唯花
さ……咲人
"起きてよ"
咲人
…………
酸素マスクをし傷だらけの状態で 病院のベッドに眠ってるのは 唯花の"彼氏"
階段から何者かに 突き落とされて怪我をし 頭を打ったらしい
後少し発見が遅れてたら 危なかったと医者は言う
湊斗
唯花……大丈夫だ
唯花の背中をさすりながら 湊斗が言った
唯花
湊斗……分かってるの
"でも"
湊斗
うん……
唯花
ごめんね……
唯花
湊斗も辛いのに
湊斗
ありがと……
湊斗
でも
俺の事は気にすんな
唯花
…………
湊斗
俺は唯花の事も
心配してるからね
心配してるからね
唯花
ありがと
少しずつ日が落ちていく 空を無視し湊斗はずっと 唯花の傍にいて慰めていた
湊斗
暗くなったな……
湊斗
唯花少しは落ち着いたか?
唯花
うん……
唯花
ごめんね
湊斗
なんで謝るんだよ
唯花
…………
湊斗
唯花が謝る必要ないぞ?
唯花
そうだね……
そして唯花と湊斗は ゆっくり立ち上がり
唯花
咲人……明日来るからね
湊斗
早く起きろよ……
その一言を残して 唯花と湊斗は病室を後にした