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最&高すぎる!
rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ R18⚠️ モブ×翠⚠️ 翠様受け⚠️ 花魁パロ
rara🎼
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9,翠嵐の初見世
夜の吉原。
大門の向こうは、相も変わらず賑わっていた。
だが、その華やかさを眺めながら、翠嵐の心臓は嫌になるほど高鳴っていた。
花鏡楼の格子の奥。
深緑の打掛に身を包み、白粉を引いた顔を鏡に映す。
だが鏡越しの瞳はぎこちなく、どうにも「花魁」の顔になりきれていない。
翠嵐
息を吐いて、強引に背筋を伸ばした。
紅鶴も蒼霞も茈月も、桃李ですらやり遂げた。
ならば俺が怯むわけにはいかない。
襖の向こうで、師匠の女が声を掛ける。
格子が開かれた瞬間、ざわめきが走った。
注がれる視線に、心臓が大きく跳ねる。
だが翠嵐は、必死に表情を崩さなかった。
眉を寄せ、鋭く視線を返す。
格子越しにそんな声が飛び交う。
だが翠嵐は言葉を返さず、静かに腰を下ろした。
その眼差しは硬く、まるで刀を抜く前の武士のようだった。
やがて、ひとりの客が声を上げた。
町方の与力だという、年配の男だった。
鋭い眼を持ち、威圧感を纏っている。
背筋がぞわりとした。
だが翠嵐は立ち上がり、無言で歩みを進めた。
畳を踏む足音が、やけに大きく響いた。
座敷。
灯明が揺れ、香が漂う。
与力の男はじっと翠嵐を見据え、盃を掲げた。
短い一言。
翠嵐は盃を受け取り、一気に酒を呷った。
翠嵐
喉が焼ける。
だが顔色ひとつ変えない。
翠嵐
思わず口を突いて出た言葉に、男は目を細めて笑った。
盃を重ねるごとに、座敷の空気はじわじわ熱を帯びていった。
与力は試すように問いを投げる。
翠嵐
翠嵐
正直な声。
それを聞いた男の目に、熱が宿った。
衣擦れの音。
打掛が解かれ、白い肌が露わになっていく。
翠嵐は歯を食いしばった。
翠嵐
畳に指を立て、肩を震わせる。
翠嵐
必死に声を堪えるその姿に、男は低く笑った。
囁きに、翠嵐はかっと顔を赤らめた。
翠嵐
だが次の瞬間、堪えきれず声が零れる。
翠嵐
その掠れた声は、不器用な翠嵐の中に潜む素直さを暴き出していた。
時が過ぎる。
翠嵐
灯が消えかけた頃、翠嵐は荒い息を吐きながら座していた。
衣は乱れ、額には汗。
だが瞳には、消えない光が宿っていた。
与力は満足げに笑い、立ち上がった。
その言葉に、胸の奥がじんと熱くなった。
誇りでも羞恥でもない。
翠嵐
そう思えた。
裏通り。
六人が再び顔を合わせる。
桃李
らんがにやにやと覗き込む。
翠嵐
すちはぶっきらぼうに吐き捨てた。
だがなつは気づいていた。
その頬の赤さ、目の奥の光――それがすちの答えだということを。
紅鶴
翠嵐
紅鶴
蒼霞
こさめが呟く。
黈羽
みことは小さく頷き、唇を引き結んだ。
翠嵐
翠嵐
すちはそう告げ、みことの肩を叩いた。
仲間たちの笑い声と共に、吉原の夜風が吹き抜けていった。
──翠嵐の初見世は、不器用ながらも真っ直ぐな熱を刻みつけ、確かに幕を下ろしたのだった。
9・了
rara🎼
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡100
rara🎼
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