだよ。

ユンギ

…、キモ。

変態丸出しのヒョンに幻滅しつつも、

次彼女が来たときに 俺たちは話しかけることを決める。

ジン

お前何にすんの。

ユンギ

ドリップコーヒー。

ジン

じゃあヒョンはこのパンケーキ♡

ユンギ

そうですか。

「じゃあ」の意味がわからないが、

とりあえず俺たちは 呼び鈴を押した。

キム・スア

お待たせいたしました。

キム・スア

ご注文はいかがなさいますか。

ユンギ

ドリップコーヒーと、ぱんk…

ジン

パンケーキセットAでクリームとバニラアイスとチョコソース追加で!

ジン

あ、飲み物はミルクティーでお願いします♡

キム・スア

…、かしこまりました笑

どこまで甘党なんだ。

ターゲットも引いてるじゃないか。

キム・スア

ご注文は以上で?

ユンギ

はい、大丈夫です。

キム・スア

では失礼しま…、

ジン

あ、待って!

キム・スア

はい?

ジン

あの、バイトのあとお時間少しだけいただけますか?

キム・スア

…、

キム・スア

…えっと‥汗

見るからに困惑している。

そりゃあそうだ、 こんな聞き方したら。

ユンギ

あ、ごめんなさい。怪しい者じゃないんです。

ユンギ

これ、名刺です。

キム・スア

なんでも屋、ですか…

訝しげな表情は崩れないものの、 いくらか安心したようだ。

ユンギ

実はパク・ドユンさんからの伝言を預かっておりまして。

キム・スア

あ、ああ!ドユンさんですね?

キム・スア

いつも起こしいただいている…!

ユンギ

そうです、なのでお時間ありますか?

ユンギ

場所はどこでもいいので‥。

キム・スア

はい、大丈夫ですよ!

キム・スア

あと30分ほどで終わりますので

キム・スア

そこの表で伺いますね。

ユンギ

了解です。

ユンギ

では、また1時間後。

キム・スア

はい、では。

キム・スア

ごゆっくりどうぞ。

十数分後

ジン

わぁ〜、おいしそーう♡

ユンギ

うわぁ…。

ジン

なんだよその言い方は?

ジン

美味しそうじゃないかぁ!

ユンギ

そんなにトッピングするもんなんですかね…

ジン

甘いほうが美味しいじゃんかぁ

と、真顔で返された。 きっとこのヒョンに素材の美味しさ、 なんて言葉は通用しないのだ。

ユンギ

まあそれはいいとして…

ジン

なんだ?

ユンギ

あんな聞き方したら相手もビビるに決まってますよ?

ジン

そうかなぁ…

ユンギ

そうに決まってます。

やはりこのヒョンは 顔で生きてきたに違いない。

俺はそっと、 心のなかで毒づいた。

そして約束の時間。

キム・スア

ごめんなさい、おまたせしちゃって汗

ジン

とんでもないです、ごめんなさいねわざわざ。

(ここは出る幕ではないので、 俺はそっと影から見守っている。)

キム・スア

で、あの伝言というのは?

ジン

あのですね。

ジン

実は、ドユンさんが貴方とのお付き合いをしたいとおっしゃっていて…、

キム・スア

ドユンさんが⁉

ジン

そうなんですよ。

ジン

まぁ良くもあの顔でとお思いになるかもしれませんが…、

ジン

ここはどうかひとつ付き合ってやってくれませんか。

は⁉ ヒョンが言っているのは ただの悪口でしかないじゃないか。

だいたい付き合ってやってくれ とは、何様のつもりなんだろうか。

キム・スア

そうですか…、

キム・スア

私も実は彼のこと気になっていたんです。

キム・スア

でもなぁ、言うなら自分から言ってほしかったな…、

うん、気持ちはとてもわかる。

キム・スア

そこがちょっと引っかかります…、

ジン

確かにそうですよね。

ジン

男ならここはガツンと…、

…、

ユンギ

はぁ…

何言っているんだあのヒョンは。 馬鹿なのか?

僕は黙っていられず 会話に割り込む。

ユンギ

失礼します、

ユンギ

先程の者ですが

キム・スア

ああ、さっきの。

僕は切り出す。

ユンギ

きっと依頼者様は恥ずかしくて自分には言えそうもないのに、

ユンギ

どうしても伝えたいほど貴方に思いを伝えたかったのではないでしょうか…

キム・スア

…!

ユンギ

ごめんなさい、僕なんかが。

キム・スア

いえ、そんな…、

女性は少し考える素振りを 見せてから切り出した。

キム・スア

私決めました、ドユンさんとお付き合いさせていただきます。

ジン

本当ですか⁉

キム・スア

ええ、私もずっと気になっていたので…//

ユンギ

それは良かったです。

ユンギ

ではお伝えしておきますね

キム・スア

ええ、宜しくお伝えください。

ユンギ

はい、では失礼いたします。

よし。 無事、任務終了だ。

後日

ジン

やー!ユンギヤ!

ユンギ

なんですか。

ジン

テンション低いなぁ

ユンギ

こんなもんですよ。

ユンギ

で、何か

ジン

この前の告白代行の料金、50万円支払われたぞ〜

ユンギ

は?

ユンギ

30万じゃ…。

ジン

感謝の気持ちだって。

やっぱお坊ちゃまは違うなぁ、 とヒョンは暢気にしている。

ユンギ

もう一度いいますけど。

ユンギ

相場は1万円ですよ?

ジン

あのね。

ジン

もう「キム事務所」ってだけでブランドがつくわけ。

ジン

向こうは安心をお金で買った、ってわけだよ。

ユンギ

…。

ジン

まぁいいや、とりあえず次の依頼は金庫破りだから。

ユンギ

はぁ?

ユンギ

そんなの、専門業者に頼めば…、

ジン

もう、つべこべ言わない!

ジン

きっとみんな僕の顔を拝みたいんだよ。

その顔だと反論できないのが とてつもなく癪に障る。

ユンギ

…、分かりましたよ。

ジン

よし、それでこそユンギヤだ!

ユンギ

はいはい。

俺たちは顔を見合わせて笑った。

1話、 たくさんの♡ ありがとうございます! 自己ベスト更新です(゚∀゚) これからもよろしくお願いします💜

では!

あんにょん♡

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