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その本は背が高い本棚の上に置かれている。 背伸びをしただけでは手が届かない。
酢太郎はその場で高くジャンプし、本を手に取ってスタンッと軽やかに着地した。
酢太郎
酢太郎の勇姿を見た蓮季は、ポッと頬を染める。
蓮季
酢太郎が手に取った本のタイトルは、英語で書かれていた。
まさき
海苔蔵
海苔蔵はポツリと独り言のように零した。
医学書には日本語に翻訳されていないものも多い。 闇医者とはいえ、英語など外国語は得意だ。
まさき
酢太郎
酢太郎はパラパラとページをめくってみるが、さまざまな言語で書かれており、内容はまったく理解できなかった。
酢太郎
酢太郎
蓮季
蓮季
酢太郎
酢太郎はふと、蓮季の口許を見て違和感を覚えた。
口の動きと、実際に発している言語がまったく違う。
耳に聞こえる言語は日本語だが、おそらく蓮季が喋ってる言語は別のものだ。
それに気づくと、何故このような不可解な現象が起こっているのか、酢太郎はゾッと寒気がした。
🎲 安田酢太郎【SANチェック】➔ 失敗(-2)
酢太郎
蓮季は酢太郎が手許で開いているページに目を落とした。
蓮季
蓮季が声に出して音読した瞬間、彼らの頭の中に〝呪文〟が駆け巡った。
彼らは魔法・ツァトゥグアとの接触を覚えた。
🎲 米原海苔蔵【SANチェック】➔ 成功(-1)
🎲 犬塚蓮季【SANチェック】➔ 🌟スペシャル🌟(-1)
🎲 博多屋 まさき【SANチェック】➔ 🌟スペシャル🌟(-1)
🎲 安田酢太郎【SANチェック】➔ 致命的失敗(-3)
KP
チーン。
彼らが不意に魔法を手に入れてしまったあと、ちょうどオーブンレンジがタルトタタンの完成を知らせた。
蓮季
蓮季は熱々のタルトタタンをオーブンレンジから取り出し、キッチン中央のテーブルの上に置いた。
酢太郎との合作であるタルトタタンは、美味しそうな白い湯気を上げ、表面は艶やかに光り、綺麗に出来上がった。
酢太郎
蓮季
仲良くハイタッチする酢太郎と蓮季を見て、まさきと海苔蔵は集まってとヒソヒソと話し合う。
まさき
海苔蔵
酢太郎
まさき
蓮季
まさき
蓮季
蓮季は出来たてのタルトタタンの前で包丁を構えた。
蓮季
酢太郎
蓮季
まさき
蓮季
蓮季は笑顔で当然のように言い放った。
まさきはその溌剌とした顔からソッと目を逸らした。
まさき
酢太郎
まさき
蓮季
蓮季は付箋に書かれていたとおり、ゆっくりと丁寧にタルトタタンを5等分に切り分けた。
ガタガタガタガタッ。
蓮季がタルトタタンを切り分けた次の瞬間、突然、調理台の上のクッキー缶が震えだした。
クッキー缶は調理台の上を踊るように振動し、ガタッと床に落ちた。
先ほど、酢太郎とまさきがどれほど力をこめてもビクともしなかった蓋が、ぱかりと開いた。
そして、クッキー缶の中から、黒い液体状のものが音もなく溢れ出てきた。
めあ☔️
216
あさくら
12
あさくら
44