大翔
下等生物と見下す裏社会の闇市場に そして、人の手にて行われる死者蘇生法たる錬金術師たちの実験場にも 世界は大きく揺れ動く その日、一人の男が目を覚ました。彼は自らのことを何も覚えていなかった。ただ一つ、自分が「咎人である」ということを除いて。
彼は、自分の名前がわからないことに戸惑いを覚えたものの、さほど気にすることはなかった。何故なら、彼の頭には生まれつき「罪悪感」というものがなかったからだ。
「自分は何なのか」「何をすればいいのか」といった疑問すら抱かず、彼はあてもなく歩き始めた。
そうして歩いているうちに出会ったのが、あの不思議な女の子だった。彼女の名前はアリエスと言った。
二人は意気投合し、ともに過ごすようになる。だが、ある日突然現れた天獄の襲撃により、アリエスとはぐれてしまう。
アリエスを探すため、彼は天獄との戦闘に身を投じる。
そして戦いの中、天獄の指揮官である「リゲル・トゥリアン」と遭遇し、咎人としての記憶を取り戻すと同時に、自らの中にある「何か」の正体を知ることとなる。
天獄との戦いの中で得たものは大きかった。咎人としての力を取り戻したことで、今まで苦戦していた
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