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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

記者

初めまして
石川雛子さん…

雛子

…初めまして

記者

手紙の返事…
ありがとうございます

雛子

…あんなに沢山届いたら
無視できませんよ…

記者

あはは…早速ですが、
インタビュー良いですか?

雛子

…はい

記者

このインタビューは
週刊誌での連載になります

雛子

…はい

記者

それにしても
驚きました…

雛子

…え?

記者

あの事件の犯人が
こんな美人だなんて

雛子

記者

おっと…失礼しました

雛子

…私の言葉

雛子

包み隠さず…
記事にして下さい

記者

それは、
もちろんです!

記者

では…教えて下さい

記者

あなたが何故…
あんな事をしたのか…

私と司は…

職場恋愛でした

石川 司

雛子ちゃん!
今日も可愛いねっ

雛子

石川さん…
職場では…その

石川 司

いいじゃん!
誰も気にしてないよ!

石川 司

そんな事より
今日…家に行って良い?

雛子

…うんっ

ネガティブな私とは対照的で

司は明るい人でした

私が月なら

彼は太陽みたいな人

付き合って3年目で

私達は結婚

同僚

石川君と雛子ちゃん…
本当に意外よねぇ

同僚

石川君のスペック高すぎて
釣り合ってないよね

同僚

クスクス…
聞こえるよー?

後輩

義母

美人だけど
地味な嫁なのよね…

義母

少し訛っているし

義父

北陸の田舎育ちだろ?
垢抜けない訳だ…

職場の女子社員からは

嫉妬の眼差しが向けられ…

都会育ちの彼の家族からは

田舎者扱い…

でも

石川 司

素敵な家庭を築こうね!

雛子

…はいっ

私は幸せでした

司という…

宝物がいたから

結婚後…

私は家庭に入りました

石川 司

ただいまー!雛子!

雛子

おかえりなさい!!

石川 司

お!ハンバーグ?
うまそ!

雛子

ふふっ!
頑張って作ったよ!

石川 司

偉い!偉い!

石川 司

でも…
サラダは温野菜がいいな

雛子

あ…ごめんなさい

石川 司

次、気を付ければ良いよ

雛子

…うんっ

幸せでした…

でも

実家で苦労を知らずに 育った彼は…

世間知らず…でした

一緒に暮らして

二年が経った頃…

石川 司

ただいまー

雛子

おかえりなさい…

石川 司

え、麻婆豆腐?

雛子

そうだけど?

石川 司

それってレトルトだよな?

石川 司

手抜き料理かよ…

雛子

…手抜き…かな?

石川 司

混ぜて焼くだけだろ?

石川 司

もう良いや…

石川 司

外で食べてくる…

雛子

ちょ、ちょっと!

雛子

…どうして?

雛子

今日は…約束の日でしょう?

石川 司

…あぁ、俺さ

石川 司

子供、欲しく無いから

雛子

…っ!

彼は…

変わっていきました

いえ、もしかしたら

これが本性だったのかも しれません

『あの日』は

私が気分転換に

買い物に行った事が きっかけでした…

後輩

雛子先輩?

雛子

…あ
えっと…確か会社の

後輩

はい、後輩ですよ

後輩

司さんの奥様…

雛子

女の嫌な予感は 的中するものです…

後輩

1人でお買い物ですか?

後輩

司さんの言う通り…
寂しい人ですね

雛子

…司が?

後輩

私達…
付き合っています

雛子

…ぇ

後輩

気付きませんでした?

後輩

司さん…地味な奥様に
愛想を尽かしてますよ?

その日の夜

彼の実家に呼ばれて…

石川 司

雛子…別れて欲しい

石川 司

今は彼女が好きなんだ

後輩

雛子先輩…
ごめんなさい

義母

雛子さん…
良いわよね?

義母

子供もいないし…
問題無いでしょう?

義父

私が慰謝料を払うよ

義父

雛子さん…
いくら欲しい?

石川 司

雛子?どうした?

義母

黙ってたら
分からないわよ?

義父

本当に無口なんだな…

石川 司

雛子は自分が無いんだよ

後輩

あら、可哀想

義母

その点、彼女は
家柄も頭も良いし…

後輩

ふふっ
ありがとうございます

雛子

気が付いたら

全員…血塗れで

死んでいました

そして、私の手には…

包丁が…

記者

それで…

記者

旦那さんの腹を…その

雛子

…はい

雛子

裂いて…
内蔵を取り出しました

記者

何故…
そのような事を?

雛子

雛子

探していたんです…
宝物の在り処を

記者

宝物の在り処?

雛子

司は私の宝物でした…

雛子

でも、
消えてしまったので

雛子

腹を開いて…
中を探しました

記者

雛子

私は死刑です…

雛子

どうぞ

雛子

好きに載せて下さい…

記者

記者

…宝物は…結局
見つからなかった?

雛子

雛子

はい…

雛子

私には
見つけられなかった

雛子

…それだけの事です

end

この作品はいかがでしたか?

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コメント

37

ユーザー
ユーザー

一体何を探してたの!? モヤモヤする〜😭

ユーザー

雛子さんが探していたのは何だったんだろうってずっと考えていたのですが、昔のように明るかった夫と生きていく幸福な家庭が欲しかっただけなのかなって思いました…。 その幸せの在り処がどこにあったのかはまでは考察できませんでしたが、とても悲しいお話でした!!😢

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