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ぬしでーす
ぬしでーす
ぬしでーす
ひより
晴れ間の蒸し暑い午後
ひよりは蓮の寝室で誇らしげに額の汗を拭った
同棲を始めてからひよりは
「いつも先輩に先回りされてお仕置きされてばかりだから、たまには先輩をあっと驚かせたい!」
と息巻いていた
そこでひよりが思いついたのが「クローゼットの衣替え」だ
ひより
ひより
元気いっぱいにクローゼットを開け、ひよりは衣類圧縮機を広げた
知識ゼロなポンコツなひよりは蓮が講義や冠婚葬祭用に保管していた高級なオーダーメイドスーツやハイブランドなカシミアコートをTシャツと同じ感覚で雑に放り込む
そして、掃除機のスイッチをオンにする
ひより
板のようになった高級スーツの束を見て、ひよりは満面の笑みを浮かべる
数時間後、蓮が予定より早く帰ってくる
蓮が寝室のクローゼットを開けた瞬間
リビングにいるひよりの所にきて低く刺すような声で蓮が声をかける
蓮(れん)
ひより
蓮(れん)
ひより
呼ばれた声のトーンにひよりの背筋がひやりと凍る
恐る恐る寝室を覗くと、蓮はクローゼットの前で、見たこともないような光の消えた目で佇んでいる
板のように束ねてあるスーツを持ち、ひよりわ睨みつける
蓮(れん)
ひより
蓮(れん)
低く、静かに怒る声
一歳差の先輩の本気の「ガチギレ」のオーラに、ひよりの心は一気に跳ね上がる
蓮(れん)
蓮(れん)
ひより
蓮(れん)
ひよりは事の重大さを感じ取り、涙目で縮こまった
だがしかし、謝罪程度で済む問題ではなかった
ひより
蓮(れん)
蓮はクローゼットの中から一本のネクタイを引き取る
無言のまま蓮はひよりの腕をネクタイで縛りつける
そして無抵抗になったひよりをそのままクローゼットに引きずり込んだ
ひより
蓮(れん)
大人2人が入るには狭すぎるクローゼットの中
蓮はひよりを跪かせると、クローゼットのヘッドボードのポールに彼女の腕が繋がれているネクタイを別のネクタイで縛り上げる
ひより
蓮(れん)
蓮が狭い空間に滑り込み、クローゼットのドアを閉める
クローゼットの中は完全に暗室になった
周囲には蓮の香水の香りで充満している
蓮(れん)
蓮(れん)
ひより
ひより
必死に涙目で許しを乞うが、蓮の冷たい指先が暗闇の見えない中からひよりの肌を襲う
蓮(れん)
ひより
暗闇の中で、ひよりは服の擦れ合う音と、蓮の指先の熱さだけを感じ取る
蓮(れん)
蓮(れん)
ひより
蓮(れん)
蓮はそう言うと、さらにひよりの服の奥底まで指先を進める
ひより
ひより
他人の服を台無しにした罪悪感、彼の圧倒的な独占欲を前に、ひよりの強がりはズタズタにされる
クローゼットという逃げ場のない閉鎖空間で、蓮の匂いに包まれながらお仕置きされるという背徳感に、ひよりのMの本性はドロドロに溶かされていった
蓮(れん)
ひより
蓮(れん)
ひより
羞恥心で顔を真っ赤にした状態で、暗闇の中でひよりは完全降伏を叫んだ
それを受け、蓮の狂おしいほどの支配欲に火がつく
蓮(れん)
ひより
蓮(れん)
ひより
蓮の匂いが立ち籠る暗闇の中で、一歳年上の絶対王政の前に、ひよりのメンタルは引き裂かれる
翌朝
クローゼットからベッドへ連行されたひよりは、蓮の腕の中にきつく抱きしめられた状態で目を覚ました
手首のネクタイは解かれているものの、昨夜の激しいお仕置きの跡が点在している
蓮はいつの間にか起きていて、乱暴に、でも愛おしそうにひよりの頭を撫でた
蓮(れん)
ひより
自分のせいで蓮を本気で怒らせてしまった罪悪感と、彼に本気の支配をされた悦びで胸をいっぱいにしながら、ひよりは頭を枕に擦り付けた
ひより
合鍵は未だに没収中
夢原ひより 3戦3敗
ひよりの「対等な生活」をかけた戦い(ひとりよがり)は、さらに深く、狂っていくのであった
ぬしでーす
ぬしでーす
ぬしでーす
ぬしでーす
コメント
1件
「クローゼットの絶対王政」読みました!ひよりの「良かれと思って」がまさかの大爆発、蓮さんの静かな怒りが怖すぎてゾクゾクしました…。クローゼットという閉鎖空間に閉じ込められる展開、香水の匂いや暗闇の演出が生々しくて、二人の力関係がくっきり出てますね。結局「また完璧にお仕置きの口実を与えちゃった」で終わるひよりの♡♡♡具合、愛おしいやら呆れるやら…。次も絶対読みます!