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昼休みの時間、神風と黎、詩音はいつものように校庭で昼ご飯を食べていた

そんなとき、ふと神風が校舎の屋上に目を向けると、そこにぽつんと一人で座っている水雫の姿を見つけた

天野神風

あれ…水雫、なんで屋上にいるんだ?

詩音も屋上を見上げ、目を細める

秋山詩音

珍しいね…いつもは教室で食べてるのに

黒崎黎

まさか、あいつ…

一瞬、三人の脳裏に不安がよぎる

水雫がここ最近、どこか元気がないように見えたことや、数日休んでいたこともあり、彼女が何か悩みを抱えているのではと心配していた

天野神風

まさか…飛び降りる気なんじゃ…!

その思い込みに、神風は急いで立ち上がり、屋上に向かおうとした

秋山詩音

ちょっと待って、落ち着けよ!

秋山詩音

そんなことないかもしれないから…

天野神風

でも、万が一ってこともあるだろ?

天野神風

水雫をほっとけるわけない!

神風の焦りが伝わり、詩音と黎も慌てて後を追い、屋上へと向かった

屋上に到着すると、そこには穏やかな表情でお弁当を広げている水雫がいた

遠くの景色を眺めながら、静かに食事を楽しんでいる様子だ

その姿に、神風たちは少しだけ肩の力を抜いた

天野神風

…おい、水雫!

天野神風

なんでこんなところで昼飯食ってんだよ!

突然の声に驚き、水雫は振り返ると、驚きと戸惑いが入り混じった表情を浮かべた

月宮水雫

え、神風くんたち?

月宮水雫

どうしたの?

黒崎黎

お前がここで何してんのか、

黒崎黎

心配して見に来ただけだ

秋山詩音

…その、何かあったのかと思ってさ

三人の緊張した顔を見て、水雫はすぐに何が誤解を招いたのか察したようだった

彼女は少し恥ずかしそうに微笑んで、彼らを安心させるように静かに答えた

月宮水雫

ごめんね

月宮水雫

たまには一人で静かに過ごしたくて…

月宮水雫

ただそれだけなんだ

神風はホッとしたように大きな息を吐き、少し照れくさそうに頭をかいた

天野神風

なんだよ、そういうことなら先に言ってくれよな!

天野神風

俺たち、てっきり…

月宮水雫

心配してくれてありがとう

月宮水雫

でも、そんなこと考えてないよ

彼女は再び微笑んで、三人の心配を和らげた

ふと、詩音が優しく水雫に問いかける

秋山詩音

じゃあ、もしまた一人になりたくなったら、ちゃんと言ってくれよ?

秋山詩音

俺たちが心配しちゃうからさ

水雫は頷き、少し照れくさそうに答えた

月宮水雫

うん、わかった

月宮水雫

ありがとう…みんな

彼女の素直な言葉に、三人は自然と笑みを浮かべた

心配が解けたことで、再び屋上には穏やかな空気が流れ始めた

天野神風

よし!

天野神風

じゃあ、今度から一人じゃなくて、俺たちも一緒に屋上で食べようぜ!

黒崎黎

おい、勝手に決めるなよ…

秋山詩音

でも、またここで一緒にご飯食べるのもいいかもね

三人の言葉に、水雫は微笑みを浮かべて頷いた

その笑顔には、どこか嬉しそうな、温かいものが感じられた

心優しき少女の隠された闇

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