短編集 2

桃赤

今日はメンバーみんなとプールの日

とっても暑くて､プール日和って感じ

水着に着替えて、よし入るぞ！

って雰囲気だったのに

水着?

そう思って彼を見ると

桃色の薄い長袖を羽織っていて…… ああ、なるほど

そう言って手渡されたのがさとみが今着てるものと同じ上着

まさか

俺は急いで彼のくれた上着を羽織って更衣室を出た

俺の服の袖をきゅっと掴んでる彼女

多分、無意識

ちゃっかり俺色の上着渡したらすんなり着てくれるし

今日は人も多いし暑いから、首元に汗をかいていて色っぽい

今どこ?│さとみ

ころん│後ろに居るわ

バッ と後ろを向けば少し遠くにカラフルな髪色が

まあ、俺らもか

……くそ、すぐに

ウォータースライダーか……2人で行けたよな

りいぬとお揃いでいたいけど、邪魔だから上着は脱ごう

そう言われて自分の腹に視線を落とす

別に、ジム通っていれば普通じゃないのか?

『おい』なんて背後から聞こえるころんの声を無視して

俺にぶつかってくる寸前のりいぬを止めた

何かと思えば無理なお願いが飛んできた

いやいや、他の人に見せるとか無理やろ

全くなんの会話をしてんだろうか

浮き輪の上に乗って滑る有名なウォータースライダー

有名なだけあって、結構登る

自信満々に答える彼女が可愛い

ちょっと瞳が揺れた、怖いのか

ちゃんと手を繋いでやろう

『滑る時前に座るか後ろに座るか、どちらにしますか?』

よし、乗るぞってなった時聞かれた

急やな

『ではこちらに! 前の方は後ろの方の足の間にお座り下さい!』

……マジ?

最高かよ

は、絶対前後変わってやんねえ

『では前の方はこちらに、』

『おっけぃでーす! あ、後ろの方はもう少し足で挟んであげてください!』

…こんなご褒美ある?

弱々しく足に力が込められていく

太ももやわらか、噛みたい

『準備は出来ましたか~?いきますよ~!』

『行ってらっしゃい!』

キャストさんの明るい声と共にすごい勢いで滑り落ちていく

あ、もちろん手は握ってるよ スパダリ舐めんな

自分から行きたいって言ったのに怖がるとこ、可愛いな

今度配信で言ってやろー笑

感想それだけ? って、欲張りやな

ったくしゃーないな

じゃあ、これだけ教えてやるよ

俺りいぬの太ももあれば寝れるわ 後日たくさん噛みました

眠過ぎて無理やりきっちゃた

メンバーのわちゃわちゃを上手くかける人尊敬

ブクマひとことください