智
あれ
俺が見つけたのは御札だった
裕也
うお
裕也
なんか一気に雰囲気出てきたな!
智
なんでそんな嬉しそうなんだよ
裕也
あ?
裕也
だってなんもなかったら面白くねーじゃん
智
まぁ、そうかもだけど
裕也
だろ?
裕也
ほら他にもなんかあるかもだし行こーぜ
智
おう
そうして俺たちは御札を見つけた辺りを捜索することにした
裕也
…あ!
智
ん?
裕也
おい、これ見ろよ
智
なんだよ
智
え
校舎から少し離れ、木々が生い茂っている中ポツンと小屋が建っていた
裕也
こんなとこに小屋だぜ?
裕也
なんに使ってたんかな?
智
…いや、それよりも…
確かにそんな疑問も出てきたがそれより俺はなにか良くないものをこの小屋から感じた
裕也
あ?
裕也
それよりなんだよ?
智
いや、なんか…気味悪くね?
裕也
そうか?
裕也
入ってみよーぜ!
智
え、本気?
裕也
え、うん
裕也
そりゃそうだろ
裕也
だってこんなとこに小屋だよ?
裕也
普通気になんね?
智
まぁ、そうだけど
裕也
じゃあ入ろーぜ
智
…
裕也
なんだよ、怖いのか?
智
…違くて、なんか感じね?
裕也
別になんも?
裕也
怖がってるからだろ
智
そんなことないと思うけど
智
俺怖くねーし
裕也
ふーん?
裕也
ま、俺は入るけど?
そう言って裕也が小屋の扉に手をかけた
智
っ!
ギィィ
扉が軋む音が響く
智
…
裕也
…
智
…
裕也
うわっ!……なんだよ
智
え…?
智
なんだよ、何があったんだよ
裕也
ほら
裕也が扉をさらに開け俺にも中の様子が見えた
智
うわ…
裕也
…なんか気持ち悪いな
部屋の中は天井も床も壁も全てが御札に覆われていた
智
…あれ、部屋の真ん中なにかある
裕也
ほんとだ
裕也
なんだろ
近づいてみるとどうやら箱のようだった
智
箱?
裕也
みたいだな
裕也
蓋も開いてるし、中も空っぽ
裕也
面白くねー
智
何がだよ
裕也
えー?だって蓋を開けたらなんか出てきた!?的なのあったら面白かったじゃん
智
バカ何言って…
裕也
あ?どうしたんだよ
智
いや、箱…開いてるから
裕也
あ?それがどうしたんだよ
智
いやだから、お前がさっき言ってたやつが的中してたとしたら…
裕也
…もう出ていった…?
智
うん
智
かも知れねーじゃん
裕也
んなわけ笑笑
智
だってこんなに御札貼ってあんだぞ!?
何もないわけなくないか?
何もないわけなくないか?
裕也
まぁ、そうだけど
裕也
だいたい何を閉じ込めてたって言うんだよ
智
そんなの知るかよ
智
…あ、そういやお前この間見せてくれた雑誌あるか?
裕也
え?あぁ、あるけどなんで?
智
そこにこのこと書いてあるかも知れない
裕也
あぁ、まぁそっか
裕也
はい
裕也に手渡された雑誌をめくる
智
…
この廃校のことを書かれたページを見つけ、小屋のことが書かれていないか探した
智
…
裕也
…なんか書いてあったか?
智
…いや…
裕也
だよな
裕也
持ってた俺ですら知らなかったからな
智
…そっか
智
…ていうか、成り行きで俺もここに来ちゃったけど
裕也
うん?
智
ここってどんな噂がある心霊スポットなんだ?
裕也
え、あぁ、そこに書いてあるよ
智
あ、そっか
そこに書かれていたこの廃校の噂はこうだ…
続く






