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レティシア
頭が痛い。まるで長い間、深い眠りについていたような感覚。
思い瞼をゆっくりと開けると、 視界には見慣れない天井が広がっていた。
……ここは……どこ?
確か、私は……そう、王宮の処刑台に立たされていたはず。 王子を毒殺しようとした罪で。
私はレティシア・フォン・アルセイド。 かつてアルセイド公爵家の令嬢として華やかな 人生を送っていたーーはずだったが、 気付けば悪女の烙印を押され、最期は民衆の 罵声を浴びながら処刑されたのだ。
それなのに、なぜ私は生きているの?
ユリウス
不意に部屋の扉が開いた。
そこに立っていたのは美しい金髪の青年。 彼は私を見つめると感動に震えるように膝をつき 神に祈るように言葉を紡ぐ。
ユリウス
……はい?100年!?
レティシア
ユリウス
青年はそういうと優しく微笑んだ。
ユリウス
ユリウス
レティシア
ユリウス
レティシア
いやいやいやいやいやいや!!!
混乱する頭の中で私の心は絶叫していた。
100年後に蘇った悪役令嬢。しかも救世主!? 一体どういうことなのーー!?
ーーレティシアの新たな物語が、ここから始まる!