テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
月詠 涼
684
設楽理沙
910
#夫婦
46
次のトレーニングの日、ジムに来たら
やたらスタッフの人からの視線を感じた。
な、なんだろ……。
気になりながらもトレーニングをしていると
藤原さんがやって来た。
いつものように、たまに会話を交わしながら一緒にトレーニングをする。
すると、藤原さんの知り合いらしい男性スタッフがやってきた。
スタッフ
雨宮結衣
やばいやばい。
完全に誤解されてる。
私なんかが藤原さんの
彼女なわけないじゃないですか!
常識で考えてくださいよ!!
雨宮結衣
慌てて訂正しようとすると、
藤原綺斗
普通に返す藤原さん。
雨宮結衣
私が何か言おうとした瞬間
肩に手を回され、ぐっと引き寄せられた。
そして、耳元で低い声がボソッと、
藤原綺斗
雨宮結衣
こ、怖……。
私は強張りながらも
なんとか笑顔を作った。
スタッフさんが去っていく。
その姿を確認した瞬間、
雨宮結衣
藤原綺斗
雨宮結衣
藤原綺斗
雨宮結衣
いや、それはそうだけど……。
雨宮結衣
私の言葉を無視して、
藤原綺斗
雨宮結衣
即答すると
藤原さんが少しムッとした顔をする。
藤原綺斗
な、なにぃ……。
藤原綺斗
こ、子供じゃん……。
雨宮結衣
藤原綺斗
雨宮結衣
藤原綺斗
コソコソと言い合っていると
ふと気づいた。
……周りの人の視線が
めちゃくちゃ集まってる。
そりゃそうだ。
こんな近距離で言い合ってたら
余計に付き合ってるようにしか見えない。
藤原綺斗
そう言うと、藤原さんは
何事もなかったように
ジムを出ていった。
雨宮結衣
一人残された私は
呆然とその背中を見送った。
なんだかんだありながらも
ほんとになんだかんだ…
ジムに通い始めてから、2ヶ月が経った。
トレーニングにもだいぶ慣れてきて
鬼コーチがいない時でも
自分でメニューをこなせるようになった。
そして、体重も落ちて結果として現れていた。
数字に変化が出ると
それがまたやる気に繋がる。
この日も仕事終わりにジムへ向かう。
中に入ると
藤原さんはもうトレーニングを始めていた。
私はそーっと中に入り
いつものメニューをこなしていく。
鬼コーチだけど脇目も振らず
黙々とトレーニングをする姿は
ただただカッコいい。
ふと見ると、隣にいる女の子たちが
藤原さんを見ながらヒソヒソ話している。
……綺麗な横顔だな。
この人、前世でどんな徳を積んだんだろ。
なんて考えていたら――
急に藤原さんがこっちを向いた。
ドキッ。
藤原綺斗
雨宮結衣
鬼コーチ……。
トレーニングを終え
軽くシャワーを浴びて更衣室を出る。
すると、ちょうど藤原さんと鉢合わせした。
藤原綺斗
雨宮結衣
藤原綺斗
雨宮結衣
思わず聞き返してしまう。
雨宮結衣
藤原綺斗
雨宮結衣
そのひと言に
顔が赤くなったのが自分でもわかった。
か、完全に遊ばれてる……。
ニヤニヤと笑いながら
藤原さんは、停めてある黒のスポーツタイプのバイクに跨った。
フルフェイスのシールドを少し上げて、覗いた目元だけでこちらを見る。
そして、こちらに軽く手を挙げた。
藤原綺斗
雨宮結衣
そのままバイクを走らせ
あっという間に去っていった。
その後ろ姿をぼーっと見送る。
……いやいや。
カッコ良すぎでしょ……。
……って、
ちがう、ちがう。
そうじゃない。
完全におもちゃにされている……。
コメント
3件
いやもう、藤原さんの「俺の彼女さん」はズルすぎるっしょ!!あのニヤニヤしながら遊ばれてる感がたまらんし、バイク跨ってシールド上げて「じゃ、お疲れ」の流れ、完全に絵になるやつじゃん。結衣ちゃんの「カッコ良すぎでしょ…」って脳内ツッコミ、わかるわかる〜!でもちゃんと体重落ちて結果出てるし、トレーニング描写にもリアリティあって共感できるわ。この距離感のじれったさ、続き気になる🔥