青
………ほとけ?
夜道。後ろから声を掛けられる。
水
…………っう、ぇ……っ、
その声の主は、僕に告白をした張本人だった。
青
………っえ……、
僕が泣いていることに気付き、慌てて駆け寄ってくる。
青
………っどしたん………、?
水
………………っう、うぅ………っ、
答えることも出来ない僕を見てか、彼は頬の雫をそっと拭ってこう言った。
青
…………家、来る……、?
水
………………っうん…………っ、
今はただ、誰かに話だけでも聞いてほしかった。
青
……どーぞ、広ないけど
水
………お邪魔します………、
意外に片付いた部屋。
几帳面さが覗えるデスク。
部屋全体も、彩りよい。
青
……………なんで、泣いてたん?
ベッドに腰掛けながらそう、問われる。
水
………………………それは………、
水
ぼく、好きな人いたんだ。
水
…………………でも、失恋しちゃった、w
水
告白すらしてないけどさ、
水
…………ずっとずっと、想ってたのに。
青
…………そっか。
青
……………ごめん、こんなこと聞いて。
水
ううん…………っ、
水
…………っあれ……っ、なんで……、
引っ込んでいた涙が、また押し寄せる。
話したから、楽だと思ったのに。
青
………………っ、
水
…………うぅっ、ひぐ………っ、
ほろほろと、涙を流すほとけ。
青
………………っ、
俺やったら。
俺やったら、そんな思いさせへんのに。
青
…………俺やったら、そんな思いさせへんのに。
水
………………っひぐ……っ、え……っ、
しまった。言葉が口を突いて出てしまった。
こうなってしまっては、仕方がない。
青
………ほとけ。
青
こんなときに、ごめん。
青
答えは、決まった………?
水
………っわかんない……っ、
嗚呼。まぁ、そうだろうな。
失恋した矢先に問われても、こうなるのは致し方ない。
水
わかんない……っけどぉ……っ、
水
あの日……っ、つまずいて転びそうになったとき………っ、
水
いふくんに……っ、支えてもらったところが………っ、
水
熱くて………っ、うぅ……っ、
青
……………っ!
水
もっと……っ、
水
触れてほしいな……って、思ったり、も……っ
水
しちゃった………ぁっ、
青
…………っほとけ……、
水
……っぼく、ないこ先輩のことが好きだったの……っ、
青
…………うん、
なんとなく、予想はしていた。
だって、彼を見つめる顔がいつも嬉しそうだったから。
水
……っでもぉ……っ、
水
いふくんから告白された、あの日から……っ、
水
自分でも……っ、どっちが好きだったのかわかんないの………っ、
青
…………ええよ。
青
俺は、だいすきな人が失恋してる時に漬け込んでるような男やけど。
青
この先、絶対好きにさせてみせるから。
青
答えは出てないままで、俺はええ。
青
……俺はもう、ほとけがそんな悲しい顔してるのを、見たくない。
水
…………っいふくん………、
青
ほとけは……、?
水
…………っぼくは………、
良いのかな。
こんな中途半端で。
ないこ先輩を好きだったのに、いふくんにすぐ乗り換えて。
水
……………っ僕も、ずるいんだよ……っ、
水
失恋の痛みを埋めるために……っ、いふくんを利用するようなものなんだし……っ、
水
そんな……っ、そんな、僕だよ……っ、?
青
……………ええの。
青
さっき言ったやろ?
青
絶対好きにさせてみせるって。
青
…………ほんまやから。
青
………だから、付き合って下さい。
一度、信じてみても、いいのかな……、
水
……………っはい………、
青
……………っ、!
青
良かった………っ、
安心した面持ちで見つめる君。
その笑顔を見ると、少しだけ胸の痛みが引いた気がした。
……なんて考えた僕は、最低だな。
水
…………………、
♡800⇒






