テラーノベル
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🍀『ひとりになってから』🌷
病室に戻ってドアを閉めた途端、さっきのキスのことが ふっと頭をよぎった。
あれ、僕、今何やった?
口にキスーー あんなに自然な流れだったはずなのに、心臓がバクバクして、胸が熱くて。 まるで映画のワンシーンみたいで、でも現実で
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視線をそらして天井のシミをみつめる。 手の震えに気づかれたら、もう終わりだなって思った。
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想像するだけで顔が熱くなって、こっそり小声でつぶやく。
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胸の奥がぎゅっと締め付けられるような感覚に、少しだけ笑みこぼれた。
ーー「好き」って言いそうになった自分が、ちょっとだけ怖くて嬉しかった。
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僕は顔を真っ赤にして、ベッドに深く沈み込むように座った。 けど、どうしてもあの瞬間の温度が離れなくて、何度も思い出してしまうんだ。
☁️『知らされるのは、いつも突然だ』🌷
朝起きて、なんとなく胸がむずがゆかった。 昨日の夜のキスのこと。
えとさんの顔、声、あの距離……何度も思い出しても心臓が忙しい。
三宅
ノックもそこそこに、三宅さんが病室に入ってきた。 いつもの冗談っぽい笑顔じゃない。
三宅
三宅
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頭が追いつかなかった。
三宅
三宅
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三宅
心がぐらっと傾いた。 さっきまで、今日はえとさんと何を話そうかなって考えてた。 昨日のことを、ちゃんと話せるかどうか、 それもーー
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そう言って部屋を出た。
🌙『あたりまえが、急にいなくなる』🌷
病室の前で立ち止まると、中から笑い声が聞こえた。 えとさん、ひとりで何か呼んでるみたいだった。
ノックして、ドアを開けた。
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軽く笑い合ったあと、一瞬だけ沈黙が落ちた。
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えとさんの笑顔が、一瞬で止まった。
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彼女の声が小さく揺れて、僕はそっとえとさんの手を取った。
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えとさんの手がぎゅっと僕の手を握り返した。
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それ以上言ったら、きっと泣きそうだった。 だから、静かに頭をなでて、そっと手を離した。
病室に戻る途中、ポケットの中の折りたたんだメモを握った。 えとさんがよく言う、くだらないダジャレと、最後に
「ちゃんと帰ってきてよね」
とだけ書いてあった。
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君にまた、ちゃんと「好きだよ」って言いたいから。
コメント
3件
コメント失礼します! いつも言ってるんですけど、神すぎますよ✨✨ 投稿頻度も高いし本当にありがたいです!! これからも頑張ってください!