野良猫

ジンとのカトクで場所が分かった瞬間、身体が勝手にその場所に向かって動いていた

会えないと分かって居たつもりなのに、 そこにジミンの姿が無く 気落ちするテヒョン。

やっと会えたのに、誤解が解けたのに、 笑って手を振るジミンは、テヒョンの呼び掛けを無視して止まってる ハイヤーに乗り込んだ。

翌日

驚くジミンに駆け寄るテヒョン。

ハイヤーが目の前に止まる。

薄らと涙が見えた気がした……。

ハイヤーに乗り込むジミンは俯いたままで、振り向く事は無かった。

テヒョンの呼び止める声を聞きながら、

走って逃げ出したあの日。

本当に僕には行く場所何て無かったんだ。

お金は持ってたけど、使うのが怖かった…

だってこのお金は僕を囲っていた、

人の所から持ち出した物だから……。

自分で持ってたお金はほとんど

あの店で使っちゃったから。

僕は世間知らずのボンボンで、

父の会社が傾くと同時に僕の世界は

醜く歪んで行った……。

それまで仲睦まじかった両親は

毎日の様にケンカして、

母はお酒に溺れる様になった。

毎日金策と母とのケンカに疲れきった

父は目に見えるくらい疲弊仕切っていた。

会社が倒産するとすぐに母は

父と僕を置いて亡くなった。

もともとお嬢様だった母はにはきっと

耐えられない事だったんだと思う。

父は無理がたたったのか、

母を失った心労が原因か分からないけど、

莫大な負債を抱えたまま倒れてしまった。

そんな時に僕に近ずいて来たのは、

汚い目で僕を品定めをして、

手招きをしながら人を

地獄に落とす奴らばかりだった……。

テヒョン、

君だけが僕にやさしく

声をかけてくれたんだ……

だから君には

君には見られたくない……

1度は逃げ出した世界で

また汚れていく僕を……

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