TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

佐越

お前が...今回の...事件の...

くくっ...まさか来るとは思わなかったよ...

まぁ...だが夜に来るのがベストだということは確かだ

佐越

...心咲に何をした?

ああ、この子には私のスパイになってもらった

佐越

スパイ...?

そうさ、君の「親友」を使ってね...

佐越

な...まさか

そう...立木とか言ったか?あのガチ系のオタク野郎だ

一応、金で釣り上げたが...報酬額とはさらに5倍の金額を要求してきてね...

女みたいに言うもんだから、ぶっ殺してしまったよ...すまないねぇ?アハハハハハッ!!

佐越

アイツが...通りで少し変だと思った訳だ

佐越

しかし...いくらスパイだからといって親友は親友だ...

佐越

許させねえぞ...

...それより、話があるんだ

佐越

何だと?

私の社員にならないか?君のポスターでの仕事捌き...

実に完璧だ...

そこで...どうだ?

私の下で働くのは?

君には通常の社員よりもさらに高い給料を与えてやるぞ?

もちろん...仕事をきちんとしてからね...

佐越

....その前に一つ聞いておく

佐越

心咲に何故スパイをやらせた?

ああそうだった、すまない

君の肝心の質問に答えてなかったねぇ...

心咲には自分が元は人間だと先に思い知らせ、命令に従えなければ貴様を機能停止させるという条件で交渉した

そしたら怖がりながらも引き受けてくれた...まぁ選択の余地はないがね...

しかし、アンドロイドというのは実に素晴らしい...

まさに「使える道具」だな

佐越

...

さぁ、どうだね?答えを聞かせてくれ!

私の下で働く――

その瞬間、佐越は少女用のロッドを黒幕である男性の頬に振りかざす

グベェ!?

男性は少しだけ浮き、地面に着く

佐越

乗るわけねえだろ...んなふざけた交渉

佐越

大勢の人や立木、そしてここにいるうちの妹や心咲も含めての少女達を殺して、蘇らせてコマとして使いやがって!!

心咲

...

ぐっ...よくも...よくも!!

男性は立ち上がるとボタンを出す

このクソが!!少女が死ぬ所を見てトラウマにでもなるんだな!!

男性がボタンを押す――

心咲

ッ!...

心咲

...

心咲

ってアレ?

佐越

機能が...停止していない...!?

政宗

私が何も対策せずに来ると思ったか?

政宗

岸良?

岸良

なっ...?

岸良

何故貴様がここに...!?

政宗

残念だったな...警備員に成りすましたこの二人がやってくれたことは演じる事だけじゃないらしい

岸良

ど、どういう事だ...!?

政宗

簡単に言ってしまえばお前の捜索だ

政宗

詳しく言うならば、私達がこの会社に来た時...彼女達はどうやら事をもう済ましたみたいでな...

政宗

元々、この子達はお前の道具...として扱われていた子だ

政宗

そして、沙美と美月は警備用の少女アンドロイド...

政宗

だから...色々と機能もついている

政宗

例えば...「透視カメラ」とか特定の物を「無効」にできる「停止機能」とかな

政宗

それで場所を特定し、お前の所持しているそのボタンを無効にしたんだ

佐越

いつの間に...

政宗

ああ、確か...お前が会社に行く前に..

政宗

少女達にも会社に行くと伝えたと言ったろ?

政宗

その時、会議をしていてね...

ビルステェリー島、メインホール。食堂にて...

政宗

という訳だ

政宗

そしてもう1つ伝えたい事がある

政宗

この、少女用の機能停止スイッチ...おそらく...あの四人の中の誰かがそれを踊らせている...

政宗

どうにかできないものか...

政宗

とりあえず...話は以上だ。明日に備えて眠れ

聡美

はい、分かりました!

益城

了解!

美月

...

沙美

ねぇ、ちょっと...話があるのだけれど...

美月

何ですか?

沙美

さっきのあの話、聞いてた?

美月

ええ、隠れながら聞いてました

沙美

私達も行かない?

美月

...何を!?

沙美

いいじゃない、人助けするのよ!

美月

し、しかし...マスターのご命令を...

沙美

んもぅ...貴方だって心配でしょう?マスターの事

美月

...当然です

沙美

だったら行きましょうよぉ?

沙美

多分、あれは私達にしか出来ない事だし、もしかしたら許してもらえるどころか、逆に褒めてもらえるかもしれないわよ?

美月

ええっ...!?マスターに...褒めてもらえる...

沙美

だからね、行きましょ?私達も

美月

...今回だけですよ

政宗

あの時、二人が隠れながら何かをやっているというのは分かってはいたが...

政宗

きっと何か悩みがあると思って、そっとしておいたが...

政宗

まさか、この為に話合っていたとはな

政宗

よくやってくれたぞぉぉぉぉ!!二人共ぉぉぉぉ!!

沙美

ふっ...やりましたわ

美月

...easy

益城

それであの場所に...

聡美

すごーい!!二人とも!

政宗

つまり、彼女達の勝手な判断がなければ...心咲ちゃんの命はなかった

政宗

そして...お前が黒幕だとはな...

岸良

ぐぬぬ...!!

岸良

...この...

岸良

畜生どもがァァァァァァァァァァァ!!

岸良は銃をポケットから取り出すと佐越に向け...

佐越

ハッ...!?

政宗

佐越君!?危ない!!

――発砲音が辺りに響き、佐越は――

佐越

....えっ?

佐越は死んでいなかった...しかし...自分の目の前に立っていたのは――

佐越

...出海?

出海

...くっ...あが...!

出海は倒れる

佐越

い、出海!?出海...出海!大丈夫か!?おい!しっかりしろ!!

出海

....お兄...ににににちゃゃゃ...ん

出海

ごめん...ね....私...でも...助かっ...て...良かっ...た

佐越

そんな...バカ言うなよ...!!

佐越

何で...こんな俺を...

出海

...お兄...ちゃんの...せいじゃ...ないでしょ...?

出海

それに...恨んで...なんか...いないよ...

出海

だって...私の...

出海

「兄」だもの...

佐越

...ううう...うううぅぅ...!

出海

おにい...ちゃ...ん

出海は佐越の頬に触れると...

出海

短い...間...だった...けど

出海

...お兄...ちゃんにまた...会えて...

出海

私...

出海

嬉しかっ...た...よ?

出海

じゃあ...ね

出海の瞳がどんどん薄くなっていき、ついに動かなくなった

エラー、エラー、活動を停止させます

佐越

...くっ...

佐越

出海ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!

佐越は思い切り...泣き叫びながら...

――「名前」を言った――

この作品はいかがでしたか?

45

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚