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2 - 出会いと夫婦になる前の話

♥

201

2022年11月19日

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昔から、女性を可愛いと思ったことが なかった。

あの子可愛いよねー

いふ

……そうやね

だけどそれが変だと分かってたから、 口にしたことはなかった。

大地

なあ、お前はクラスの中
だったら誰がタイプ?

いふ

好きな、好きだったやつにそう、 聞かれた

いふ

有紗ちゃん、かな

一番可愛いと言われてて有名。

大地

やっぱそうだよな〜
でも俺は〜〜

いきいきと話すトコを見て、 胸が苦しくなる。

いふ

へえ、あの子が好きなんだ

苦し紛れにそう話す。

大地

バッ、ちげぇよ!
タイプなだけ!

いふ

んー?本当かな?

大地

本当だってば!
もう…

いふ

ハハッ、冗談冗談

乾いた笑いでそう言えば きっと彼は日常の一つとして流す

いふ

俺も女だったらお前に 愛してもらえた?

そんな夢見がちな言葉は 喉を通って溶けていった。

俺は一度だけ告白したことがあった

屋上、 いつも通り彼と弁当を食べている時

いふ

なあ、俺…お前のこと
好きなんや

彼が困惑するのは承知の上で、 その気持ちを伝えた

大地

幻滅したような、俺を突き落とす顔

大地

冗談だよな、?

伺うように、言われて仕舞えば

いふ

……騙された?

嘘吐きの俺は

大地

な、なんだよっ!
結局嘘なのかよ!!

いふ

やーい、騙されてやんの〜

大地

お前な!!www

また、嘘を繰り返して

大地

いやー、でも冗談で
良かったわ

いふ

大地

その一言だけで

大地

男を好きと思ったこと
ねーもん

絶望する理由になる

いふ

…俺もだわ!w

偽りの俺を作っていく

ソイツとは結局、中学までの仲で 友人関係は終わっていった

いふ

やばっ、もうこんな時間かよ

その日は早く帰って妹の面倒を 見なければならなかった。

いふ

やばいやばいっ!!

悠佑

遅れるっ!!

ドンッ、と肩に何かの衝撃が走る

いふ

いって、っ、!

悠佑

いっつ〜!

俺よりも10センチくらい 背が小さいからか、俺の肩の位置に 彼の頭が来ていた

悠佑

あっ、す、すんません!

いふ

あ、いや、こっちこそ…

お互い慌てて謝罪をする

悠佑

いふ

けれどお互い顔を見た瞬間、 固まってしまっていた

いふ

あの、名前、なんですか

咄嗟に口から出た言葉はそれだった

悠佑

えっ、あ、えと、
ゆ、悠佑、です!

悠佑

き、君は?

必然的になってしまう上目遣いに トキメキながら俺は質問の答えを返す

いふ

い、いふ、です…

それが、俺たちの出会いだった

悠佑

なーんて、少女漫画
みたいやな!

学生時代のアルバムを見て そう話す俺のカノジョは笑っている

いふ

せやけど、マジに
恋するとは思わんかったよ

悠佑

それ、ほんまにそれ。

悠佑

だけどさ、顔見た瞬間
なんか頭真っ白に
なったんよな

いふ

わかる、俺もなった。

あの時、余裕がどっちも なかったということもあるだろうが

いふ

ゲイだから一目惚れも
あるかもしれないけどさ

悠佑

俺はノンケ
やったんよね〜

酒を煽っているせいか、 頬が火照っている。

悠佑

いや、ノンケでも
なかったかもしれん

ゲイでも、ノンケでもないなんて ありえないと思った俺は質問した

いふ

え、どういうこと?

悠佑

んー、なんていうか
俺は恋したことなかったんよ

いふ

え、高校生で!?

驚きの新事実に俺は驚いた 俺でも付き合ったことはなくても 恋したことは何度もあった

悠佑

おう、なんかこう
コイツや!みたいな
奴おらんくってさ〜

いふ

はあ…え、やとしたら

悠佑

おう、お前がハジメテ
ってことや!

にっこり笑ってハジメテなんて いう彼が、とても愛おしい。

いふ

…これで2個目かな……

俺はボソリと呟いた。

これはまだ俺たちが夫婦になる前の ちょっとした日常の話

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コメント

2

ユーザー

出会って一目惚れ!?運命すぎる!! 続き楽しみにしてます!

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