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とうとう、本格的に夏が 始まろうとしていた6月下旬。

放課後に寄った渋谷の街で、

偶然通りかかった1件のお店。

表がガラス張りで中の様子が よく窺える、そのバイク屋。

分厚いガラス越しに見えた 1台のバイクは、

沈みかける太陽の光を反射して キラキラと輝いて見えた。

膝を曲げて身を屈めて

目線の先のバイクをじっくり見つめる。

…かっこい、

ありがとな

口から洩れた心の声に対する返答が

1拍遅れて、頭の上から降ってきた。

…っくりした、

あ、ワリー笑

声の主は、黒髪で長身の男の人。

謝罪の言葉を口にしながらも

全く悪びれもしない様子で、 目を細め白い歯を出して笑った。

バイク好きなの?

…あ、えっと、

…特には…?

すげー正直じゃん笑

でも、このバイクカッケーだろ?

…はい

物凄くキラキラしてます

だろだろ!?

これ俺の愛車!!

目をキラキラさせて

心底楽しそうに笑う。

大事になさってるんですね

まーそりゃあねぇー笑

そう言いながら、 右手の指に挟んだ煙草を口に含み

フーっと煙を吹き出した。

煙草…吸うんですね

…ア。待ってゴメン

いつもの癖で煙吐いちまった

苦手だった?

いえいえ全然大丈夫です

煙草の匂い、好きなので

そー…?

でも気ィ付けるわ。あぶねーし…

今度は申し訳なさそうに 眉を顰めて笑った。

…じゃー俺、そろそろ作業戻るな

すぐ暗くなるから、帰んなら気ィつけろよ!

はい、ありがとうございます

おー

あ!

またここ来ることあったら声掛けてよ

カッケーバイク他にもいっぱい見せてやるからさ!

(笑顔眩し…)

キラキラとよく笑う、 名前も知らないこのお兄さんは

ここのバイク屋の店主さんらしい。

絶対、また来ますね。笑

まじ!待ってるワ!

そんな出会い方

「思いと煙を消し去って」 Ep.1

思いと煙を消し去って

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コメント

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すき、マジで好き、やばい真一郎の沼にハマった、、

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