アルファントバース

とある日の夜 愛しい家族からのテレビ電話

嬉しそうな表情になる妹を愛おしく思っていると少し顔が曇った

妹の色恋沙汰なんて初めて聞いたから少し胸がざわついた

とある人物を頭に浮かべていると妹の声に現実に引き戻された

きっと、それだけじゃない

妹は宇宙生まれを無意識に、恨んでいる

それが邪魔をしているんだろう、だけど、あのエマって子が妹の意識を変えてくれるって俺は思っている

画面がふっと消えた

宇宙生まれ、地球生まれ

宇宙生まれは敵だって、そう、思っていた

だから、だから私は自らガンダムに乗りたいって言った

死んでもいい、彼らを、私達の家族を殺した彼らを私は…

そう思っていたのに、乱されてしまった、この思いを

あの、美しい彼女に

ビーッと音が鳴り響いた

運命の時が動き出した

ビームライフルを撃ちながらウィルは距離を詰めて行った、今学園でのＮｏ．1と言われる程の実力を持っている彼は恐れなど知らない

接近戦に持ち込んだらケイトMSの肩を掴んだ

接触する事で機内通信が繋がる

その言葉を聞いた瞬間

私の中でサッと感情が消えた

エマさん以外の…ああ、リルさんも良い人だからあの2人以外、消してしまおう

まずは、学園で権力がある人間を、消す

画面に映る2体のMSの攻防を見つめる

画面の中の妹が相手の四肢を破壊して頭部にあるアンテナを掴んだ

抵抗を出来ない相手を見下しながらアンテナをむしり取った

大きなモニターに私の名前が浮かび上がった

これで、エマさんはこの人と結婚しなくて済む

エマさんは私の『』だ