ひまり
ウシミツ・アワー
「……………………?」
目を覚ました。何か夢を見た気がするが、思い出せない。なんだか身体が重たいし、頭も痛い。なんだろう、風邪でも引いたかな? 寝起き特有のぼんやりとした思考のまま、僕はゆっくりとベッドから降りる。床に足を付けた途端、まるで地面が揺れているかのように平衡感覚が崩れてしまった。ふらついた拍子に壁へとぶつかる。
「いったぁ……」
じんわりと涙を浮かべながら、ぶつけた額をさすった。どうにも頭がはっきりしない。何があったんだっけ……。
「そうだ、確か昨日は遅くまでゲームしててそれで……」
そこまで考えて、ハッと思い出す。そうだ、僕たちはあの怪物に襲われて! 慌てて辺りを見回せば、そこは見慣れた僕の部屋だった。特に壊れたりとかそういう様子もなく、無事なようだ。よかった、みんな無事に逃げ切れたのか。
そう安堵したところで、ようやく自分の置かれている状況を認識し始めた。同時に、自分が何も着ていないことに気づく。ああ、そっか。服が破れちゃって裸になってたんだった。
「うーん、これじゃあ外に出られないよ」
いくら夏とはいえ、さすがに全裸で外に出るわけにはいかない。仕方ないのでとりあえずクローゼットから適当に見繕おうと思ったけど、やっぱりサイズが合わないみたいだ。
「困ったなぁ、もういっそこのままでいいか」
別にこのままでも構わないよね。幸い誰もいないし、ちょっと恥ずかしいだけで済む話だし。それにしても、本当に身体が重い。なんか変なもの食べたっけ? そんなことを考えつつ、僕は服を着ようと手を伸ばす。すると、そこにあったのは
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