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朝ごはんを食べたあと、 兄者さん・おついちさん・弟者さんは機材チェックをし始める。
私はその横で、 コーヒーを飲みながら静かに見守るだけ。 だけど── 弟者さんだけは、時々こっちを見てくる。
ほんの数秒。 でも目が合うたびに胸がぎゅってなって、 昨日の夜のことを思い出してしまう。 おついちさんが台本を確認しながら言った。
おついち
兄者
弟者
そう言ってるけど、 耳がまた赤くなってるのを私は見逃さない。 そんな甘さを胸に抱えたまま、 収録は始まった。
3人が本気で仕事モードになると、 笑い声と掛け合いが心地よくて、 その空間にいられることが嬉しくなる。 私は相変わらず視聴者ポジション。 でも、 “この3人の日常の近くにいる”だけで特別感が増す。
1本目の収録が終わって、 兄者さんとおついちさんが飲み物を買いに出た。
リビングには、私と弟者さんだけ。
弟者
弟者さんはソファに座りながら、 軽く私の手首をつかんで自分の隣に座らせる。
そんな自然な仕草なのに、 心臓が跳ねる。
弟者
ぼそっと言う。
私
弟者
少し拗ねたように言う声が甘い。 ソファの背にもたれながら、 弟者さんがゆっくりと私の手を取る。 指先が触れた瞬間、 昨日の夜の温度が一気に蘇ってくる。
弟者
低い声で、 でもまっすぐ言われると呼吸が止まる。
弟者
にじませてくる期待と独占欲に、 頬が熱くなる。
私
そう言うと、 弟者さんはゆっくり私の膝に触れてきて 近くに顔を寄せた。
弟者
声が甘すぎて、身体が反応する。
私
弟者
その言い方がずるいくらい優しくて、 胸がふるえる。
私
言った瞬間、 弟者さんがふっと笑って私の手をぎゅっと握る。
弟者
言葉の終わりが、 唇に触れる直前みたいに近い。 そのまま答えようとした瞬間──
玄関のドアがガチャッ。
兄者
おついち
弟者
私の手を離すどころか、 むしろ隠すように握り直す弟者さん。 その強さになぜか安心して、 余計に頬が赤くなる。
収録がひと段落して、スタジオの空気がふっとゆるむ。 みんな飲み物を取りに散った中、 私はそっと弟者さんのそばに座った。
私
少し照れながら言うと、弟者さんがペットボトルを持つ手を止め、 ゆるく目を細めて微笑んだ。
弟者
そんな一言だけで、心臓が跳ねる。 “ずるい…”と思うけど、嫌じゃない。むしろ嬉しすぎる。
弟者
弟者さんが小さく声を落とす。
弟者
その低い声が耳に落ちるだけで、身体が熱くなる。 返事をしようとした瞬間――
兄者
おついち
兄者さんとおついちさんが、ほぼ同時に戻ってきて、 わざとらしく飲み物を机に置いた。
兄者
兄者さんがニヤッと笑ってくる。
おついち
おついちさんが少しからかうように覗きこんでくる。
私
と言いかけたところで、弟者さんが肩に手を置いて、 軽く守るように引き寄せた。
弟者
少し勝ち誇ったように言う弟者さん。
兄者
兄者さんが笑いながらつつく。
おついち
おついちさんが、あえて軽い声で聞いてくる。
私は答えに迷う。 でも、なぜかおついちさんの目が静かで優しかった。
私
少し震える声で言った。
おついちさんの眉がふわりと緩む。
おついち
弟者
弟者さんは苦笑し、
兄者
兄者さんはニヤニヤが止まらない。
そんな三人の中にいるだけで、胸の奥が温かくなる。 こうして—— “今日はおついちさんと一緒に寝る”ことが自然に決まった。
夕方、キッチンからいい匂いが漂ってきて、 私は自然とリビングに吸い寄せられた
おついち
おついちさんがふんわり笑いながら皿を並べてくれる。
兄者
兄者さんは茶化し
弟者
弟者さんは笑っている。
そんな他愛ないことで笑い合える時間が、 最近はやけに胸に刺さる。 “ああ、この三人と暮らしてるんだ” ってじわじわ実感するのが、少し恥ずかしくて、 でもすごく幸せだった。
食後の片付けは三人がやってくれて、 私はリビングのソファでぼんやり待ちながら、 これからの夜を考えて胸がドキッとしていた。
お風呂が終わって、部屋に戻ると おついちさんが先に布団のそばに座っていた。
おついち
そう聞かれて、私は素直にうなずいてしまう。
おついちさんは苦笑いしながら、 そっと手を伸ばして私の髪を優しく指でほどいた。
おついち
いつもは声高いのに今は声が低くて、 でも優しくて、胸の奥がじんわり熱くなる。
おついち
そのまま、手をそっと私の頬に当ててくる。 指先があたたかくて、それだけで身体がゆるむ。
私
そう言うと、おついちさんが少し目を丸くして、 それから照れたように笑った。
おついち
布団に入ると、 すぐにおついちさんの腕が私の肩にまわってくる。
おついち
胸に引き寄せられて、耳元で聞こえる息づかいが甘くて、 そばにいるだけで安心して泣きたくなるほどだった
私
つい漏らした言葉に、
おついち
そのまま額に落ちる軽いキス。 そして静かな夜、 ふたりだけの空気がゆっくり深まっていった。
目が覚めた瞬間、 まず最初に感じたのは背中にぴったり当たる、あたたかい腕。
おついち
耳元で落ちてくる低い声に、 胸の奥が一気に甘くほどけていく。
振り返ると、おついちさんが まだ少し眠たそうな顔で微笑んでいた。
おついち
私
そう言うと、おついちさんは目尻をゆるめて、 私の髪を優しく撫でてくる。
おついち
そのまま額に軽くキスをされて、 頬が一気に熱くなる。
私
おついち
ふざけたように言いながらも、 腕はほどいてくれないまま、 ゆっくりともう一度抱きしめてくれる。 その“ぎゅっ”が、 心まで包まれるみたいで、 このまま時間が止まってほしいと本気で思った。
着替えて部屋から出ると、 リビングからはコーヒーの香りと 兄者さんの低い声が聞こえてくる。 キッチンではおついちさんがエプロン姿で料理中。 兄者さんはソファに座ってスマホをいじっていた。
そして私に気づいた瞬間——
兄者
ニヤッと笑う兄者さん。 絶対わざとだ。
続いて弟者さんまで、 マグカップを片手に近づいてきて、
弟者
と更に追撃してくる。
私
顔が真っ赤になった私を見て、 ふたりは悪ノリしたみたいに笑い合っていた。
そこへ、おついちさんがフライパンを持ったまま振り返り、
おついち
声は穏やかなのに、 どこか“守る”みたいな響きがあって。 その一言だけで胸がまた甘くなる。
兄者
兄者さんは肩をすくめて座り
弟者
弟者さんは小声で呟いてニヤリ。
もう、本当にこの家は平和すぎて苦しくなる。
でも—— そんなやり取りの全部が、 たまらなく幸せだった。
朝ごはんを食べ終わると、 兄者さんが予定表を確認しながらぽんっと手を叩いた。
兄者
私
弟者さんがマフラーをつけながら笑う。
弟者
おついちさんはコーヒーを飲みつつ、
おついち
なんて言ってくれる。
いつもの日常で、 いつもの声なのに—— 胸がほんのちょっとだけくすぐったい。
昼の収録に向かう前、 兄者さんがふとこっちを見て言った。
兄者
その一言で空気がふわっと甘くなる。 弟者さんがニヤッと笑いながら肩を並べる。
弟者
兄者
兄者さんが苦笑しながら私を見る。
兄者
その視線は優しくて、 甘くて、 ちょっとだけズルい。 おついちさんまで近づいてきて、 私の頭をぽんと撫でた。
おついち
3人の優しさが胸にじんと刺さって、 なんだかうまく息ができなくなった。 甘いのに、 幸せなのに、 なぜかちょっと苦しい。
収録と配信を終え、 3人が帰宅して、 みんなで夜ご飯を食べて、 笑って、 それでも私は少しぼんやりしていた。
弟者さんが気づいて声をかける。
弟者
兄者さんも静かにうなずいて、
兄者
おついちさんは優しく肩に手を置いた。
おついち
その言葉を聞いた瞬間、 胸がじわっと温かくなって、 でも同時に涙がこぼれそうになった。
私
言うと、3人は同時に笑って、
弟者
兄者
おついち
と、まるで重ならない優しさを 同時に私へ向けてくれた。