僕はダメな子なんだ。
勉強も出来ないし
何か得意なことがあるって わけでもない。
ずっと続けているピアノだって
下手でも上手でもない。
何をしても中途半端なんだ。
紫にいみたいな リーダーシップもなければ
赤にいみたいに勉強も出来ない。
桃にいみたいなストイックさもないし
青にいみたいに愛嬌もなくて
橙にいみたいな面白さもない。
僕には
何もない。
お兄ちゃんたちは
僕がいくらテストの点数が悪かろうと
成績が悪かろうと
「大丈夫だよ」
「頑張ってるの知ってるよ」
って言って怒ったりはしない。
それが余計に苦しい。
怒るなら怒ってほしい、 なんて思っても
実際怒られたらきっと落ち込む。
僕は一体何を求めているのだろうか。
死にたいとは思わない。
でも、生きたいとも思わない。
ただ時間は流れていくばかりで
僕にかまってくれたりしない。
暖かな風が僕の頬を撫で、
見上げれば澄み切った青空が ずっと広がっている。
この空に吸い込まれたら どんなに楽なのかと
今まで何度考えたかわからない。
実際吸い込まれるわけがないし
消えることができるわけもない。
それは重々承知の上で
それでも空に 吸い込まれてしまいたい。
そう思うくらい、僕は
辛いのかもしれない。
...なんて
黄
青
驚いて後ろを振り向くと、 青にいが立っていた。
黄
青
気づけば家の近くの 横断歩道まで来ていたらしい。
青信号を何回逃したのだろうか。
黄
青
青
僕の隣に来てそう言う青にい。
黄
黄
青
青
青
青
黄
青
青
黄
黄
青
黄
黄
黄
黄
青
黄
黄
青
黄
黄
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青
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青
黄
青
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青
青
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青
青
青
青
青
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青
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青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
黄
青
青
黄
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
黄
青
青
黄
僕が...もらえるもの...
なんだろう...
青
青
青
黄
青
できるよ、と言うように 暖かい風が僕たちの間を吹き抜けた。
黄
作業を終え、ベランダに出る。
無事高校を卒業し、音楽の専門学校に 通うことになった僕。
青
あの時はわからなかった 青にいの言葉。
今はわかる。
お兄ちゃんたちが僕にくれているのは
“愛”
そうでしょ?
黄
青
青
とぼけていた青にいだけど、きっと 当たっている。
あの日と同じ綺麗な空。
もう、「吸い込まれてしまいたい」 なんて思わない。
だって...
こんなに素敵な... いや、“愛”をくれるお兄ちゃんたちが 僕にはいるから。
黄
暖かい風が僕の頬を撫でた。
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