楓
お姉ちゃんお姉ちゃん!
美月
うーん、どうしたのよ
楓
お腹空いちゃったの
美月
え、早くない?さっきお菓子食べたばっかでしょ
楓
ううん、あれは別腹だよ
楓
それよりも楓、カツカレー食べたい!
美月
だめよ、最近楓は太って来てるんだから
美月
少しは我慢しなくちゃ
楓
…?お姉ちゃんも太ってるでしょ?
美月
そ、ソンナコトハ
楓
知ってるんだからね、私
美月
知ってるって…………何が?
楓
お姉ちゃん、昨日の夜体重計、乗って
楓
びっくりしてたでしょ
楓
体重増えたんでしょ?
美月
………
楓
………
美月
ちょっと何言ってるか分かんない
楓
なんで分かんねえだよ
美月
はーあ
美月
わかったわよ
美月
今回だけね
楓
やったー!
楓
わたし、カフェ行きたい!
美月
カフェ?
美月
ここらへんにあんのかな…
楓
あるある!大丈夫だよ!
美月
そう?
楓
ね、お姉ちゃん
美月
うん?どうしたの?
楓
なんか、いい匂いしない?
美月
いい匂い?
美月
…………
美月
あ、ほんとだ
楓
ほらね!
美月
コーヒーの匂いがする……
楓
ね、行ってみようよ!
楓
カフェかも!
美月
そう、だね
美月
行ってみようか
楓
うん!
楓
あ、前に坂が……
美月
あー、じゃあゆっくり行こうか
楓
ううん、走っていくー!
美月
だめよ、
楓
どうして?
美月
お腹が痛くなっちゃう
楓
そう?
美月
そ、だから、
美月
ゆっくり行こうか?
美月
ね?
楓
そうだね!
楓
お姉ちゃんの言う通りにするよ!
ー坂を登ってー……男の人の校長って大体はげてね?(・∀・)
美月
ハァハァ………
楓
つ、疲れた…ハァハァ
美月
きつ過ぎるでしょ……
美月
おえ………
楓
あ、お姉ちゃん!
美月
なに……
楓
カフェ!
楓
カフェあったよ!
美月
え!
美月
ほんとだ……
楓
ヤッター!ね、早くカフェ行こ!
美月
う、ま、待って……
カランコロン
美月
こんにちはー
美月
あの、誰かいますかー
楓
おーい!誰かー!
美月
こら、大声であんまり叫ぶんじゃない
楓
はーい……
おばあちゃん
おや、お客さんかい
おばあちゃん
最近はよく来るねぇ
楓
あ、おばあちゃん!
美月
楓!言葉つかい!
楓
ちぇ、いいじゃーん
おばあちゃん
ふふ、気にしなくてもいいよ
美月
すいませんっ!うちの妹が……
おばあちゃん
大丈夫、おばあちゃんはそんな事で怒らないよ
美月
ありがとうございますっ!
楓
ねーおばあちゃん
おばあちゃん
おや、どうしたんだい
美月
ちょっと楓!
楓
美味しいカツカレーなーい?
美月
ああ、もう!
おばあちゃん
ふふ、あるよ
おばあちゃん
あと、お姉ちゃん
美月
は、はい
おばあちゃん
おばあちゃんは妹の事で怒らないから
おばあちゃん
気にしないでゆっくりしてね
おばあちゃん
私はお客さんの笑顔が見たいからねえ
美月
あ、はい!
美月
そうします!
おばあちゃん
うふふ、礼儀正しいお姉ちゃんだねー
美月
ありがとうございます!
楓
お姉ちゃんはねー
楓
私の自慢のお姉ちゃんなんだよー
美月
楓……
楓
でもーいつも怒っているけどねー
美月
おい
おばあちゃん
うふふ、面白い子だねえ
おばあちゃん
妹ちゃん、カツカレーがほしいのかい?
楓
うん!カツカレーすきなの!
楓
だから、食べたいなって!
楓
なかったら、他のにするから!
おばあちゃん
大丈夫だよ、今すぐ作るからね
おばあちゃん
ほれ、いつまでも立ってないで席に座りなさい
美月
ありがとうございます
楓
ありがとー!
美月
よいしょ
美月
はあー疲れたー
楓
わたしも!疲れて、お腹ペコペコだよ!
楓
はやく、はらぶじのところ帰りたい!
おばあちゃん
………はらぶじ?
おばあちゃん
はらぶじって誰なんだい?
楓
?はらぶじははらぶじだよ!
美月
ああ!すみません!
美月
はらぶじっていうのは中国語でおじいちゃんって意味なんです
美月
ややこしいですよね……
おばあちゃん
まあ、まさかお姉ちゃん達、中国人?
楓
うん!そうだよ!
おばあちゃん
まあ!それにしても日本語上手いわね
美月
はい、お母さんが日本人なんです
楓
日本と中国のハーフなんだー
楓
すごいでしょー
おばあちゃん
すごいねえー、ちなみに二人は中国と日本どっちが好きなんだい?
楓
中国!
美月
私も中国かな
おばあちゃん
おや、どうして?
楓
日本も好きだけど、中国は日本と違う文化もあって好きなの!
楓
それに、私が生まれたのも中国だから、赤ちゃんの頃から、
楓
中国が大好きなの!
おばあちゃん
おやぁ、地元愛があっていいねぇ、お姉ちゃんは?
美月
私も楓と同じです
美月
みんな、中国に悪いイメージを持ってるけど
美月
それでも私は中国好きです
おばあちゃん
そうかい、私もねえ中国いいと思うよ
美月
ホントですか!
おばあちゃん
ああ、もちろんとも
おばあちゃん
若い頃に行ったことがあるからねえ
楓
へー
美月
そうなんですね
おばあちゃん
あ、
おばあちゃん
もう、カツカレー出来たからね
楓
早ーい
おばあちゃん
カレーはもう作り置きしてたから後はカツを作るだけだからね
おばあちゃん
さあ、
おばあちゃん
満足するまでたくさんお食べなさいな
楓
はーい!
おばあちゃん
ほれ、お姉ちゃんの分も
美月
あ、ありがとうございます!
楓
あ~む
楓
………辛ぁ⁉
美月
………ぅ⁉
美月
か、辛いぃ!
美月
み、みずぅ!
楓
ひいぃ!
おばあちゃん
おや、
おばあちゃん
どうやら愛情を込めすぎたみたいだねえ
おばあちゃん
がんば!
楓
愛情は!
美月
嬉しいけど!
楓
これ!
美月
辛すぎるでしょうぉぉお⁉