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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

パァン___ッ

甲高く不快にも響くその音と同時に、叫声が途絶える。

武道

………

片手に握った黒光りするものが、重くなったように感じた。

飛び散った血液を荒々しく拭き取り、床に銃をほおり投げて

血が着くのも厭わずに座り込んだ。

イヌピー

はながき?

目をつぶって両手で顔を覆って。

真っ暗な世界の中、血なまぐさい鉄の匂いと、微小の火薬の匂いを鮮明に感じた。

武道

…っは

あぁ、くるしい

痛い

重い

吐き気がする

命を奪った責任がのしかかる。

これを、何度も繰り返していたのか

今までの未来で、彼は…闇に身を染めた彼らはこれを。

武道

…くっそ

イザナ

武道、

イザナ

大丈夫か?

あのイザナに膝をおらせて心配させるぐらいには、気が滅入っているのか。

武道

……平気だ

武道

ただ…、不快なだけ

目を開けて、イザナを見る。

いつもの表情。その内に、確かな焦燥が見え隠れしていた。

イザナ

お前は優しすぎんだよ

武道

…はっ、

優しい?

武道

馬鹿言うな

武道

俺が優しいならお前らを巻き添えになんかしてねぇ

武道

それともなんだ、

武道

優しさを履き違えたか?

どこの世界に

大切な人を巻き添えにして反社になるやつがいる

そいつを優しいと言うなら、優しいというものは無くした方がいい

春千夜

春千夜

気に病むなとは言わねぇし

春千夜

考え込むなとも…まぁ言わねぇ

武道

…はぁ?

春千夜

ただ、お前は1人になんなよ

武道

こいつ、春千夜であってるか?

イザナ

こっち見んじゃねぇよ

イザナ

俺も思ったわ

イヌピー

…俺を見ないでくれ

イヌピー

俺の知ってるやつじゃねぇのは確かだ

武道

………ひでぇ言われようだな春千夜

春千夜

てめえらスクラップだそこ並べおい!!!

……。

あぁ、間違えたな。

ココ

…おい、見つかったか?

鶴蝶

いや

カタカタとタイピングの音が響く中、ホワイトボードに貼られた資料はただ一つだけだった。

羽宮一虎。 東京卍會壱番隊隊員。 姿をくらまし、稀咲と行動を共にしているところが発見されている。

ただ、これだけ。

ココ

はぁ…

眉間を解すように手を当てて、1度キーボードから手を離す。

ココ

…おかしいだろ

ココ

俺らが探して12時間は経ってる

ココ

なんなんだよ稀咲潰すぞおい

鶴蝶

落ち着いてくれ、1回外の空気吸ってこい

凝り固まった方を回しながら悪態を吐き

パソコンの画面に映し出されている、今日何度目かの文を見て怒気を募らせた。

ココ

『解読不可』ね?

ココ

こっち側の人間が割とガチでやってんのに

ココ

ひとっっつも情報出ねぇのはなんなんだよ

捨て台詞に「くそ、」と吐いて、立ち上がり、ベランダへと移動する。

室内では味わえない自然の空気に、少しだけ疲れが飛んだ気がする。

ココ

…あ〜

ココ

つーか、その羽宮はなんで東卍にいねぇんだよ

ボスの味方ならばこちらに来るだろうし

ボスの敵ならばそのまま東卍に残るはず

どこにもいないというのはなんなんだ

ココ

……はーーーーー

ココ

…味方なら…一徹で情報出ねぇとコロス

眉間に皺を寄せて、薄く三日月のように口角を上げた。

鶴蝶

_ぉい、パソコンエラー起こしてるぞ

ココ

……ころそ

千冬

はー!

千冬

つっかれた…

千冬

こんな仕事あるもんなんすかね?

オフィスビルの低階層の一室の机にこう垂れた

まだ創設して早々の事業に何故これほどまでに仕事が入り込んでいるんだ

たしかにまだ中学生で、常識を分かっていなくてこれが普通の可能性もある。

千冬

…………

千冬

いやねえよ

遠くから聞こえる電話の音に遠い目をしていると思う。

三ツ谷

自己解決すんなって

三ツ谷

仮眠とってくるか?

千冬

…大丈夫っす

どちらかと言うと、三ツ谷くんの方が仮眠を取った方がいい

目元に薄らとある隈が疲労を表している。

八戒

だから、無理ですって言ってますよね!?

ふと、ひときわ大きな声で怒鳴った八戒に目をやる。

受話器を片手に、こめかみ辺りを抑えて眉間に皺を寄せている。

厄介な客だろうか

千冬

はっか_

千冬

んぐっ

名前を予防として、ひんやりと温度を感じさせない何かが口元をおおった。

武道

静かに

色濃く根付いたクマに、痩せていく体。

それは、相棒…武道だった。

白髪混じりの金髪に濁った青が覗く

すっかりと別人のようになった武道だった。

武道

代われ

八戒

えっ、あ

八戒

うん…!

目を見開いた八戒はすぐに武道に受話器を渡した。

武道

…お電話代わりました

武道

『何でも屋』の総取締役の者です

スピーカーにしたのか、向こう側の雑音が聞こえてくる。

『あぁ、取締役の人か?』

『どうか、運び屋をやっていただきたい!報酬は弾ませてもらう!!』

八戒

…薬物だよ

なるほど

付け足すように囁くように言った八戒。

ただの荷物の運び屋ならまだしも、薬物となればそれは違法。

表の事業で違法なことをするつもりはない、と武道も言っていたはずだ

武道

へぇ?

武道

あんたは日本語が読めねぇか?

『ん?』

武道

文字が読めねぇのか?

武道

ホームページにでも書いてんだろ、『違法なことは受け付けない』って

『っそれは!』

武道

それは?『今回だけは頼む?』今回だけ、なんて特別はうちにはねぇんだよ

あれは俺の知る武道なのか?

スラスラと言いくるめるその姿が、脳裏をよぎる記憶の中の姿とはかけ離れていて

軽く混乱している気がした

武道

ってことで

武道

俺らは請け負わねぇ。ここを潰したいんならどうぞやってみな

武道

お前らに関係があるあっち側の人間に言っとけ

武道

それから

武道

下を見る相手は選んどけ

…っ、失礼させてもらう…!

プツッと呆気なく切れたそれ。

武道

これはダメだな

武道

近々ここの組織と会合することになってたんだが

はぁ、と吐き捨てるようにため息をついて、武道は八戒を見た

武道

そのチョーシでダメなやつはちゃんと断れよ

八戒

うん!

三ツ谷

…それにしても

三ツ谷

こっち側の人間が依頼なんてするんだな

千冬

人手不足、とか足がつかないように、とかじゃないっすか?

武道

…そりゃ、あいつら潰れる寸前だし

武道

冷静な対処なんて出来たもんじゃないだろ

そう言って、「じゃーな」と軽く手を振ると、早々に部屋を出ていった。

千冬

…やっぱり寝れてないんすかね

三ツ谷

…まぁ

確か、三ツ谷くんは武道が寝る所を見たことがあったはず

魘されながら、たった数十分しか寝れないなんて

千冬

…くっそ

頼りない自分の手を見つめて、血が滲むほどに握りこんだ

つまり何が書きたかったかと言うと

よくわかんないです

投稿頻度が低下しすぎてますっ、ほんとうに申し訳ない…!

それに!いつもより短くなってしまいました😭

これからどう話を転ばせるか楽しみにしていただけると嬉しいです!

私事ですが、高校生活が充実しすぎて何から手をつければいいのか分からない状態なんです!

なので、もう少しの間投稿頻度は極限まで低いとお考えいただけたら…!!

それでは、ここまで読了いただきありがとうございました✨

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