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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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2023年03月28日

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ユキエ

ねぇサチコ!

ユキエ

今度合コンあるの!サチコも呼んであげるよ

サチコ

ユキエ?合コンって何?

ユキエ

どうせ暇でしょ?

ユキエ

数あわせだけど、来てもいいよー

ユキエ

有名企業の方たちだから恥ずかしくない格好できてよね

サチコ

いや合コンはちょっと…

ユキエ

何よせっかく誘ってあげてるのに

ユキエ

それとも引き立て役になっちゃうって気づいちゃった感じ?

サチコ

そういうことじゃなくて

ユキエ

いいじゃん!どうせ男もいなくて

ユキエ

寂しい生活してるんでしょ?

ユキエ

あんたには願ってもないチャンスだと思うけど

ユキエ

絶対に来なさいよね

ユキエ

あんたにはしっかりと私のこと引き立ててもらわないと!

サチコ

いや。実は私。彼氏いるんだよね。

ユキエ

え!?うそでしょ?

サチコ

いや本当に

ユキエ

えーそうなの?あんたに彼氏って信じられないんだけど!

ユキエ

いつから付き合ってるのよ!

サチコ

いつからって、ちょっと前だけど

ユキエ

てかどうして教えてくれなかったのよ!

サチコ

どうしてって、言うタイミングもなかったし

ユキエ

何よ酷いじゃない!

ユキエ

私たち友達でしょ!

サチコ

まぁそうなんだけど

サチコ

そんな言うほどのことでもないかなと思って

ユキエ

仕事は?何してる人なの?

サチコ

医者なんだけど

ユキエ

はぁ?医者?

ユキエ

なんであんたなんかが医者と付き合えるのよ!

サチコ

なんでって言われても

ユキエ

だっておかしいじゃん!あんたが医者と付き合えるなんて!

ユキエ

どうやって知り合ったのよ!

サチコ

あぁ。幼馴染みなのよ

ユキエ

え?幼馴染みが医者なの?

サチコ

そう

ユキエ

幼馴染みに医者がいるなんて聞いてないわよ!

ユキエ

さては紹介したら彼が私に惚れちゃうと思って言わなかったのね!

サチコ

いや、そういうわけじゃないけど

ユキエ

で?何科なの?

サチコ

え?別に何科でも良くない?

ユキエ

何科でも良くないわよ!大事なポイントよ

サチコ

ポイントって何よ

サチコ

私は別に彼の職業と付き合ってるわけじゃないんだし

サチコ

別に何科でも関係なくない?

ユキエ

何よ教えてくれたっていいじゃん!

サチコ

あなたに言ってもろくな事にならない気がするし

サチコ

とにかく!そういうわけだから合コンにはいけないの

ユキエ

何よ。いい女気取っちゃって!

ユキエ

わかった!本当は相手が医者って嘘なんでしょ?

ユキエ

いつも私に負けてるからって見栄張ってるのね

サチコ

嘘じゃないし、私はそんなことで勝ち負けなんて考えてないわよ

ユキエ

じゃ何科なのか言ってみなさいよ!

サチコ

もういい加減にしてよ

ユキエ

隠すなんてまじであやしいんだけど

サチコ

わかったわよ

サチコ

言えばいいんでしょ

サチコ

肛門外科よ

ユキエ

肛門外科?w

ユキエ

何それ!ダッサ~w

サチコ

そういうと思ったから言いたくなかったのよ

サチコ

あなたは見た目とか人の肩書きだけで人を見下したりするから

ユキエ

いやー医者と付き合ってるなんて言うからびっくりしたけど

ユキエ

そういうことね

サチコ

そういうことってどういうことよ

ユキエ

だからハズレひいたってことでしょ

サチコ

ハズレって何よ!

サチコ

医者に当たり外れもないでしょ

ユキエ

いやいやどう考えてもハズレ医者でしょw

ユキエ

だって肛門外科ってw

ユキエ

ヤバいw笑いすぎてお腹痛いw

サチコ

ちょっと失礼じゃない!

サチコ

彼は人を助ける立派な仕事をしているのよ!

ユキエ

いやいやいやダサすぎるでしょ

ユキエ

そうまでして医者と付き合いたかったの?

サチコ

別に私は彼の職業に惹かれたわけじゃないから

サチコ

なんなら別に医者じゃなかったとしても彼と付き合ってたわよ

ユキエ

無理しちゃって~

ユキエ

医者が良かったんでしょ!

ユキエ

なんなら医者なら何でもいいやって妥協したんでしょ

サチコ

もういいわよ勝手に言ってて

ユキエ

でもまぁサチコだったら肛門外科くらいしか落とせないか~

サチコ

そうね。そうかもしれないわね

ユキエ

何よその言い方!失礼じゃない!

サチコ

失礼なのはどっちよ

サチコ

人の彼氏の職業を好き放題言って

ユキエ

だって実際ねぇ、肛門外科でしょ~

サチコ

もういいでしょ。私のことは放っといてよ

ユキエ

私なら無理だわ~

サチコ

もう勝手に言ってて

サチコ

とにかく合コンには行きませんから!

~数日後~

ユキエ

ねぇサチコ聞いて聞いて!

サチコ

ユキエ?今日は何なの?

ユキエ

ちょっと嬉しい報告があってさ

サチコ

嬉しい報告?

ユキエ

そうそう!何だと思う?

サチコ

わからないけど…

ユキエ

えーいいから当ててみてよ!

サチコ

そう言われても何のことかさっぱり分からないんだけど

ユキエ

何?ノリ悪くない?

サチコ

ノリ悪いって、いきなり連絡してきて何なのよ

ユキエ

しょうがないなー教えてあげるか!

ユキエ

実は!私も医者と付き合うことになりました~!

サチコ

え?そうなの?

サチコ

おめでとう。

ユキエ

ありがとう!

ユキエ

もう彼の方からすごいアプローチされちゃって

ユキエ

別に私はどっちでも良かったんだけどねw

ユキエ

まぁ押しに負けて付き合うって感じ?

サチコ

そうなんだ。良かったじゃん。

ユキエ

しかも!彼はエリートなのよ!

ユキエ

何科だと思う?

サチコ

またその話?

ユキエ

またその話って医者って言ったらやっぱり

ユキエ

何科かってことがポイントでしょ!

サチコ

そんなことないと思うけど

サチコ

医者になれるってだけで十分立派なことだと思うよ

ユキエ

そんなわけないじゃん!

ユキエ

医者にだって当たり外れはあるんだから!

サチコ

当たり外れって

ユキエ

サチコの彼は残念ながらハズレの肛門外科でしょw

ユキエ

でも私の彼は内科なのよ!

サチコ

そう。それはすごいわね

ユキエ

でしょ!それにただの内科医じゃないのよ!

ユキエ

このあたりで一番大きい開業医の息子なの!

ユキエ

将来は院長なのよ!将来有望!いいでしょ!

サチコ

ん?このあたりで一番大きい開業医って

サチコ

もしかして私たちが通っていた大学の近くの開業医のこと?

ユキエ

そう!よくわかったじゃない!

ユキエ

いいでしょ!うらやましいでしょ!

サチコ

あれ?あそこの息子さんって

ユキエ

そう!お金もあって、頭も良くてそれにイケメンなの!

サチコ

いやそういうことじゃなくて

ユキエ

さすがのあんたもチェック済だったのねw

サチコ

チェック済とかそういうことじゃなくて

ユキエ

まぁ彼ってここら辺じゃイケメン医師って有名だしね

ユキエ

あんたの肛門外科の彼とはレベルが違うのよ!

サチコ

レベルって何よ

ユキエ

私は将来院長夫人よw

ユキエ

それに比べてあんたの彼は残念な肛門外科でしょ~

ユキエ

まぁ結局はあんたは私には勝てないって事ね

サチコ

そもそも勝負なんてしてないけど

ユキエ

またまた強がっちゃって~

サチコ

強がってるとかじゃなくて

サチコ

いい加減、人の肩書きでどうこういうのやめたら?

ユキエ

だってしょうがないじゃん!事実なんだもん

サチコ

私の彼は誇りを持って仕事をしてるし、

サチコ

私もそんな彼を尊敬しているの

ユキエ

いやいや、人のお尻触ってお金もらってるんでしょw

ユキエ

なんかダサい彼氏持ってかわいそうw

サチコ

それって職業差別じゃないの

ユキエ

そうだ。私のことがうらやましいからって

ユキエ

私の彼を狙うとかやめてね?

サチコ

狙うとかありえないし

ユキエ

まぁ狙ったところで彼は私に夢中だけどw

サチコ

それに私は彼のことを尊敬しているので

サチコ

そんなことはしません。

ユキエ

はいはい

ユキエ

まぁダサい医者とあんたとならお似合いかもね

~数日後~

ユキエ

サチコ~ダサい彼とはまだ付き合ってるの?

サチコ

ダサいって何よ。まだ付き合ってるわよ。

サチコ

また私たちを馬鹿にするために連絡してきたの?

ユキエ

えー?馬鹿になんてしたことないけど?

ユキエ

そんな風に思っちゃうって自分で下だって認めてるから

ユキエ

そう感じちゃうんじゃない?

サチコ

じゃ何の用なのよ?

ユキエ

私、前に言ってた、内科医の彼と結婚しちゃうかもしれない~

ユキエ

いいでしょ~うらやましいでしょ~

サチコ

そうなんですか、良かったですね。

ユキエ

えー何その言い方

ユキエ

ちょっとムカつくんだけど

サチコ

そう?祝福してるつもりだったんだけど

ユキエ

やっぱり私がうらやましくなったんでしょ

ユキエ

自分は肛門外科なんかと付き合ってって思い始めちゃった?

サチコ

そんなことないわよ

サチコ

もう黙ってるつもりだったけど言うわ

ユキエ

何よ?

サチコ

ユキエ、私の彼の病院に通ってるわよね?

ユキエ

え?

サチコ

この前、私の彼氏の病院の待合室にいたの見ちゃったのよ

ユキエ

へ?

サチコ

女性だし、声かけられたら嫌かなと思って

サチコ

言わないようにしてたけど、もう我慢できなくて

ユキエ

え?でも知ってるってことは

ユキエ

あんただってあの病院に行ってるって事なんじゃないの

サチコ

通ってるんじゃなくて、用事があったの。

ユキエ

用事?

サチコ

そう。実は私、彼と同棲しているのよ。

サチコ

それで彼が忘れ物を届けて欲しいって言うから

サチコ

病院に届けに行ったの。

サチコ

そこで偶然、ユキエがドーナツクッション使って

サチコ

待合室に座っているところを見ちゃったの

ユキエ

え…あの病院だったの…

サチコ

そう、私の彼が勤めている病院はあそこなのよ

ユキエ

そんな

サチコ

自分が世話になってる医者のこと

サチコ

よくあんな差別するようなこと言えたわね

ユキエ

あ、いや

サチコ

でもそれだけじゃないのよ?

ユキエ

何よ

サチコ

あなたあの地域の開業医の息子と付き合ってるって

サチコ

言ってたよね?

ユキエ

そうよ!だから何?

サチコ

そこの息子さんって私の彼の大学の同期なの

ユキエ

へ?

サチコ

今でも結構仲良くしてるみたいだけど、

サチコ

ユキエ本当にその彼と付き合ってるの?

ユキエ

どうしてそんなこと言うのよ

サチコ

私、彼から聞いちゃったのよ

ユキエ

え?何を?

サチコ

最近ストーカーにつきまとわれて困ってるって

ユキエ

な…ストーカー?

サチコ

そう。先月くらいに病院の前で倒れてる女性がいたって

サチコ

その女性を病院に連れて行って診てあげたら

サチコ

その後からつきまとわれるようになってしまったって

ユキエ

つきまとうってそんな言い方

ユキエ

彼が私にアプローチしたそうだったから私が

ユキエ

言いやすいようにしてあげてるだけよ

サチコ

どういう言い分よ

サチコ

彼にはあなたじゃなくて、ちゃんと彼女さんがいるのよ

ユキエ

え?

サチコ

私、彼女さんも交えて遊びに行ったことがあるのよ

ユキエ

嘘よ

サチコ

近々結婚する予定だって聞いてたから

サチコ

あなたから付き合ってるって聞いて

サチコ

びっっくりして彼に聞いてみたの。

ユキエ

え、彼に聞いたの?

サチコ

そうよ。私も仲良くさせてもらってるから

ユキエ

そんな

サチコ

そしたら彼女とは別れていないし、

サチコ

結婚の予定も変わってないよって

ユキエ

え…そんなハズない。私は彼と付き合ってて

ユキエ

だって彼、私のことすごく心配してくれて

ユキエ

優しくしてくれたもの!

サチコ

それは患者として接しているからでしょ

ユキエ

患者として?そんなことないわよ!

ユキエ

そうよ!私、彼に騙されたんだわ!

サチコ

騙されたって、あなた彼の連絡先知らないでしょ?

ユキエ

だからそれは彼が二股がバレないようにしてるだけだったのよ!

ユキエ

イケメン医師だからって最低ね!

サチコ

どうしてそこまで言い張れるのよ

サチコ

つきまとい行為は犯罪よ?

ユキエ

違うの。私は本当に彼と付き合ってるつもりだったの

サチコ

だとしても、一度冷静に自分の行動を振り返ってごらん

ユキエ

何で私がこんな目に合わないといけないのよ

サチコ

とにかく、彼にはもうつきまとわないようにね

~後日談~

サチコ

その後、ユキエは私の彼の病院にはもう通えないと

サチコ

引っ越しをすると言い訳をして別の病院を紹介してもらったらしい。

サチコ

だが引っ越しをすると伝えてしまったため、遠くの病院になってしまい

サチコ

通院するのに電車を乗り継いで通っているらしい。

サチコ

その後、私の彼にも手を出そうとしたらしいが

サチコ

僕はハズレのダサい医者でしょ?やめておきなよ

サチコ

とキッパリ断られたとのこと。

サチコ

私はというと、そんな彼とは仲良く交際を続けて

サチコ

今度、結婚することになりました!

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