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蜂楽

ねーぇ、
なんで潔って眼帯してるの?

突発的に蜂楽から言われた言葉 はぐらかしてきたから、 本当に気になったんだろーな。

確かに、それは俺も思った。
試合中もしてるよね?

後ろからぐでーとのし掛かられるが もう慣れた事なので気にしない

えー、、気になる?

千切

気になる。教えろよ潔

お嬢も参戦してきた。

ここは食堂で、 顔見知りも沢山いる 気になるのか、 チラチラと此方を伺っている者も たくさんいた。

…別に言っても良いけどさぁー、

黒名

問題があるのか?

んぇ。…くろなたち。

雪宮

おまたせ。…でも、言いなくないなら言わなくても良いんだよ。潔くん

氷織

せやね、無理せんでもええからね?誰にも言いなくない事、あるやろうからさ

援護派が来たな この白色の眼帯は、 隠す様な事ではない。

ただ、

…コレは、気持ち悪いから着けてるだけ。

蜂楽

え??

黒名

気持ち悪い、とは?

……あー、良い機会、だし。

見せても良いでしょ?絵心サン

千切

え、絵心?

絵心さんは 俺に結構甘いと思う。 なんやかんやで コレ着けてる事許してくれたし 相談にも乗ってくれるし

暗黙のルール。無言は肯定…な?

はらり、 と左目に着けていた眼帯を外す

その姿を見ていた全員が、 息を呑む

ナニかが、 潔世一の目で泳いでいた

一拍置いてから 絞り出したかのように、 全員の思いを代表して凪が呟く

金魚……、?

潔の眼の中に

金魚がいた。

正確には、 泳いでいた。 の方が正しいだろう。

雪宮

…ッ、潔くん、その眼って、

そ。
お前らが知ってる金魚と多分同じ

氷織

……水草まで生えとる、

…なんでそいつの色黄緑なの

あはは、正確にはライムグリーンって言うらしいけどな?

……誤魔化さないでよ、

ライムグリーン色の金魚が 潔の左眼で自由に泳いでいた。 まるで潔の眼の中が 自分の水槽だ とでも言うかのように。

氷織が言ったように、 潔の眼の中の水草が ゆらゆらと揺れている。 魚の口からも コポコポと気泡が出ている

潔の眼には 薄い水色の膜が張っており、 本当に水槽の様になっている。

蜂楽

潔、それ大丈夫、なの?

んー?…まぁ大丈夫、なんだけどさ。言っただろ?気持ち悪いからコレ着けてんだって。

千切

……なるほど、?

黒名

…壮絶、壮絶。

氷織

痛みとかはないん?

うん。でもこの子が死んだら俺の目も腐るらしいからさ。

は!!?…ッ、テメェ…、

え、なんで凛ブチ切れてんの、

千切

お前のせいだわ、バカ。

えーー、まじ?

玲王

因みに聞くけど、いつからなんだ?ソレ

え?…あー、んと、
どこから喋れば良いかな、

俺の眼がおかしくなったの、多分4歳くらいかなぁ、

そう言い、 懐かしい思い出たちを語った。

その日は夏の真夏日で 熱中症に気をつけて、 ってお母さんに何回も言われてた

じりじりした暑さの中、 近くにある河川敷で 一匹の金魚を見つけたんだ

その金魚は色も形も普通。 ただの赤色の魚。 ライムグリーンとかじゃない。

そんな魚が、 河川敷で干からびてた

そん時の俺 可哀想 だとも思ったのか

偶然持ってたバケツに水入れて その金魚を入れた。 当然だけど何も反応なくて

もう死んでたから 意味なかったのにな。

んで、 その日の夜は夢見たんだ。

金魚に左眼抉られて 眼を食べられちゃう夢

不思議と 痛みはなかったんだよ。 何故かあぁ、って 悟った様な、 納得した様な感じだった。

疑問には 思わなかった

で。朝起きたら 赤色の金魚が 俺の左眼に住み着いてた

その金魚が用意した のかは知らないけど、 水草も生えてた。

俺の眼が 水槽になった気分だった。

気持ち悪かった。 眼に直接触ってみても ポチャ、って音が鳴るだけで 触れられなかった。

左目は 金魚が住み着いて以来は 瞬き出来なくなったんだ。

そこから過ごしてくうちに だんだん金魚が ライムグリーンになっていった。

完全にこの色になったのは 中学2年生くらいかな。

みんな、 黙って話を聞いた。

誰も口を開かない。 開けられない。

…それと、あともう一つ。

俺、金魚が「視えてる世界」が観えるんだ。

だから、今何を見てるのか、とかが分かるの。

気持ち悪いから着けてるのもあるけど、眼の負担が大きいから着けてるのもある。

誰かに見られる事、別に抵抗はない。ただそれでとやかく言われる筋合いはないから、今まではぐらかして来たんだ。

ごめんな?お前ら、

蜂楽

…なんで、潔が謝るのさ、

ふは、なんでだろうな?

千切

……ちょっとは相談しろっての、

うん。ごめんな、千切

千切

……………

謝らないで。潔

玲王

お前は悪くねぇよ、絶対に

…そっか。………うん、ありがと。なぎ、れお。

雪宮

潔くんは、ずっと片目で、、?

うん。コイツ来て以降はずっと眼帯してたからさ

氷織

………やっぱ潔くん、凄いわぁ、

ふへ、ありがと氷織!

雪宮

……………君は、ホント、

ん?どしたの、ゆきみゃ。

雪宮

………いや、なんでもないよ、

そ?

………はい。この話おーしまい

パンッ!と手を叩いて 無理矢理話を終わらせる。 もう一度白い眼帯を着け直し、 な?と笑う。

黒名、氷織、雪宮!早く行こ!

雪宮

………うん。

氷織

……………せ、やね。

黒名

………切り替え、切り替え

蜂楽

い、さぎ、

ん?なに?蜂楽

蜂楽

…はは、
なん、でもない!

蜂楽

またね!潔!

・・・

乙夜

…行く?

蜂楽

………うん。ありがと、

千切

…立てよ、凪

…はぁー、今日集中出来ないかも

玲王

それは俺らも同じだわ、

千切

…ってか、全員?

玲王

はは、言えてるわ、

え、あれ、、ぇ、

眼が、ッ、…濁ってる、?

…、なん、で、……、?

どろどろに溶けた 左眼と ぐちゃぐちゃになった 金魚

潔世一の眼の中を 遊泳していた。

"濁ってる"

死んでるじゃなくて?

 

よっちゃん!何やってるの?

よっちゃん

ん、おさかなさん、かわいそう、だからお水いれてるの。

バケツに手を突っ込んでいる よっちゃん

 

え、っと、…お魚さん?

よっちゃん

うん。おさかなさん

 

え、

よっちゃん

よっちゃんね、この子しんぱいなの。もう死んじゃってるから、お水いっぱいいれてあげれば、

よっちゃん

いきかえって、くれるかなーって

 

…ふ、ふーん、?

よっちゃん

よっちゃん、この子すきなの。

よっちゃん

ぴちぴちしてて、かわいいの。

 

…よっちゃん、、なに、持ってるの、

よっちゃん


きんぎょさん。

そう言ってバケツから手を抜き 見せたのは、 真っ黒い、濁った魚の眼。

 

ヒッッ!?…わ、私もういく!バイバイよっちゃん!!!

よっちゃん

…うん。ばいばい、?

よっちゃん

ごめんね、きんぎょさん。

よっちゃん

…きんぎょさんは、かわいいね

よっちゃん

まぁるくて、ぷにぷにしてる

よっちゃん

ふふ、かわいいねぇ、きんぎょさーん、

潔世一 ナニかが死ぬ、 と言う事が唯一理解が出来ない

カァイイよっちゃん、 死を認めたくないよっちゃん。 金魚ってどんな味すんだろ→よっちゃん頭おかしくさせてぇな→死んだ魚の目してる子可愛いよな→よっちゃんの目ん玉に金魚いれてあげよ♡ っていう頭おかしい思考回路なんです

続きは金魚さんに喰べられました

isg総受け愛され自給自足短編🟦⛓

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みんなはよいピが言ってる矛盾に気づいたかな?探してみてね☆ (ヒント:タヒの認識)

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