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コメント
1件
氷織視点だとすごくなんというか全てが謎解きみたいな物語で面白いです! 今回も面白かったです!
静かや。
裂け目が閉じたあとの空気は、いつもより軽い。
音が、遠い。
hor
息を整えながら、さっきの動きを反芻する。
蜂楽君。
直感で崩す動き。
潔君。
無駄のない最短の軌道。
自分。
最適解。
__潔君とも蜂楽君とも噛み合ってへんはずやった。
なのに。
hor
ぽつりと零れる。
計算はできる。
状況も、選択肢も、全部見える。
せやのに。
さっきの“あれ”は、違う。全くの別物。
hor
口に出して、違和感が残る。
でも、自然と嫌やとは思わへん。
むしろ__
hor
事実や。
僕と蜂楽君の対立する無駄が消えて、動きの流れが一本になった。
あんな風に他人と綺麗に繋がるんは初めてや。
hor
引っかかる。
でも、理由は、説明できへん。
bcr
後ろから軽くて明るい声がする。
振り向くと、蜂楽君が立っとる。
bcr
笑っとる。
楽しそうに。
hor
即答する。
bcr
hor
bcr
hor
沈黙。
蜂楽君が、じっとこっちを見る。
bcr
bcr
hor
bcr
一歩、近づく。
距離が、近い。
bcr
hor
答えは、決まってる。
楽しいかどうかなんて、僕には関係ない。
hor
そう言う。
でも。
さっきの戦闘が、頭に残る。
あの一瞬。
繋がった感覚。
無駄が消えた流れ。
hor
それは。
とても効率的やった。
せやのに。
hor
この気持ちが、うまく言葉にできへん。
bcr
蜂楽君が首を傾げる。
hor
目を逸らす。
その時。
isg
声。
潔君。
いつの間にか、近くにおる。
気配が薄いわけやない。
ただ、自然にそこにおる感じ。
isg
短く言う。
全然無駄がない。
isg
それだけで、体が動く。
走りながら、考える。
僕はなんで、従っとる?
命令やない。
強制もされてへん。
せやのに。
せやのに…。
hor
自分で納得する。
あいつの、潔君の判断は、正しい。
せやから、僕は従う。
それだけの話や。
__でも、それはほんまに?
裂け目が見える。
マモノが落ちてくる。
戦闘。
さっきと同じ。
いや、少し違う。
isg
bcr
isg
hor
またや。
指示。
でも。
考えるより先に、体が動く。
hor
また、噛み合う。
自然に。
意図せず。
hor
またさっきと同じ感覚。
流れが一本になって。
そして終わる。
静寂。
bcr
蜂楽君が笑う。
bcr
hor
ゆっくり息を吐く。
蜂楽君の言い分を。否定、できへん。
bcr
hor
結局、それしか言えへん。
でも。
hor
視線が、自然と向く。
潔君。
hor
気づけば、口を開いとった。
hor
問いかける。
潔君は、少しだけ首を傾げる。
isg
本気で分かってへん顔。
hor
もう言葉が、出てこない。
説明できへん。
ただ一つ。
分かることがある。
hor
小さく呟く。
せやのに。
目、逸らされへん。
なんでや。
これはきっと合理的やない。
でも。
hor
ぽつりと零す。
hor
それで、この違和感を全部ええことにする。
ほんまは。
それ、だけやない気がするけど。
まだ、言葉にできへん。
isg
潔君が言う。
自然に、並ぶ。
bcr
蜂楽君が、反対側に来る。
距離が、近い。
でも。
それが、当たり前みたいに感じる。
__それが一番、理解できへん。
でも、なんとなく。
それが一番ええ選択だって、“僕”が言っとるから。
hor
今はそれでええんやと思う。