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理恵
ねぇねぇ、夜の街って知ってる？
美波
は？
理恵
だから最近噂の夜の街だって
美波
なにそれ知らない
理恵
なんか、一定の時間と日にちと場所で夜の街っていうずぅっと真っ暗な街に行けるらしい
美波
え、なにそれ行きたいw
理恵
いやいや冗談じゃないって
理恵
だってその街にずっといると闇が追っかけてくるんだよ
美波
なんて？
理恵
だから
理恵
闇に飲まれちゃうの
美波
はぁ？
理恵
闇に飲まれたら元の世界に戻ってこられないらしいよ
理恵
前も行方不明者がでたらしいし
美波
へぇー
理恵
さては信じてないな？
美波
当たり前じゃん
美波
そんなの聞いたことないよ
理恵
えー、嘘ー！
美波
で、一定の日にち、時間、場所に行ったら誰でも行けんの？
理恵
それが選ばれた人だけらしいよ
理恵
噂によるとね
美波
ふーん、くだらな
理恵
本当なんだってば！
美波
はいはい
理恵
それにその日が今日だし
美波
まじ、行こw
理恵
えー、やめなって
理恵
あ、戻る方法はどこかに現実に繋がる大きなドアがあるらしいよ
理恵
そこを通ったら戻れるんだって
美波
へー、簡単じゃん
美波
私、足早いし
理恵
でもね
理恵
時間稼ぎしようと何かが来るらしいよ
美波
時間稼ぎで何かが来る？
美波
どういう意味？
理恵
知らないよそこまで
美波
ふーん、、、
理恵
あ、やべ
理恵
私そろそろ部活だ
理恵
行ってくるね
美波
はーい
理恵
美波は部活入らないの？
美波
まだいいかな
理恵
そっか、じゃあねー
美波
はーい、
美波
あ、待って理恵！その夜の街に行ける場所って、、、
美波
はぁ、行っちゃった
美波
帰るか。
美波
んー、場所ってどこだろ
美波
何時かも聞き忘れたし
美波
はっ！
美波
やば、いつの間にか公園のベンチで寝てた。
美波
しかもめちゃ暗くなってるし！
美波
こりゃ怒られるな😅
美波
あれ、でもまだ４時半だ
美波
それにしては暗すぎる、、、
美波
もしかして、夜の街？
美波
、、、なわけないよね
美波
携帯も圏外だし、人が誰もいないし
美波
やっぱり夜の街に来ちゃったんだ
美波
だとしたら闇がなんちゃら、、、って言ってたような
美波
あ
目の前に
黒い固まりが現れた
美波
や、やばい！
美波
っ！鞄が落ちちゃったよ、！
美波
やっば
ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ
美波
ハァハァ、今は平気だ
美波
早くドアを見つけないと
？？？
お姉さん、どうしたの？
？？？
そんな怖い顔して
美波
え、、いやだって闇が、、、
美波
あなたも逃げないと！
美波
(よかった、人いた。この小さな女の子も迷子かな？)
？？？
ん？闇？何をいってるのお姉さん。
美波
え、、、いやだってさっき
？？？
そんなのないじゃない。寝ぼけてるの？お姉さん。
美波
(え、もしかしてこれ、、、夢？確かに夜の街なんか馬鹿げてる、、、。闇に飲まれるとかあり得ないし。)
美波
で、あなたはだれ？
？？？
え？私？
？？？
私は、、、
美波
あっ、、、
私の視界がぐにゃっと歪んで 足が沈んでいく
目の前の女の子がどんどん小さくなっていく。女の子の口がぐわっと笑う。
薄れていく意識の中、私は理恵から聞いた話が脳内にリピートされた。
『時間稼ぎしようと何かが来るらしいよ。』
美波
は、はは
私から絶望の笑みがもれた
１週間後
理恵
あーあ、美波、、、
理恵
行っちゃったんだ
理恵
夜の街に
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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