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雨宮 風香
やっぱり拓実に会いに行きたい
今泉 颯斗
…心配だよな…
昨日は結局拓実には会えなかったのだ
雨宮 風香
今日も拓実の家に行かない？
今泉 颯斗
…うん、行ってみよう。
雨宮 風香
じゃあ授業始まるからまた
放課後
私がインターフォンを鳴らすとすぐに拓実の母が出てきた
拓実の母
あら、2人とも
拓実の母
今日も来てくれたんだ
雨宮 風香
どうしても拓実とは会えませんか？
拓実の母
うーん、難しいかな…
今泉 颯斗
そうですか…
雨宮 風香
雨宮 風香
私たちが拓実の部屋の前に行って話すことならできますか？
拓実の母
え！？
拓実の母
そ、それはできなくはないけど…
雨宮 風香
ならお願いします！！
今泉 颯斗
俺からもお願いします！
拓実の母
うん、分かった
拓実の母
上がって
拓実の母
ここよ
拓実の母
ドアは開けないであげてね
雨宮 風香
はい
拓実の母
じゃあ私は退席するからゆっくり話しててね
拓実の声
…来てくれたんだね
雨宮 風香
うん、会いたかったから
拓実の声
…！！
今泉 颯斗
…答えにくかったら答えなくてもいいんだけど
今泉 颯斗
何で学校休んでんの？
拓実の声
…そ、それは…
拓実の声
……事故のことを鮮明に思い出して
拓実の声
外に出るのが怖くなったんだ…
雨宮 風香
そうだったんだ…
拓実の声
あ、部屋入ってていいよ
雨宮 風香
え？いいの？
拓実の声
うん、これじゃ話しにくいでしょ？
雨宮 風香
わぁ…
拓実の部屋ってこんな感じなんだ
昔来たときとはやっぱり変わってる気がするな…
結城 拓実
ちょっと、そんなジロジロ見ないでよ笑
雨宮 風香
へ？
雨宮 風香
あ、ごめんごめん
結城 拓実
拓実の声
…俺さ、またあの時みたいに事故に遭うのが怖いんだ
雨宮 風香
…そうだよね…、辛かったよね…
雨宮 風香
雨宮 風香
ん？
拓実が事故のこと鮮明に思い出したってことは
私を庇って事故に遭ったことも思い出したってこと！？
結城 拓実
どうした？
雨宮 風香
あ、あの…
雨宮 風香
…ごめん！！
結城 拓実
え？
雨宮 風香
私のせいで拓実が怖い目に遭ったから…
今泉 颯斗
…！！
結城 拓実
え？どうして？
雨宮 風香
え？
雨宮 風香
お、覚えてないの？
結城 拓実
もしかして俺が雨宮さんを庇ったから
結城 拓実
雨宮さんのせいだって言いたいってこと？
雨宮 風香
うん、そうだよ
結城 拓実
いや、それはただ俺が飛び出しただけだから悪いのは俺でしょ？
雨宮 風香
…え？
なぜか涙が出てきた
結城 拓実
え？ちょっ、大丈夫？
雨宮 風香
う、うん…
拓実の優しさには誰にも勝てないと思う
雨宮 風香
ありがとう
結城 拓実
え？
結城 拓実
あ、うん………？
今泉 颯斗
今泉 颯斗
ごめん。俺、先に帰るわ
結城 拓実
あ、分かった
結城 拓実
気をつけてね〜
そして颯斗が帰っていった
ってことは…
2人きり！？
いやいや、今まで図書室で2人きりでよく話してたじゃん！
なのに何でこんなに緊張してんの！？
結城 拓実
雨宮さん、どうかした？
雨宮 風香
ううん、なんでもない…っ
結城 拓実
………ごめんね
雨宮 風香
え？
結城 拓実
学校いけなくて
結城 拓実
俺が弱いせいで
雨宮 風香
そんなことない！
雨宮 風香
拓実は強いよ！
雨宮 風香
私のことを庇ってまで助けてくれた！
雨宮 風香
拓実は私のヒーローだよ
結城 拓実
…っ
結城 拓実
でも俺のせいで学校で会えなくなっちゃった
雨宮 風香
それは私だってそう
雨宮 風香
晴れの日は会えないし
雨宮 風香
それは私が車に轢かれたわけでもないのに太陽怖くなったからじゃん
結城 拓実
じゃあお互い様、か…
雨宮 風香
雨宮 風香
…！！！
結城 拓実
ん？どうした？
雨宮 風香
太陽が…、さしてきた…っ
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