寂しさを埋めるために私は夜のお姫さまになった
男の人と一緒にいるときは楽しかった
でも
一緒にいればいるほど
寂しさは増してゆく
ある日私は細い路地に連れ込まれた
舞彩
やめてください!
舞彩
警察呼びますよ!
できないくせに
お前のせいで俺は…
俺は家族を失ってしまったじゃないか‼
舞彩
そんなこと知りません
気がついたら首を絞められていた
舞彩
うぅ
舞彩
やめてください…
舞彩
お願いです…
舞彩
私は気を失った
気がついたら知らない場所にいた
微かに覚えているのはあの男が逃げていった足音だけ
沢田 冬樹
目が覚めましたか
舞彩
誰?
沢田 冬樹
人に名前を聞くときはまず自分からですよ
舞彩
そんなこと分かってます
舞彩
私は舞彩です
沢田 冬樹
そっか君があの舞彩っていう人だったんですね
沢田 冬樹
僕は沢田です
舞彩
さわださん
舞彩
助けていただきありがとうございました
沢田 冬樹
いえいえ
舞彩
お礼に今日
舞彩
お店に来てください
沢田 冬樹
気持ちだけで充分ですよ
舞彩
そうですか…
沢田 冬樹
じゃあ今度一緒に食事でもどうです?
舞彩
はいっ
沢田 冬樹
その日まで楽しみにしてます
早くさわださんに会いたいな
そんな気持ちで私は店にでた
回りから見て今日の私はいつもよりも楽しそうに見えたらしい
そんなにも顔に出ていただろうか
今日は待ちに待った
さわださんとのデート
青空が私を歓迎してくれている
舞彩
あっさわださん!
舞彩
待ちましたか?
沢田 冬樹
いえ
沢田 冬樹
今来たところですから心配しないでください
沢田 冬樹
それに時間もまだですし
舞彩
そうですね
なんて紳士なんだろう
敬語が似合うな~
沢田 冬樹
なんかついてますか?
舞彩
見とれていただけですよ
沢田 冬樹
/ / / /
沢田 冬樹
そんなご冗談はほんとうに好きな人にいってあげてください
舞彩
照れた顔もいいですね
舞彩
私が好きなのはさわださんですよ
沢田 冬樹
本当にですか?
舞彩
はいっ
沢田 冬樹
嬉しいです…
沢田 冬樹
でもこんな年が離れていたら恥ずかしいでしょ?
舞彩
そんなことはありません
舞彩
さわださんはいくつですか?
沢田 冬樹
30です
舞彩
10才ぐらい離れていても大丈夫ですよ
舞彩
年なんて関係ないです
舞彩
私はたださわださんが好きです
舞彩
これだけじゃダメですか?
沢田 冬樹
年なんて関係ないか…
沢田 冬樹
そうですよね
沢田 冬樹
僕は沢田 冬樹です
沢田 冬樹
舞彩さん僕とお付き合いしてくれませんか。
舞彩
冬樹さん
舞彩
もちろんok です!
沢田 冬樹
ありがとうございます
沢田 冬樹
これからは本物のデートを楽しみましょう
舞彩
うん!
舞彩
冬樹さんこれからよろしくね
すごく心が暖かい
恋を知ったお姫さまは
今日から大人になる