縛りのない世界で君と愛し合えたなら。

彼は僕のメイド。

僕が欲しい言葉や物行動など 全てくれる。

例えば､､､

こんな感じで 僕の全てを知っているか のような感じで サラッとしてくれる。

黄は、小さい頃僕の両親が 孤児院から引き取った男の子。

恩返しに成人したら、ここで メイドをして働くと言い出した。

両親は、もちろん反対！

やりたい人生を歩みなさい。 と言われていたが

｢僕は、青ちゃんが心配だから 青ちゃんのメイドになりたい｣

そう言い放ち、両親は ｢これが本当にやりたいことなら構わない。｣

と、いうことで 黄は、僕のメイドになった。

そんな事言って欲しいわけじゃない

あれから時は経ち ー12年後ー

今、僕は花嫁を貰い 次期社長の息子もでき、

とても幸せだ。

ただ未だに黄を好きでいる。

もちろん嫁のことも 好きだし息子も好きだ。

それにこの気持ちを 外に出すこともない。

黄は、僕の結婚式には来なかった。

しかも、その日を境に この城から姿を消した。

結婚式が終わった夜、 僕の部屋の机の上に1つの手紙が置いてあった。

青様へ. 今までお世話になりました。 僕は、青様と出会えて側にいれてとても幸せでした。

青様との毎日はいつも楽しくて 夢のようでした。 あなたが幸せを掴んだ時僕は、姿を消すと決めていました。

もっと青様と居たかった。 話したかった。 僕は、青様依存症になっていたのかもしれません笑

奥さん、いずれできる息子さん、 大切に幸せにしてあげてくださいね！ 僕のことは忘れてください。 一緒にいた時間は長い夢だとでも思って。

ながながと失礼しました。 最後にこれだけ伝えたかった。

世界一あなたを愛しています。

黄

あの背丈！雰囲気！

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

ｷﾞｭｯ

ﾋｭｰｰ（風）

ﾊﾞﾀｯ

ここはどこ？

僕はどうなったの？

誰かの話声がする

誰なんだ？

この暗い世界は何？ この声の人達は誰？

あーもしかして 地獄に落ちたのかなー？

置いてきてしまった。

妻と子供を。 あんな微妙な関係ならもう終わった方があちらもよかったのかもしれない。

そうボヤいていた瞬間 目の前が光に包まれた。

黄は、少し寂しそうな 表情で俯いた

縛りのない世界で

君と愛し合えたなら