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LINE1072

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LINE1072

1 - あ

2023年08月31日

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メル

ナガミ君、最近全然あってくれないね。

メル

こうして連絡をするのも私からばっかりだし…。

ナガミ

うーん、色々忙しかったからさ。

ナガミ

俺、出張が多い仕事だから中々会えなくてごめんね。

メル

仕事が忙しいのは知ってるけど、まだ付き合って半年だよ。

メル

なんだか電話しても出てくれない事が多いから不安だよ。

ナガミ

電波が悪い田舎に行く事もあるしさ。

ナガミ

そんな、ひんぱんに連絡をつけるのは無理だよ。

メル

そう。ごめんね。

メル

次はいつ会える?

ナガミ

今夜なら会えるよ。

メル

え?ほんと?

ナガミ

うん。今日は予定が無いしさ。

ナガミ

ウチに来て一緒に鍋でも囲もうか。

メル

うん、わかった。

メル

出張から帰ったばかりで、疲れてるんじゃないの?

ナガミ

大丈夫だよ。メルちゃんといると癒されるし、

ナガミ

今日、泊っていくだろ?

ナガミ

俺、メルちゃんが横にいるだけで元気になるんだ。

メル

嬉しいわ。じゃあ、支度が出来たらすぐ行くね。

ナガミ

ああ、待ってるよ。

~1週間後~

メル

ねえ、ナガミ君。

メル

昨日はどこへ行ってたの?

メル

昼間に急に会おうって言ったのはナガミ君なのに、

メル

私が家に会いに行ったら留守って…何があったの?

ナガミ

あ~ごめんな。

ナガミ

急に友達に誘われてさ、呑みに行っちゃったんだよね。

メル

え?遊びに行ったって事?

メル

自分から私を誘っておいて、なんで忘れちゃうのよ…。

ナガミ

いや~、だって久しぶりの飲みだったからさ。

ナガミ

俺だってたまには羽を伸ばしたいじゃん。

メル

羽を伸ばすほど、私は束縛してないとおもうよ。

メル

むしろ、かなりナガミ君のペースに合わせてるよね…。

ナガミ

別に、そうしてくれって頼んだわけじゃないよね。

ナガミ

そういう恩着せがましい言い方は嫌いなんだけどな。

メル

ごめんなさい。

メル

だって待っている間、不安だったんだもの。

ナガミ

あ、そう。

ナガミ

よほど暇なんだね。

メル

え?

ナガミ

俺以外に友達とかいないの?なんか最近重いよ、メルちゃん。

メル

そりゃ、友達くらいいるわよ。

メル

そんな言い方しなくていいじゃない。

メル

約束をすっぽかしたのはナガミ君のほうなのに!

ナガミ

別にいいじゃん、一回くらい。

メル

一回くらいって…。一言くらい謝って欲しいわ。

メル

私、何時間も部屋で待ってたのに、

メル

夜中まで帰ってこなかったじゃん。

メル

どれだけ辛かったと思ってるのよ。

ナガミ

あー、だからそういうのが重いんだって!

ナガミ

うっとうしいからもう今日は連絡してくるな!

ナガミ

口答えしないのがメルちゃんのいい所だと思ってたのに、

ナガミ

ガッカリしたよ!

メル

え~。

メル

傷つくなぁ…。

ナガミ

しばらくLINEもしないでくれ。

ナガミ

仕事も忙しいしな。

メル

わかった。

ナガミ

じゃあな。都合が良くなったらまたこっちからLINEするからさ。

メル

はーい。

~1か月後~

メル

ナガミ君、久しぶり。

メル

あれっきり、何も連絡をくれないからどうしたのかと思って。

メル

仕事が忙しいの?

ナガミ

あーごめん。仕事は平気なんだけどさぁ。

ナガミ

ちょっと事情があって、連絡がとりづらくなってたんだ。

メル

事情って何?

メル

まさか他に好きな人が出来たとか?

ナガミ

いや、好きな人とかじゃなくてさぁ。

メル

じゃあ、なに?

ナガミ

実は俺、結婚する事になったんだよ。

メル

え!?

メル

結婚って何それ!

メル

いつ、そんな人と知り合ったのよ。

ナガミ

うーん、最近…かな。

メル

最近って。

メル

まだ、私とも別れた訳じゃなかったよね。

メル

だって別れ話なんて一言もしてなかったし、

メル

また連絡するって言ってたのもナガミ君だよ?

ナガミ

うん、まあそうなんだけど、俺も結婚するつもりなんて無かったんだよね。

ナガミ

でも責任を取らざるを得ない状況になっちゃったからさ…。

メル

は?何それ。

メル

どういう事?

ナガミ

遊びのつもりだったんだけど、実は妊娠させちゃったんだよ。

メル

誰を?

ナガミ

それはちょっと…。

メル

言えない相手?

ナガミ

ごめん、それを言うのはカンベンして。

メル

カンベン出来ないわよ。

メル

誰を妊娠させちゃったのよ!?

ナガミ

うーん、実はエリナちゃんだよ…。

メル

エリナ?私たちが知り合った合コンにいた、

メル

あの、巫女のエリナと二股かけてたの?

メル

いつからそんな関係になっていたのよ。

ナガミ

半年前…。

メル

半年前って!私と時期が丸かぶりだよ。

メル

あり得ない。いくら何でもひど過ぎるわ。

メル

同じ合コンで知り合った女と同時に付き合うなんて!

ナガミ

ごめん。

メル

それで、エリナは妊娠してどれくらい経つの?

ナガミ

6週目って言ってた。

メル

6週目って…つまり私とも未だ会ってた頃よね。

メル

そういう関係があったのが…。

ナガミ

あんまり、そういう生々しい事を言わないでくれ。

メル

あなたがそれを言わないで。

メル

今、私がどれだけショックを受けてるか分かってる?

ナガミ

うん。分かってるけどさ。

ナガミ

子供が出来たんだから仕方ないじゃん。

ナガミ

責任を取らないといけないしさ、男なら。

メル

何が男なら、よ。

メル

私はどうすればいいのよ…。

ナガミ

ほんとにゴメンって。

ナガミ

一方的で悪いんだけどさ、もう別れよう。

メル

え?

ナガミ

だってそうだろう。もう俺は結婚するから

ナガミ

メルちゃんとは会えないよ。

メル

そんな…。

ナガミ

今までさんざん悲しませてごめん!

ナガミ

他の男を見つけて、幸せになってくれよ。

メル

ナガミ君…。

ナガミ

じゃあ、さよなら。

~2日後~

エリナ

メル?私の彼に手を出してたでしょ。

メル

え?何言ってるの。

メル

人の事を略奪者みたいに言わないで欲しいんだけど。

メル

最初に付き合おうって言ってきたのも彼よ。

エリナ

うそばっかりww彼に聞いたわ。

エリナ

メルが付き合ってくれって泣きつくから、仕方なく会ってたって。

メル

彼のウソを信じるのね。

メル

でも私、一緒に旅行もしたし

メル

家の合い鍵も持っているわ。それに私の親にも会ってもらった事がある。

エリナ

なんですって。

メル

アナタの方こそ、本当は遊ばれてたんじゃないの?

メル

だって彼言ってたわ。

メル

遊びのつもりだった。結婚するつもりなんて無かったってね。

エリナ

そんなのウソよ!

エリナ

アナタの方が遊びだったって言ってたもの!

メル

彼、両方にウソついてたみたいね。

メル

まあ、妊娠したのが私じゃなくて、むしろ良かったかも。

エリナ

なんて事を言うのよ。

メル

あなた、神社の巫女さんでしょ?

メル

清らかな乙女じゃないといけないはずの巫女さんが

メル

デキ婚するなんてね。それもビックリだわ。

エリナ

うるさいわね!そんなの関係ないでしょ。

エリナ

アンタこそ、ただのしがない会社員のクセに。

エリナ

男にも捨てられて、惨めよね。

エリナ

きっと彼氏も出来ないでしょうよ!

メル

よくそんな酷い事が言えるわね。

メル

更に私を落ち込ませて楽しいの?

メル

自分だって、妊娠しなきゃ結婚もしてもらえなかったくせに。

エリナ

捨てられたアンタが何を言ったって、

エリナ

負け犬の遠吠えよ。

エリナ

私は彼と幸せになってやるんだから!

メル

そうですか、勝手にどうぞ?

メル

私も新しい彼氏をすぐ見つけてみせるわ。

メル

あとで羨ましくなっても、もう遅いわよ。

エリナ

負け犬に何を言われても平気よ。

メル

あっそう。

エリナ

ムカつくだけだから、もうおしまいよ。

エリナ

2度と彼に近付かないでちょうだい!言いたい事はそれだけよ。

メル

言われなくてもそうするわ。じゃ、サヨナラ。

~1年後~

ナガミ

よう、メルちゃん久しぶり!

ナガミ

元気にしてた?

メル

え?ナガミ君。どうしたの。

メル

結婚して子供も生まれたんじゃなかったっけ。

ナガミ

うん、まあね。

メル

子供は女の子だっけ。

ナガミ

そうだよ。俺にそっくりなんだ。

メル

ふーん。

ナガミ

いま、嫁が二人目妊娠中なんだ。

メル

もう?早いわね。

メル

一人目が生まれてから、数か月しか経ってないんじゃないの。

ナガミ

そうなんだよ。おかげでまた禁欲生活さ。

メル

はあ…。

メル

あなたって、そのことしか興味が無いのね…。

ナガミ

いやぁ、結婚してから喧嘩が絶えなくてさ。

ナガミ

ちょっと仲直りのつもりが、またデキちゃったもんで

ナガミ

子供がいなかったら、とっくに別れてたよ!

メル

いや、そんな事私に言われてもね。

メル

一応、子供の父親なんだし、ほんの数か月くらいは

メル

ガマンしないとね。

ナガミ

これでも、結構ガマンしてエリナのいう事を聞いてるよ。

ナガミ

結婚式も、エリナがどうしてもって言うから

ナガミ

神社で挙げたしね。

メル

あー、私も友達から写真を見せてもらったよ。

メル

神社の神前式なのに、謎にウェディングドレスだったよね。

メル

衝撃的過ぎて、ただの写真なのにインパクトがすごかったわww

ナガミ

それ、ほめ言葉?

メル

ごめん、奥さんのほうがインパクトが強かったって意味。

メル

むしろアナタの姿が見えないくらい、かすんでいたわ…。

ナガミ

やっぱり、けなしてるだろ。

メル

そんな事ないわよ。

メル

幸せそうで何よりだと思ってるわ。

ナガミ

ほんとか?

ナガミ

俺と別れて寂しかっただろう?

メル

え?何が?

ナガミ

だってあんなに俺の事が好きだったじゃん。

メル

そうだっけ…?

ナガミ

またまたww俺がLINEしたのだって、本当はめちゃくちゃ嬉しかっただろう?

メル

怖いもの見たさで返事しただけなんだけど。

ナガミ

素直じゃないなぁ。

ナガミ

なあ、彼氏もまだいないんだろ?

メル

え?

ナガミ

どうせフリーなら、俺とまたやり直さないか。

メル

どういうこと?

ナガミ

だからさ、俺の愛人にしてやってもいいよ。

メル

愛人?あなたそんなにお金持ってたっけ?

ナガミ

嫁の実家が結構資産家でさ、家も建ててもらったんだ。

ナガミ

で、金なら持ってるから、メルちゃんを養うくらいは出来そうなんだよ。

メル

つまり私が、あなたにお金を貢いでもらって浮気相手になれって事?

ナガミ

そうだよ。いい話だろう?

ナガミ

俺とまた付き合えるし、金も手に入るんだよ。

ナガミ

な?付き合おうよ。

メル

それは無理よ。

ナガミ

へ?

メル

だから無理なの!

ナガミ

なんでだよ。せっかく俺がやり直そうって言ってるのに。

メル

だって私、婚約中だもん。

ナガミ

なんだって?もう、そんな相手が出来たのか!?

ナガミ

だって、別れてまだ1年しか経ってないのに…。

メル

1年も経ったのよ!その間、私がぼんやりしてたとでも思ってる?

メル

実は、あなたと別れてすぐに、高校の同級生と付き合い始めたの。

メル

私がフリーになったと言ったら、すぐ付き合ってくれって言われたわ。

ナガミ

うそだろう、メルちゃんが結婚するなんて。

メル

私がそんなにモテないと思ってたの?

ナガミ

いや、ずっと俺の事を好きだと思ってた…。

ナガミ

なあ、ただの当てつけでそう言ってるんだろ?

ナガミ

俺が既婚者だから、強がりで言っているだけだよなぁ?

メル

違うよww全然強がっていないよ。

メル

むしろあの時別れて良かったと思ってる!

ナガミ

え、なんでだよ。

メル

だって、今の彼は東大卒のエリートだもんww

メル

しかも私の事もすごく大事にしてくれるの。

メル

だからアナタの事なんてちっとも思い出さなかったよ!

ナガミ

そんな…。

メル

まあ、ナガミ君も今の奥さんと仲良くね!

メル

あんまり遊んでいると奥さんにも愛想尽かされちゃうよ。

メル

私以外にも、いろんな女性に声をかけまくってるってウワサだしね!

ナガミ

いや、そんな事はしてないよ…。

ナガミ

なあ、本当に付き合わない?

ナガミ

メルちゃんが結婚しててもさ、こっそり付き合えばいいじゃん。

メル

下らない事を言わないで。

メル

今の彼が大好きだから、そんなつもりは全く無いわ。

ナガミ

メルちゃん…。

メル

だからさようなら。もう連絡してこないでね。

メル

迷惑だから!

ナガミ

マジか…。

~後日談~

メル

ナガミ君はそれっきり、私には連絡してきませんでした。

メル

結婚後も女遊びが絶えず、エリナも苦労していると風の噂で聞いてたので、

メル

あの時妊娠したのが、私じゃなくて本当に良かったと思います。

メル

でもエリナが二人目を妊娠している間に、また別の女と浮気してたとかで

メル

結局、二人目が生まれた後に離婚したそうです。

メル

慰謝料と養育費をがっぽり取られて、本人はすっかりやつれてしまったとか…。

メル

まあ、私には関係ない話ですけどね。

メル

私は、先日無事結婚いたしました!

メル

これからは、大好きな夫とともに、幸せな家庭を築いていこうと思います!

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