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3ヶ月後

俺と決闘しろ!!

リオン

………

リオン

…はぁ…

マリアさんの婚約者とマリアさんが公言してから私は週一で決闘を受けている

内容はいつも 「マリア様の婚約者の権利」

毎回毎回引き受けて戦って勝ってる

リオン

(なのに……)

マリア

リオンに勝てると思ってるのが愚かね

リオン

(〜〜……)

勝ったあとはいつも「当然」「負けるわけない」しか言わなくて…

リオン

(少しくらい……ご褒美くれてもいいじゃん)

マリア

………

リオン

……?なんですか?

私の顔をジーッと見つめてからふいっと外を見始めた

リオン

…む……

リオン

(マリアさんのバカ…)

カキーン

真っ二つに割れた刃が地面に刺さった

ぐ…

リオン

…もういいですよね

リオン

はぁ…

3ヶ月間ずっとリオンは決闘に勝ち続けている

リオン

ふぅ…

マリア

ふん…当然…

リオン

…………

マリア

……?

マリア

何よ

リオンは少し不服そうな顔で私を見つめ始めた

マリア

…何かあるなら言いなさいよ

リオン

……

リオン

じゃあ言いますけど…

リオン

……あの…

マリア

……?

モジモジしてからバッと顔をあげると少し頬を染めて視線を逸らしてから口を開いた

リオン

私…いつも勝ってます…

マリア

…そうね…?

リオン

…す…少し…くらい

リオン

ご褒美…とか…

リオン

くれても…いいんじゃ…ないか…って…

リオン

……思って…

マリア

え……

マリア

……

マリア

(え?可愛すぎない…?)

幻覚で犬の耳が見えてしまうぐらいしゅんっとしているリオンを見て胸がきゅぅっと締め付けられる

リオン

…………だめ…ですよね…

マリア

……そこまで言うなら…

マリア

何かお願い1つ聞いてあげるわよ

リオン

!……

リオン

じゃあ…

マリア

これでいいの…?

リオン

はい…

私はリオンの間にすっぽり入って後ろからリオンがギュッと抱きしめていた

リオン

………

リオン

…婚約者…って言ってるのに…

リオン

その…

リオン

全然…

リオン

い…イチャイチャとか…無いから…

マリア

……スーー

マリア

(めっちゃ可愛い…)

リオン

た…ただの男避けってのは分かってるけど…

リオン

…なんか…寂しくて…

マリア

なっ……

マリア

……

あまりの可愛さに気絶しそうになるのを抑えてグイッと身体をリオンに預けた

リオン

!……

マリア

素直に言えばご褒美あげるわよ

リオン

本当ですか…?

リオン

…じゃあこれからご褒美ください…

リオン

頑張ってます…

マリア

…はいはい

サラっと頭を撫でると嬉しそうに首に擦り寄ってきた

マリア

(お…大型犬……)

マリア

(可愛い…)

そっと心の中で限界オタクを迎えていた

リオン

(マリアさんっていい匂い…する…)

すんっと首を嗅ぐと甘く、無性に食べたくなる衝動に駆られる

ケーキの人間は甘くて美味しい

フォークにとって最高のご馳走だ

味わったら最後

そのケーキに固執してしまうだろう

リオン

……!

昔教えられた言葉

それが頭の中をぐるっと回ってハッとさせられた

リオン

(まさか…マリアさんって……)

マリア

………

マリア

…そろそろいいかしら?

リオン

あ…

リオン

は…はい…

リオン

ありがとうございました…

マリア

別に構わないわ

マリア

…じゃ、また次も勝つのよ

リオン

…はい…

マリア

…その時のご褒美も考えておいて

リオン

!!

リオン

はい…!

リオン

(やった…!ご褒美……)

ララ

へえ、だから最近

ララ

決闘申し込まれても嬉しそうなんだね〜

リオン

うん!

リオン

マリアさんがご褒美くれるから…

ララ

ふーん…

ララ

負けるって思わないの?

リオン

負ける…?

リオン

……?

リオン

私が…?

リオン

なんで…?

ララ

!……

ララ

ははは、そうだよね〜

ララ

リオンは強いから負けないか!

リオン

うん

リオン

なんで…?

そう言ったリオンの目には光がなくて、背筋がゾクッとした

ララ

(これは…)

ララ

(…随分と怖い子に懐かれたね…マリア…)

王宮図書館

国王陛下

ほう、それで婿候補とは…

マリア

リオン・アルファ

写真を見せるとお父様はビックリした様子で口を開けたまま固まっていた

国王陛下

な…

国王陛下

え…

国王陛下

お…女…

マリア

あら?同性婚は別に禁止されてないわよね?

国王陛下

な…

国王陛下

で…でもお前は跡継ぎ…

マリア

この子、両性具なのよ

国王陛下

へ…?

マリア

それに顔がとっても好みなの

マリア

私はこの子と結婚するわ

国王陛下

え…え…

国王陛下

ま…マリア…?!!!

慌てるお父様に背を向けて歩き出した

マリア

そうゆう事だから〜♪

国王陛下

…ああ…

国王陛下

…マリア…なんてことだ…

従順な番犬のリードを握るのは皇女様

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