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主
今回は
わたしのアール
主
です。
柚菜
どうも柚菜（ゆずな）です。
私屋上で靴を脱ぎかけた時に
三つ編みの先客に声をかけてしまった
柚菜
ねぇ、やめなよ。
口をついて出ただけ
ホントはどうでもよかった
先を越されるのがなんとなく癪だった
三つ編みの子は語る
どっかで聞いたようなこと
紗奈
運命の人だった
紗奈
どうしても愛されたかった
柚菜
ふざけんな！
柚菜
そんなことくらいで私の先を越そうだなんて！
柚菜
欲しいものが手に入らないなんて
柚菜
奪われたことすらないくせに！
紗奈
話したら楽になった…
って三つ編みの子は消えてった
柚菜
（さぁ今日こそは）
と靴を脱ぎかけたらそこに
背の低い女の子
また声をかけてしまった
背の低い子は語る
クラスでの孤独を
美優
無視されて奪われて…居場所が無いんだ…
って
柚菜
ふざけんな！
柚菜
そんなことくらいで
柚菜
私の先を越そうだなんて！
柚菜
それでも、うちでは愛されて
柚菜
あたたかいご飯もあるんでしょ？
美優
お腹がすいた（泣
と泣いて背の低い子は消えてった
そうやって何人かに声をかけて追い返して
柚菜
（私自身の痛みは誰にも言えないまま）
柚菜
（初めて見つけたんだ）
柚菜
（似たような悩みの子）
柚菜
（何人目かにあったんだ）
黄色いカーディガンの子
遥
うちに帰るたびに増え続ける痣を
遥
消し去ってしまうためここに来たの…
と言った
口をついて出ただけ
ホントはどうでもよかった
思ってもいないこと
でも声をかけてしまった
柚菜
ねぇ、やめてよ。
柚菜
（あぁどうしよう）
柚菜
（この子は止められない）
柚菜
（私には止める資格が無い）
柚菜
（それでも）
柚菜
ここからは消えてよ。
柚菜
君を見ていると苦しいんだ。
遥
じゃあ今日はやめておくよ。
って
目を伏せたまま消えてった
柚菜
今日こそは誰も居ない
柚菜
私一人だけ
柚菜
誰にも邪魔されない。
柚菜
邪魔はしてくれない。
カーディガンは脱いで
三つ編みをほどいて
背の低い私は
柚菜
（今から飛びます）
終わり
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
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