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街にやってきた俺たちは、まずこの異様さに驚いていた。
悪党の巣食う街と聞き、外観からもその圧倒的な禍々しさが見て取れた。 しかしどういうわけか、街の中は想像とは違った。
カズミ
イズミ
道行く人間は、強面の男性や煙草をくわえた女性。タトゥーやナイフを携帯するような者たちだらけだ。
しかしそれだけに、どこもかしこも治安が悪そうな様子が見られないのが謎だ。
カズミ
カズミ
イズミ
カズミ
イズミ
男
ニル
男
男
男
ニル
(首を横に振る。)
カズミ
カズミ
イズミ
カズミ
イズミ
カズミ
イズミ
イズミ
イズミ
カズミ
俺は、この世界が嫌いだ。 俺を嫌ったこの世界が。
(ニヤリと笑う。)
だったら、 抗ってやろうじゃねぇか。
カズミ
通行人
カズミ
カズミ
大柄な男
大柄な男
男
ニル
男が手を伸ばす。
手を小さく叩く音が路地裏に響いた。
ニル
男
男
男
ニル
《バキィッ!!》
男
三人のうちの一人が床に倒れる。
ニル
イズミ
カズミ
男
カズミ
カズミの手に握られていた一本のナイフが、強く金色に光る。
男
・・・・・・・・・ 二本になったナイフを 片手に持つ。
カズミ
一本のナイフを男に向かって投げつける。
男
男達は身を翻してなんとか除ける。 だが、ナイフに気を取られてこちらの 動きを見ていない。すかさず、奥の方に立つ男の顔に肘を叩きつける。
男
そして体を半回転し、横に立っていた 三人目の男と対峙する。
男
男がこちらを見て小さく悲鳴を上げる。 まるで化物でも見ているかのようだ。
不完全な構えを取った男の腹を、もう 一本のナイフで躊躇なく掻っ捌く。
男
三人の男は全員倒れている。 後は、あいつだけだ。
大柄な男
怯えて攻撃もして来なかった 男たちと比べると、幾分かは 張り合いがありそうだ。
大柄な男はハンマーのようなものを 手に持ち、臆することなくこちらに 近づいてくる。
カズミ
イズミ
大柄な男
カズミ
イズミ
大柄な男
カズミ
男がハンマーを上に構え、 力を溜めて振り下ろす。 だが…
男の振り下ろしたハンマーは当たることなく、轟音とともに地面のコンクリートを粉々に砕いた。
カズミ
避ける瞬間、ハンマーに触れた俺の手が 輝き出す。
瞬時に男の背後を取った俺は、握った ハンマーを男の後頭部に振り下ろした。
カズミ
血の滴るハンマーを手から離すと、 ゴトン、とコンクリの地面と ぶつかる音がした。
イズミ
カズミ
イズミ
カズミ
(血を拭う)
ニル
カズミ
イズミの後ろに、先ほどの少女が 隠れていた。
自然に目が合ってしまう。
カズミ
カズミ
そう話しかけてみたが、どうやら俺には怯えているようだ。
ニル
カズミ
イズミ
どうやら、イズミには少し 懐いているようで、イズミが屈んで そう聞くと、小さな声で呟いた。
ニル
カズミ
イズミ
イズミ
カズミ
カズミ
『やっぱり彼は素晴らしい!』
『過罪能力(カルマ)の中でも下位の 【傷害】を見事に使いこなしている!』
『彼らなら、悪党の王…この街を統べるものになれるかもしれないね。』
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リリア
リリア
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リリア
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リリア
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リリア
リリア
リリア
Profile.2 イズミ
イズミ
イズミ
イズミ