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♥

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2018年07月21日

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あるところに

おじいさんとおばあさんが

いました。

ばあさんや、

陽子

なんですか?じいさん

消費税がまた高くなったそうじゃ。

陽子

まぁまぁ…

陽子

私達の時代は消費税なんか無かったのにねぇ…

そうだねぇ…

世の中は難しくなってるからねぇ…

陽子

うんうん…

このふたりはとても仲良しでした。

毎日毎日

ゆっくり、ゆっくりと

ふたりでどうでもいい話を

ほんとにどうでもいい話を

楽しく、楽しく話しておりました。

ふたりはそれが幸せでした。

世の中が、

大混乱を起こしても

難しくなっても

ふたりはニコニコと笑いながら

話をしておりました。

しかし

ばあさんや!

ばあさんや!

おじいさんの勝が

どんだけおばあさんの陽子を読んでも

返事はしませんでした。

なぜじゃろ…?

おかしいと思って

おじいさんはおばあさんの部屋に

行きました。

陽子

ぅ…

ばあさん!?

そこには

苦しそうに

おばあさんが倒れていました。

救急車じゃ!

救急車じゃ!

急いでおじいさんは 救急車を呼びました。

病院

先生や!

ばあさんはどうなりましたかね…?

医者

陽子さんは…

医者

陽子さんの所にいって上げてください。

…!

病室

ばあさん!

陽子

じいさん…!

まさか…!

ほんとに…

ばあさんや!!

陽子

じいさん…

陽子

ありがとう…ございました

なんでや?

まだやろ?なぁ?

陽子

覚えてるかな…?

え?

陽子

私達がまだ…

陽子

若いころや…

あぁ…

覚えてるぞ。

わしらが…まだ…

17の時じゃな…

(笑)

友達

確かに!

そうだろー?

わしはいつものように 友達と歩いておったのじゃ。

それでさ、

ドンッ

陽子

きゃぁ!

わぁ!

バサバサ…

彼女の教科書が落ちた。

ご、ごめんなさい…!

陽子

い、いえいえ。

陽子

そ、それより…

ん?

陽子

お友達が待ってらっしゃるので…

あ、ごめん!

友達

いーよー

先行っといて!

友達

りょーかい!

陽子

え?

陽子

なんで…?

え?

僕が落としましたよね?

陽子

い、いえ…

陽子

私がぶつかっただけなので…

え?

でも…

手伝います!

陽子

あ、ありがとうございます!

がさがさ

よし、

陽子

ありがとうございます!

いいですよ!

僕は鈴木勝です。

陽子

私は消音時陽子です。

消音時!?

陽子

あ…はい。

消音時ってあの…?

陽子

は、はぃ…

すご!

では…!

陽子

えぇ…。

消音時家と言ったら

日本一のお金持ちと言われる位

凄い人たちなのだ。

その、娘と言ったら

とてもとても美人なこと。

嫁にしたいです。

と言う奴が毎日毎日来る。

と友達は言った覚えがある。

陽子

あの…

ん?

陽子

あの、えと…

どうしましたか?

陽子

お電話番号とか…

あ、電話か!

なぜ…?

陽子

えと…それは…

彼女は頬を赤く染めた。

あ、うん。いいよ。

陽子

あ、ありがとうございます!

僕と彼女は電話番号を交換した。

後で聞くと

消音時家の電話番号を知ってるのは

家族や、ボディーガード

有名人などしかいないと聞いた。

俺に…いいのかな?

なんでだろ…?

プルルルプルルル

母親

勝~電話よ~

はーい

もしもし?

陽子

もしもし?

陽子

こちら、消音時陽子です。

陽子

勝さんいらっしゃいますか?

(うわ…丁寧だな…)

あ、本人の勝です。

消音時陽子さんですか?

陽子

はい!!

陽子

お話出来て嬉しいです。

消音時家がこんな僕に話しかけていいんですか?

陽子

…///

陽子

あの…私は…

陽子

鈴木様と仲良くなりたくて…

鈴木様!?

おかしい(笑)おかしい(笑)

勝でいいよ。

陽子

では、勝さん

陽子

え?

勝でいいよ。

陽子

勝…///

わあ!!!

陽子

どうしましたか?

ごめんなさい!

ごめんなさい!

消音時家の方に…

こんな命令を…しかもため口!

陽子

ぷぷぷ…

え?

陽子

他の方とは思考が違うのね。

陽子

他の方は
私が消音時家だからといって近づいてくるのに、

陽子

あなたは違うのね☺️

ごめんなさい…

陽子

いいのよ。

陽子

私と勝は

陽子

陽子

陽子

どうしたの?

陽子

友達!!

え?

陽子

友達だから…///

うん…!

よろしくね…えっーと…

陽子

私の事は陽子とでも読んでください。

陽子さん。

陽子

ぷぷぷ…

え?

陽子

さっき勝も言ってたのに(笑)

あ…

「さん」は無しだね(笑)

陽子

はい!

よろしくね!陽子

陽子

よろしくお願いします!

陽子

勝!

次第に僕と陽子は仲良くなり、

一番の親友と言ってもおかしくない 位に仲良くしていた。

陽子

あの…勝!

んー?

第二次世界対戦が始まった年

1939年9月1日

そのお昼だった。

何も知らない僕達は

いつものように時を過ごしていた。

僕と陽子は朝日を見に行った。

陽子

綺麗…ね。

うん!

めちゃくちゃ綺麗!

陽子

あのね…

陽子

勝。

なに?

陽子

言いたい事があるの。

どうしたの?

陽子

私ね…

陽子

勝の事がね…

陽子は

顔を赤く染めた

朝日に照らされて

陽子はまたまた綺麗に見えた。

僕は思ってしまった。

まだみたい。

君をまだまだ見たいんだ。

僕の期待を答えたのか、

君は大声で言った。

陽子

好き!!!!

え!?

陽子

好きなの!!!

え!?

陽子

勝が好き!!!!

えーー!?

陽子

もちろん恋愛感情として!

えーーーーーー!?

陽子

ほんとにだいすk…

ドカーーン

え?

陽子

え?

後ろを見ると

遠くでスーパーが燃えていた。

空には知らない飛行機が。

原子爆弾だ!!

陽子

え!?

戦争だよ!

陽子

戦争…!

町の人々

にげろー!

町の人々

戦争だ!

町の人々

男「逃げるんだ!」

町の人々

母親「でもっ…子供が!」

町の人々

子供「助けて…お母さん…」

町の人々

きゃー!きゃー!

…!

逃げるんだ!

陽子

はい!

タッタッタッ

陽子

ハァハァ

逃げよう!もっと遠くへ!

陽子

はい!

タッタッタッ

ゆかり

あぁ…!勝!

!!

ゆかり…!

陽子

え…?

ゆかりと僕は抱き合った。

無事なのか?

ゆかり

お父さんとお母さんが!

なに!?

おばさんもおじさんも!?

ゆかり

どうしよう…ぅ…

ゆかり

さみしいよ…ぅぅ…

そう言ってゆかりは僕のそばに寄る。

ゆかり…

陽子

っ…あの…

ゆかり

え?

ゆかり

だれ?この人。

ゆかりは僕の幼なじみ。

陽子は僕の大親友。

この二人に挟まれながらも

後ろではまたまた爆弾が落ちる。

行こう!

僕は陽子の手をとった。

しかし…

パシンっ!

え?

陽子

陽子

やめて。

なんで?

陽子

彼女がいるならなんで?

え?

陽子

彼女がいるなら私と遊ばなくてもいいんじゃないの?

彼女…?

何の事だ?

ゆかり

ふふふ…///

ゆかり

そーなーのー♪

陽子

陽子

ほんとに…?

ゆかり

あれれー?

ゆかり

なんでー?

ゆかり

勝が「彼女なんかじゃないよ。」

ゆかり

とか言うのを期待してたのー?

陽子

っ…

やめろよ。

とりあえず逃げるんだ!

陽子

は?

陽子

こんな人と一緒にいたくないよ…ぅ…私…悪い人になっちゃうよ…!

ゆかり

はぁ!?こんな人…?

ゆかり

私の事を…!!うざい!!

陽子

ぅ…ぁ…

ゆかり

泣いたらいいってもんじゃないよ!

やめろ!

ゆかり…ごめん

ゆかり

え?

先逃げて?

ゆかり

は?

ゆかり

何で?

いいから!

ゆかり

嫌よ!

なんで?

ゆかり

それは…

ゆかり

とりあえず!
嫌…

逃げるんだ!

ゆかり

っ…

俺を怒らすな。

早く行け。

ゆかり

分かったわよ…!

陽子

…なんで?

陽子

彼女じゃないの?

彼女じゃないよ。

陽子

ほんとに…?

うん。ただの幼なじみだよ。

陽子

ぅ…良かった…!

それに俺さ

陽子

陽子が好きだから。

後ろで何が落ちようとも

俺たちの気持ちは変わらない。

陽子

ありがとう…

ドカーーン

逃げよう…

陽子

はい…

それからは

記憶に無いんじゃ。

陽子

ほんとに…た…のし…かっ…たの…よ?

ばあさんや…

ワシもたのしかったぞい。

陽子

ふ…ふふ

好きじゃよ?

陽子

私も…す…き

陽子

ありがt …

ピーピーピー

ばあさん!

ばあさん!

ばあさんや!!

ぅ…ぅ…あ…

ばあさん…!!

ありがとうな、ばあさん…!

君を得た嬉しさと

君を失った悲しみが

心の中で交差したのであった。

ありがとう…

今日は9月1日だった。

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