担任
事情は分かった
担任
すまなかったな。先生、何も知らなくて
光
いえ、私が隠したいって言ったんです
光
私の意思です
担任
望月がそう望むなら先生はそれに応えたいとは思うんだが・・・
担任
・・・大丈夫か?
担任
本当に、ひとりで闘うのか
光
はい。もう決めたことです
光
どうか、最後まで秘密にしてください
光
少なくとも、杏香と美桜の2人には
担任
・・・分かった
担任
まあ、無理はするなよ
美桜
今日も体育見学?
光
うん、ちょっとまだ調子が
光
医者は夏バテだろうって笑
杏香
ふんっ、バレー辞めてから体なまってんじゃない?
杏香
どーせ家でゴロゴロしてんでしょ
光
うっ、正解!(笑)
光
若かりし頃の私はもういないのだよ〜
杏香
なんだそれ笑
美桜
・・・光が辞めるって聞いた時は、正直、戸惑ったよ
光
・・・
美桜
でも・・・光がそこまでするには、それだけの理由があることくらいは分かる
美桜
でも・・・
美桜
いつでも戻ってきてよ
美桜
光の居場所は残ってるから
光
美桜・・・
杏香
あんたがいないと、なんか会話も弾まないし
杏香
レシーブも上手くいかないし? 私の強烈なスパイクが台無しよ
美桜
一番寂しがってんの杏香だよね(笑)
杏香
うるさい
光
2人とも・・・
杏香
戻って来いなんて言えないけどさ
杏香
バレー部辞めても、あんたの居場所はここだから
光
ありがとう
光
あのね、、、
美桜
ん?
光
やっぱ最高の親友だね
光
死んでも仲良くしてね
朝倉
いい友達じゃん、あの2人
光
聞いてた?
朝倉
一部だけ
光
そうなの。私にはもったいないくらいね
朝倉
望月さんにはあの2人が必要だよ
朝倉
絶対手放さない方がいい
光
・・・手放さずにすんだらいいんだけど、ね
朝倉
え
光
あ、ううん
光
手放せるわけないよ
光
それにしても朝倉くん
光
ほんとに周りをよく見てるね
朝倉
大切に思ってるのは、あの2人だけじゃないから・・・
光
・・・?
朝倉
望月さんを大切にしたいのは、俺も同じ
光
え、朝倉くん・・・?
朝倉
だから・・・もう無理に笑うなよ
朝倉
疲れるだろ・・・?
光
・・・
朝倉
いや、、
朝倉
俺もさ、ちょっとだけなら居場所になってあげられるよ
朝倉
なんかあったら頼ればいい
朝倉
杏香さんでも、美桜さんでも・・・
朝倉
──俺でも
光
・・・!
朝倉
頼っていいから
光
・・・
光
私には、恋をしてる時間なんて
光
ないのにな・・・
光
黒沢先生・・・
光
先生は、好きな人のために
光
嘘をついたことって
光
ありますか・・・?
黒沢先生
──あるよ