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愛菜
私は雨というのが嫌いだ。
気候病で頭が痛いし、傘を持たなきゃ行けないから荷物は増えるし、髪はセットしても乱れるし、濡れるし。
あと通学に自転車を使えないからバスを使うことになる。
愛菜
私は暗い気持ちで家を出た。
私が雨を嫌いな理由もう一つある。
私はバスに乗りながら、晴れの日に想いを馳せた。
彼とよく話すようになったのはよく晴れて私が自転車を漕いでいた日だった。 その日は少し寝坊してしまって遅刻しそうで急いでいたのだ。
愛菜
私が結構急いで自転車を漕いでいると後ろからすごいスピードで追いかけてきた男子がいた。
晴翔
愛菜
なんで自転車を漕いでいる私を追いかけて来たのかわからない。というか結構なスピードで漕いでいる自転車に追いつけるんだから走ればいい。
とりあえず横断歩道で止まった。
晴翔
愛菜
晴翔
愛菜
それって二人乗りってこと?
愛菜
二人なら遅刻はギリギリ免れそうだったので、私は晴翔に自転車を貸して後ろに乗った。
晴翔
愛菜
思ったよりスピードが速くて荷台に捕まるのが怖くて晴翔の身体に抱きついた。
後で聞いた話だけどいつも乗っている自転車がパンクしてて、それを忘れていた晴翔はいつもの時間に家を出て気づいた時は走らないと間に合わなくなってしまっていたらしい。
なんとかその日はギリギリ間に合った。
晴翔とよく話すようになったのはその日からだった。
同じクラスだから顔は知っていたし、仲が悪いわけでも無かったけど敢えて二人で話したりするほどではなかったのがその日から一変した。
晴翔は教室でもよく私に話しかけてくるようになったし、私が話に行くことも多くなった。
愛菜
その日から自転車だと晴翔と大体時間が被って、いつも教室まで一緒に行っていた。
そうして同じ時間を多く過ごすうちに晴翔ことが好きになってしまった私は、雨が嫌いになった。
愛菜
雨は嫌い、でも晴れは好き。 それが晴翔に会えない休みの日でも晴れが好き。
晴翔
愛菜
ある日晴翔がそう言ったことがあった。
晴翔
愛菜
晴れは晴翔の天気だ。だから私は晴れが好きだ。
だから私は梅雨の時期でも晴れる希望をいつでもしてしまう。
晴翔
愛菜